原題:TONKA

「ベティ・ブルー/愛と激情の日々」「ニキータ」の フランス映画界のスーパースター ジャン=ユーグ・アングラード初監督作品

2000年7月26日より再DVD発売 2000年4月25日よりDVD発売 98年10月9日、ビデオレンタル開始 98年5月23日、PARCOスペースパート3にて公開決定!

配給:アスミック

公開初日 1998/05/23

配給会社名 0007

解説

近年インディペンデント映画界を代表する実力派俳優たちの監督への進出がめざましい。
フランスからも「ペティ・ブルー/愛と激情の日々」「ニキータ」でスーパースターとなったジャン=ユーグ・アングラートが監督デビューを果たす。
本作、「裸足のトンガ」はジャン=ユーグが5年の構想期間を経て、監督・脚本・主演に挑戦し、スランプにより不安と焦燥感に苛まれたスプリンターが理想の”走り”を体現する女性トンカと偶然出会い、ふたたび”走り”に挑戦するまでのラブストーリーである。
ジャン=ユーグが初監督作品のテーマに選んだのはヒロインであるトンカそのもの。曇り空にぽっかりと浮かぶコカ・コーラの缶、空港や高速道路の広々とした背景、どこか現実離れした詩情あふれるカットの積み重ねの中で、裸足で駆け抜けるトンカのキャラクターは画面いっぱいに生き生きとしたリズムと躍動感を映し出す。
飛行機が大好きで「自分がいないと飛行機が飛び立てない」と離陸する瞬間をじっとみつめるトンカ。彼女が思いのまま奔放に走る姿は、そのまま飛翔のイメージへとつながっていく。
スプリンターをいたわりつつも叱咤激励して再び大空へ飛び立たせる運命の女、トンカ像は、オーディションによって選ばれたパメラ・スー本人のもつ強烈な個性とも重なって、生命力あふれるミューズ像になった。コンセルヴァトワール在学中から演出に意欲を燃やしていたジャン=ユーグ・アングラードはアラン・コルノー監督の「インドげ感想曲」の撮影中、インスピレーションを得て本作の主役でありヒロインでもある、トンカ像を書き始めた。
本作、「裸足のトンカ」ではその瑞々して感性とオリジナリティ溢れる映像によって、新たな詩的空間を創り上げている。

ストーリー

世界第4位の記録を持つスプリンターは記録の伸び悩みに選手生命の限界を感じていた。
ある時、海外での競技を終えてパリにに向かう途中のガソリンスタンドでひとりの女性に出会う。彼女の走る姿を見た彼は驚いた。彼女の躍動する筋肉、美しいフォーム・・それはまさに彼の理想とする姿だった。ガードレールを飛び越え草原を駈けていくその女性を、思わず車を飛び出して追いかける。だが不審に思い立ち止まった彼女を前に彼は立ち尽してしまう。
数日後彼女のことが忘れられず、スプリンターは再びガソリンスタンドを訪れた。再会した二人は見えない糸で繰り寄せられるように歩みよる。彼女も再会を待ちわびていたのだ・・。彼女は自分の名前をトンカと名乗った。
やがてトンカと一緒に暮らす様になったスプリンターは自分の夢を託す様に走りの基礎を彼女に教えていく。だが、勝つために走った事のなかったトンカには競争意識はなく、走る途中で他の選手の落とし物を拾うために立ち止まってさえしまう。
そんなスパイクも履かず、走る事だけが喜びであるトンカの姿がスプリンターの胸をうつ。心の中ではトンカを自由なままにしてやりたい気持ちと、トップになって貰いたいという期待が入乱れていた。そんなスプリンターの複雑な想いに応える様にトンカは本格的なトレーニングに打ち込む。窮屈なスパイクを履いてでも勝ちたいのはスプリンターのためだという。スプリンターの古いスパイクを履いてトンカは新しい競技会に挑む事になった。強豪を引き離しトップでゴールに飛び込む新星の出現に涌くスタンドをよそに、トンカは静かな感動に包まれていた。
だが試合後の検査で薬物使用の疑いをもたれてしまう。薬を飲まず新記録が出せるハズがないと決めて掛かる検査員に悪態をつき、トンカは競技場を飛び出し、唯一安らげる場所である空港へと向かうのだった。スプリンターは競技場から姿を消したトンカを探し、空港へ駆けつけるが・・。

スタッフ

監督・脚本・台詞:ジャン=ユーグ・アングラード
撮影:フランソワ・カトンヌ
美術:フランソワーズ・ブノワ=フレスコ
音楽:ガブリエル・ヤレド
編集:オリヴィエ・モフロワ
録音:ピエール・ルノワール、エリック・ティスロン
衣装デザイン:ミミ・レンピカ
製作:ジャン=フランソワ・ルプティ

キャスト

スプリンター:ジャン=ユーグ・アングラード
トンカ・スーブライアン:パメラ・スー
ピエトロ・ピスタチオ:アレッサンドロ・アベル
トラン:ウー・ハイ
プフローム夫人:マリサ・ベレンスン

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