原題:girlfight

闘い始めた少女はもう迷わない。

2000年サンダンス映画祭グランプリ受賞作

2000年1月22日全米初公開

2000/アメリカ/1時間50分/カラー/ヴィスタサイズ/SRD・SDDS/日本語字幕:林完治 提供:松竹株式会社/アルゼ株式会社/ 配給:松竹

2001年10月21日DVD発売&レンタル開始 2001年10月21日ビデオ発売&レンタル開始 2001年5月12日より丸の内ピカデリー2ほか全国松竹系ロードショー

公開初日 2001/05/12

公開終了日 2001/06/08

配給会社名 0003

公開日メモ 自分の内なる情熱をステップに叩きつけるフラメンコのリズムと、パンチマシーンを刻む音の合体——。『ロッキー』にも『レイジング・ブル』にも似ていないこの音楽が聞こえた時から、『ガールファイト』の勝利を確信した人は多いだろう。

解説



自分の内なる情熱をステップに叩きつけるフラメンコのリズムと、パンチマシーンを刻む音の合体——。『ロッキー』にも『レイジング・ブル』にも似ていないこの音楽が聞こえた時から、『ガールファイト』の勝利を確信した人は多いだろう。そう、それまでに誰も見たことのない達成感と幸福感に満ちた映画。それが、カリン・クサマが初監督した『ガールフファイト』だ。ダイアナ・グズマン(ミシェル・ロドリゲス)は、ブルックリンに住む女子高校生。母は父の暴力が原因で自殺し、以来、自堕落な生活を送る父と気弱な弟と3人で暮らしている。自分でも説明しようもない怒りを抱え、日々イライラを募らせていた彼女だったが、親友マリソルの恋人が、化粧と男の子にしか興味がなさそうなチャラチャラした女生徒に奪われた時に一気に爆発。猛然とその女生徒につかみかかり問題となってしまう。そんなダイアナが、或る日ボクシングを習っている弟の月謝を納めに行った時、運命的出会いをしてしまう。自分を極限まで鍛え抜き、パッションの解放の瞬間をひたすら待つボクシングというスポーツと。そして、そのボクシングを通じて知り合い、愛し合い、理解し合うことになる初めての恋の相手と。
2000年サンダンス映画祭で観客の圧倒的な支持を受け、グランプリ、最優秀監督賞を受賞したこの映画で監督デビューを果たしたのは、21世紀最注目の女性監督カリン・クサマ。父が函館出身、日米ハーフのクサマ監督自身、20代前半で趣味としてボクシングを始めた経験を持つ。そして、その時からボクシングの持つ多面性一リングで対戦相手と対持する時の密接性とは対照的に、孤独で決して「ここまでで十分」という手応えのないトレーニング。並外れた集中力と照準力が必要とされる上に、完全な体力至上主義でもあるという事実など——に魅了され、それが今回の『ガールフ7イト』に結実した。ただし、クサマ監督は、この映画におけるボクシングはあくまでもメタファーだという。重要なのはダイアナという一人の少女が自分を見つけていく行程。そして必死にボクシングに打ち込むそんな彼女の姿が、周囲の人間をも変えていく影響の大きさだ、と。様々なスポーツに女性が進出している昨今。だが、まかり間違えば決定的ダメージを負いかねないボクシングというスポーツに、女性が本気で取り組もうとする時の男性社会の反応は一筋縄ではいかない。それは、ボクサーとしてのダイアナの成長を見守り、互いに切瑳琢磨し合う仲になる彼女の恋人エイドリアン(サンティアゴ・ダグラス)も同じ。ダイアナが、他の誰かと対戦する時は冷静でいられた彼も、自分が同じリングで対戦しなければならなくなった時には「男の沽券」が頭をもたげてしまうのである。
このエイドリアンとの葛藤を投影した最大の見せ場に至るまで、全身でダイアナを生きるミシェル・ロドリゲスのワイルドで繊細な魅力もこの映画の見所の一つである。これまで、いくつかの映画、TVでエキストラの経験があるだけというミシェル。もちろんボクシングに取り組むのも初めてで、ダイアナの成長はそのまま等身大のミシェルの成長でもある。エイドリアン役は人気TV『ソプラノ』などでも知られるサンティアゴ・ダグラス。ラテン系俳優の星として、全米で注目を集めている存在だ。他に、ヘクタ一役にジェイミー・ティレリ、父はポール・カルデロン。初監督のクサマを支えるのは、プロデュ—サ一のセーラ・グリーン、マーサ・グリフィン、マギー・レンジィの女性トリオ。更にエグゼクティブ・プロデューサーとして、『フィオナの海』などの監督・脚本家として知られるジョン・セイルズが名を連ねる。セイルズは、教師役でチョコッと出演もしている。

