ぼくが天使になった日
原題:Bruno
シャーリー・マクレーン第一回監督作品
2000年ロスサンジェルス・インデペンデント映画祭出品
2000年12月1日全米公開
1999年/アメリカ映画/カラー/ドルビーSRD/ビスタサイズ/108分 提供:ニューセレクト 配給:アルバトロス・フィルム
2001年11月2日DVDレンタル開始/2001年11月2日ビデオ発売&レンタル開始 2001年6月9日よりシブヤ・シネマ・ソサエティにてロードショー公開
公開初日 2001/06/09
配給会社名 0012
公開日メモ ハリウッドの大女優であり宗教家としても名高いシャーリー・マクレーン初監督作品!!超豪華キャストが放つ、癒し系新感覚ヒーリング・ストーリー!!
解説
《ハリウッドの大女優であり宗教家としても名高いシャーリー・マクレーン初監督作品!!超豪華キャストが放つ、癒し系新感覚ヒーリング・ストーリー!!》
『アパートの鍵貸します』でオスカーノミネート、『愛と追憶の日々』でアカデミー主演女優賞を受賞し、以後様々な作品に出演し、女優として不動の地位を築いたシャーリー・マクレーンは1983年『アウト・オン・ア・リム』で自身の臨死体験、前世、輪廻転生についての思想をまとめた著書を発表した。その後、この話が全米でTVシリーズ化し、同時に全世界で講演活動を開始する。現在、彼女の信者は数十万人いると言われる。本作は彼女が10年来あたためてきたオリジナルストーリーで自らメガホンを取り、念願の監督デビューとなった。主演ブルーノに『ホーム・アローン3』でマコーレー・カルキンに次ぐ子役としてハリウッドデビューしたアレックス・D・リンツ。共演に『フォレスト・ガンプ』『ミッション・トゥ・マーズ』のゲイリー・シニーズ、『ミザリー』『タイタニック』のキャシー・ベイツ、『バウンド』のジェニファー・ティリー、そしてシャーリー・マクレーン自身もブルーノの祖母役として出演している。
《これは日本映画興行史上、最大の事件だ!!2001年、全世界に先がけて前代未聞の日本先行公開が遂に実現!!》
本作『ぼくが天使になった日』は当初、2000年お正月全米公開予定だったが、劇場ブッキングの都合上公開がずれてしまう。自分の娘サチコ・ステファニーに日本の名前をを付けたほど、ハリウッドで一番の日本びいきであり、数万人の信者がいる日本でワールドプレミア公開をしたいとシャーリー・マクレーンは自ら本作の関係者に懇願し、2001年夏、遂にその順いが達成される!!
この物語を支える個性的なキャラクターは、第一に俳優たちの並々ならぬ個性によって成立している。派手好きで、可笑しさと哀しさの同居した過食症の母親アンジェラには、これが映画デビューとなるステイシー・ハルプリン。脚本のデヴィッド・チミネーロは、古くからの親友であった彼女をモデルにアンジェラの人物像を書いたという。監督のシャーリー・マクレーンは、アンジェラという人間をより深く理解したいと思い、彼女のもとへ何度も足を運んだ。そして、彼女の話を聞いているうちに、彼女自身を起用することに決めるのである。その判断は大成功をおさめ、アンジェラの個性はリアルにいきいきと映画を彩ることとなった。
スタッフは作品の特異なメッセージと、型破りな登場人物を巧みに結び付けることに成功した。たとえばコスチューム・デザイナーのナターシャ・ランドスーの仕事は、カラフルでユーモアとペーソスの溢れる世界を見事に表現する。アンジジェラやブルーノの衣装は、派手とはいえ趣味がよく独創的で、二人の奇抜な言動を際立たせた見事なデザインだ。プロダクションデザイナーのバートン・レンチャーが手掛けたセットも効果的な出来栄えだ。セットには、つねに幻想的な雰囲気をただよわせるため、関係者全員が愛情のこもった作業を重ねていった。常識にとらわれないアンジェラとブルーノに、さらに大胆な味付けがほどこされる。
これらすべての要素が、撮影監督ジャン・キーサーの手腕によって、照明・撮影と巧妙にブレンドされ、ワンシーンごとに目も鮮やかな映像が生み出されていった。そしてマクレーン監督は、ポスト・プロダクションを進行させていくにあたり、デジタル技術による”天国”のシークエンスについては、ハリウッドにあるパシフィック・タイトル・ミラージュ(PTM)に依頼した。ブルーノは、ここで作り上げられた天国によって美しい世界を垣間見るのだ。そこは至上の楽園であり、彼は天使たちの翼に囲まれ、強さと自身を手にして地上に送り届けられる。このシークエンスを作り上げるために、PTMは持てるデジタル技術のなかでも最先端のテクノロジーを駆使した。天使たちの優雅な動きの表現には、モーション・キャプチャーという技術が使われている。天国の光景は、自然主義的絵画のタッチを再現できる最新鋭のアニメーションと、デジタル・マット・ペインティングを組み合わせて作られた。
