2016年/日本/カラー/40分 配給:スリーピン

2016年10月8日(土)〜新宿K’s cinemaにて一挙公開

公開初日 2016/10/08

配給会社名 0242

解説


祖父たちの世代が体験したその記憶を、何気ない日々の生活と、四季の移ろいが映し出す風景からささやかに描き出した、珠玉のドキュメンタリー映画2作品が誕生した。

監督はこの2作が劇場初公開となる新鋭、久保田桂子。美術大学で劇映画の製作を学んだ後、ドキュメンタリーの制作をスタート。日常を繊細に捉える視点と、エッセイを読んでいるような独特の描写が評価され、第1作『祖父の日記帳と私のビデオノート』は映画監督の諏訪敦彦(『H story』)、ヤン・ヨンヒ(『かぞくのくに』)らが審査員を務めた、座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル コンペティション部門で大賞を獲得している。
第2作の『海へ 朴さんの手紙』は、1作目の制作をきっかけに出会った、シベリア抑留を経験した一人の韓国人男性の人生とその想いを描き、1作目と同様にシベリア抑留が背景にある作品でありながら、より深みのある作品に仕上がっている。

ストーリー







祖父について思い出すこと、それはいつも畑を耕す姿。その祖父には中国での戦争やシベリア抑留の体験があった。祖父は遠い大地で人を殺めたことがあるのか。最後まで百姓として生きた祖父とその戦争の記憶を、孫である私の眼を通して描く。

監督の言葉

●『祖父の日記帳と私のビデオノート』について

百姓だった祖父が話すことはいつも決まっていた。天気と畑仕事のこと、そして戦時中にいた中国やシベリアのこと。2000年、私は家から離れた大学で映像を学び始め、祖父に会うのは年に数回になった。
私は祖父が戦争に行った年齢と同じ20代になり、当時祖父がどんな思いで生きていたのかに興味を持つようになった。何より、感情的な話をしない祖父は、私にとって家族の中で最も謎めいた人であった。
2004年から私は帰省する度にビデオカメラで祖父を撮影し、祖父は農作業の合間に当時のいろいろな話をしてくれた。しかしその話は断片的で、依然として私は祖父との心の距離を縮められないのを感じていた。
 2010年に祖父は認知症により以前のように会話を交わすことが出来なくなり、その二年後に祖父は亡くなった。私は祖父の写真や日記、そして自分の撮った映像の断片を用いて私の知る祖父の姿を形作りたいと思った。

スタッフ

監督:久保田桂子

キャスト

久保田直人

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