2017年/日本/ 105分/配給:東京テアトル

2017年6月3日

(C)「海辺のリア」製作委員会

解説

齢84歳の名優・仲代達矢が、自らを投影したかのような役柄を魂込めて演じきった「海辺のリア」。

かつての大スター桑畑兆吉は、今や認知症の疑いがあり、長女とその夫に裏切られ、高級老人ホームへと送り込まれる。しかし、ある日、兆吉はその施設を脱走し、あてもなく海辺を歩き続ける…。
主人公・兆吉を演じるのは、仲代達矢。俳優人生65年となる日本映画界最高峰の俳優が、自らを投影したかのような役柄を全身全霊で演じきる。共演陣には、黒木華、原田美枝子、小林薫、阿部寛といった豪華実力派の面々。今や見る影もないかつてのスターと、そこに深く関わる者たちの感情が激しくぶつかりあい揺れ動く様を、それぞれが全身で演じている。脚本・監督は、カンヌ映画祭公式出品、ロカルノ映画祭最高賞受賞など、映画作家として主に海外で評価されている小林政広。仲代達矢を「春との旅」「日本の悲劇」につづき3作連続で主演に迎えている。

ストーリー

桑畑兆吉(仲代達矢)は、舞台、映画にと、役者として半世紀以上のキャリアを積み、さらに俳優養成所を主宰する大スターだった。

芝居を愛し続けた、かつてのスターも、今や認知症の疑いがあり、長女・由紀子(原田美枝子)とその夫であり、兆吉の弟子だった行男(阿部寛)に裏切られ、高級老人ホームへと送り込まれる。

遺書を書かされた挙句にだ。

しかし、ある日、兆吉はその施設を脱走する。なにかに導かれるように、あてもなく海辺を歩き続ける。シルクのパジャマ姿にコートを羽織り、スーツケースをひきずって―。

兆吉は彷徨い歩くなかで、妻とは別の女に産ませた娘、伸子(黒木華)と突然の再会を果たす。兆吉には、私生児を産んだ伸子を許せず、家から追い出した過去があった。

伸子に「リア王」の最愛の娘・コーディーリアの幻影を見た兆吉。兆吉の身にも「リア王」の狂気が乗り移る。

かつての記憶が溢れ出したとき、兆吉の心に人生最後の輝きが宿る―。

スタッフ

脚本・監督:小林政広『愛の予感』『春との旅』『日本の悲劇』
企画・制作:モンキータウンプロダクション
音楽:佐久間順平
衣裳デザイナー:黒澤和子

キャスト

仲代達矢
黒木 華
原田美枝子
小林 薫
阿部 寛

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