ストーリー


学校も家もつまらない!ハイスクールに通うダイアナ・グズマン(ミシェル・ロドリゲス)は、どうしょうもなく行き詰まっていた。家では、母を自殺に追いやった父(ポール・カルデロン)が、自堕落な日々を送り、気弱な弟(レイ・サンティアゴ)にボクシングを習わせることに夢中な彼は、ダイアナのことになどほとんど関心が無い。そんな或る日、親友マリソル(エリサ・ボカネグラ)の付き合っているBFが他の女生徒に盗られたと聞き、ダイアナの怒りは爆発。マリソルに代わって女生徒につかみかかり、学校から厳重注意を受ける。このまま底なし沼に落ちるだけかのように見えたダイアナの人生。が、父に頼まれ、弟の月謝を払いに行ったボクシング・ジムでの光景が、ダイアナの内なる何かを刺激した。これだ。これこそ私の求めていた「何か」だ!
自分にもボクシングを教えて欲しいと頼むダイアナを、トレーナーのヘクター(ジェイミー・ティレリ)は、最初相手にもしない。が、あまりにも熱心に頼み込むダイアナに、「授業料をちゃんと払えたら」との条件の下、ついに入門を許可。ダイアナは家の金をごまかしてもヘクターに授業料を払うのだった。初めは、怒りの爆発でしかなかったダイアナのボクシング。が、ヘクターのコーチを受けるうちに、自己鍛錬の大切さを知り、暇を見つけてはトレーニングに励むダイアナの心と身体は、明らかに変わって行く。姉のボクシングヘの入れ込みを当初は冷ややかに見ていた弟も、自分よりも才能も情熱もある姉を、いつしか応援するようになる。そして、ジムのスター的存在エイドリアン(サンティアゴ・ダグラス)との出会い。周囲の男たちと同じで、ダイアナを「変わった女の子」としてとらえていたエイドリアンだが、これまで付き合っていたGFたちとは目つきから違うダイアナに興味を持ち、共にボクシングの試合を観に行ったりするうちに、2人は恋に落ちる。そんな日々の中で、生まれて初めて自分の価値を見出し、かつては考えられなかったほどの充実感を覚えるダイアナ。だが、内緒にしていたボクシングのことを父に知られ激しく対立。そして、あろうことかボクサーとしてようやく実力をつけて順調にリング戦を勝ち進んできたダイアナに、決勝の対戦相手がエイドリアンであることが知らされる。前代未聞の恋人対決。ダイアナの取るべき道は、恋?それとも・・・・。

スタッフ

監督、脚本:カリン・クサマ
プロデューサー:セーラ・グリーン、
マーサ・グリフィン、マギー・レンジィ
エグゼクティブ・プロデューサー:ジョン・セイルズ
ジョナサン・セーリング、キャロライン・カプラン
撮影:パトリック・ケイディ
編集:プラミー・タッカ—
プロダクションデザイナー:スティーブン・ビアトリス
音楽:テオドール・シャピロ

キャスト

ダイアナ:ミシェル・ロドリゲス
ヘクタ—:ジェイミー・ティレリ
サンドロ:ポール・カルデロン
エイドリアン:サンティアゴ・ダグラス

LINK

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