原題:Colonia

第40回トロント国際映画祭・ワールドプレミア

2016年1月16日ドイツ公開

2015年/ルクセンブルク|フランス|ドイツ/カラー/110分/ 配給:REGENTS、日活

2016年9月17日 ヒューマントラストシネマ渋谷、角川シネマ新宿ほか全国ロードショー!

(C)2015 MAJESTIC FILMPRODUKTION GMBH/IRIS PRODUCTIONS S.A./RAT PACK FILMPRODUKTION GMBH/REZO PRODUCTIONS S.A.R.L./FRED FILMS COLONIA LTD

公開初日 2016/09/17

配給会社名 1756/0006

解説


クーデターで囚われた恋人を救うため、女性がひとり”脱出不可能”と言われる恐怖組織へ潜入する。南米チリのピノチェト独裁政権下、ナチスの残党と結びつき拷問施設となった「コロニア・ディグニダ」を舞台した脱出スリラー。ポル・ポトと並ぶ世界でもっとも凶悪な歴史のひとつでありながら、日本ではあまり知られていない史実が背景にある。

ひるむことなく困難を乗り越えていくしなやかでタフなヒロイン・レナを演じるのは、「ハリー・ポッター」のハーマイオニー役から華やかに成長、1年間の女優業を休止し国連の新しいフェミニズム活動の広報を担うなど一人の女性としても輝きを増すエマ・ワトソン。囚われた恋人・ダニエルを「ラッシュ/プライドと友情」のダニエル・ブリュール。そして恋人たちを精神的に肉体的に追い詰める”教皇”パウル・シェーファーを「ミレニアム」シリーズで知られるミカエル・ニクヴィストが怪演している。
エマ・ワトソンといえば、自己成長のため1年間の女優休業を宣言。その間、国連が立ち上げた新しいフェミニズム活動「He For She」の広報大使として活動、男女平等とジェンダー・ステレオタイプからの脱却を訴えた国連での演説も話題に。

本作についてエマは、「愛のためにどこまでできるか。女性は囚われる側を演じることが多いですが、この映画では女性が男性を救いに行く。その設定に惹かれました」と出演の経緯を語る。フロリアン・ガレンベルガー監督も「強いだけの女性ではだめ、勇敢さと弱さを併せ持っていないと。光を持った女性を暗闇に送り込みたかった。そんな女優はエマしかいない。彼女はいつも眩しい光を発している」とエマの存在感を絶賛している。恋人との微笑ましい恋愛シーンから、コロニア内での信用を得るため服を脱ぐシーン、折檻や極限での脱出シーンなど体当たりで演じたエマ。大人の女優に脱皮した彼女から目が離せない!

ストーリー






1973年9月11日。フライトでチリを訪れたドイツのキャビンアテンダント・レナは、恋人でジャーナリストのダニエルとつかの間の逢瀬を楽しんでいた。しかし、突如チリ軍部によるクーデターが発生。ダニエルは反体制勢力として捕らわれてしまう。レナは、彼が慈善団体施設”コロニア・ディグニダ”に送られたことをつきとめるが、そこは”教皇”と呼ばれる元ナチス党員パウル・シェーファーが独裁政権と結びつき、神の名の下に暴力で住人を支配する”脱出不可能”な場所だった。誰の助けも得ることができない…レナはダニエルを助け出すため、ひとりコロニアに潜入することを決める。はたして、彼女は恋人とともにここから脱出することができるのか。

<作品に登場する史実>

【チリ・クーデター】1973年9月11日、首都・サンティアゴで発生したクーデター。世界で初めて合法的に選出されたアジェンデ社会主義政権を軍部が武力で覆した事件。

【ピノチェト政権】1973年の軍事クーデターにより発足。
1990年までの長きにわたり独裁を行った。ドイツを追われ南米に根をはったナチス残党と結びつき、彼らが運営するコロニア・ディグニダを秘密警察の拷問施設として使用。この独裁政権下で、じつに2万8000人が拷問をうけ、約3000人が殺害されたと言われる。共産主義根絶をかかげていたアメリカの政財界、国内の保守層と軍部が裏で糸を引いていたとも囁かれる。

【コロニア・ディグニダ】少年への性的虐待の罪でドイツを追われた元ナチス軍曹、パウル・シェーファーが1961年に
設立したドイツ系移民コミュニティ。チリ政府の密接な関係により、勢力を拡大。経済力で周囲の住民の信頼を得る一
方、ピノチェト政権下では秘密警察の拷問センター、秘密の大武器庫、武器密輸の中継基地という裏の顔を持っていた。
40年間で脱出できた人数はわずか5人と言われている。

スタッフ

監督:フローリアン・ガレンベルガー

キャスト

エマ・ワトソン
ダニエル・ブリュール

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