また、マクレーンは彼女の知識をフルに活用し、この作品の音楽を完成させている。作曲家のクリス・ボードマン(『カラーパープル』『ペイバック』)、音楽監督のランディ・ガーストン(『タイタニック』『熟れた果実』)との共同作業は、この映画に相応しいサウンドを見つけだすことに成功し、息をのむような仕上がりを見せた。輝くようなウィットとストーリーに恵まれた『ぼくが天使になった日』。監督シャーリー・マクレーンの誕生を、誰もが驚きと喜びをもって迎えるにちがいない。
ストーリー
ニューヨーク、ロングアイランドに住む10才の少年ブルーノ・バタグリア(アレックス・D・リンツ)はちょっと風変わりな男の子。好きなことは辞書で言葉の定義とスペルを覚えること、そして天使がいつも身に付けているフワフワしたドレスをいつか自分も身にまとってみたいと憧れ、夢にまで見る始末。そんなブルーノだから学校でもみんなにいじめられたり、追いかけ回される日々。でもそんな彼を唯一受け入れ、心から愛し、学校へ毎日迎えに来てくれる母親のアンジェラ(ステイシー・ハルプリン)がいた。だが、母親もブルーノが幼い頃に離婚。過度のストレスにより過食症となってしまい、今では体重が160キロにも及ぶ巨体となり、生徒たちからもからかわれていた。そんな変わり者の親子は学院長(キャシー・ベイツ)からも頭痛の種として嫌われていたのだ。ブルーノは他の生徒たちと気が合わず、いつも問題を引き起こし、母親は修道会主催のビンゴパーティで元夫の恋人といつも喧嘩を始めるという具合だったのだ。
元夫で同じ町に住むブルーノの父ディーノ(デイリー・シニーズ)はブルーノのホッケーの試合の帰りにアンジェラの家を訪れた。パステル調の空模様の壁紙に囲まれ、羽飾りやサテンの生地、ラメの服がそこかしこに溢れている。こんな環境の中で暮らすブルーノの男らしくない育ち方が気に入らず、アンジェラと喧嘩。そこヘネグリジェ姿で仲裁に入ったブルーノに愕然とし、ディーノはその場を後にする。
翌日、学校に黒人の女の子シャニクアが転校してくる。赤いカウボーイハットに二丁拳銃という出で立ちでいじめっこをやっつけようとしたりする、男の子っぽい女の子だった。先生に服装や拳銃のことを注意されても反抗し、自分の主張を決して曲げなかった。シャニクアに「友達になろう」といわれ、拒否していたブルーノだが次第に彼女の個性を尊重する生き方に心を開き、ついに二人は大親友となる。
とある午後、ブルーノの家で化粧ごっこをしていた二人。シャニクアはブルーノのズボンを履き、ブルーノは母親のドレスを身にまとい「僕がドレスを着るのってどう思う?」「別にいいんじゃない」とシャニクアの常に肯定的で個性的な考えに解放感を覚えたブルーノは外に飛び出し、はしゃぎ回っていた。と、そこへ急に道路に飛び出したブルーノは車に礫かれてしまうのだ!
意識不明のブルーノは夢の中にいた。憧れの天使からドレスを与えられ満面の笑みを浮かべたブルーノ。病院ではアンジェラ、ディーノ、そしてディーノの恋人、ブルーノの祖母ヘレン(シャーリー・マクレーン)が集まっていた。医者は命に別状はないと報告。ディーノは事故当時、息子が女装していたことに激怒し、顔も見ずに立ち去っていくのだった。ブルーノは翌日退院し、快気祝いと復活祭の贈り物を兼ねてブルーノが夢で見たドレスを買いに行った。
ブルーノにはもう一つ考えがあった。そのドレスを着て得意の校内スペリング大会に出場しようというのだ。校内で優勝し、のちに全米大会で優勝した者はバチカンで法皇と二人きりで会えるという特典付き。もちろんのことブルーノは校内大会で優勝、だがドレスで出場した一件で学院長は激怒。ブルーノはドレスを着ることは一つの自己表現の手段で誰も否定することは出来ない!と反発。
そんな折り、元夫に未練があるアンジェラは彼が婚約したと噂を聞き、ショックから心臓発作で入院。ディーノは少年時代、母親からオペラを歌うのはオカマだという理由で禁じられたトラウマを持っていたため、素直に息子を受け入れる事が出来ず、アンジェラの入院中息子の面倒を見るのを拒否した。仕方なく祖母が面倒を見ることになったが、次第に孫の風変わりな姿に本気で向き合う必要があると確信。
ブルーノを取り巻く全ての人や環境が徐々に変わり始めたのだった。いじめっこも学院長もそして…父親も。
ブルーノに本当の天使の奇跡が舞い降りる瞬間がやって来るのだった。
スタッフ
製作総指揮:ジュリア・パラウ
監督:シャーリー・マクレーン
脚本:デヴィッド・チミネーロ
撮影:ジャン・キーサー
編集:ボニー・コフラー
音楽:クリス・ボードマン
キャスト
アレックス・D・リンツ
シャーリー・マクレーン
ゲイリー・シニーズ
キャシー・ベイツ
ジェニファー・ティリー
LINK
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