ボヤージュ

香港で活躍するインディーズ監督スカッドによる性と生、そして自死を扱った意欲作。2013年シカゴ国際映画祭にてプレミア上映された。
若い精神科医リョーは、香港から南アジアへと船で旅に出た。それは彼自身を悩ませる鬱からの脱却を図るためのものだった。しかし、行く先々で彼はかつてのクライアントたちの経験をたどることになる。そしてリョーが最後に彼自身の居場所を見つけるのだが、果たしてそこはどこなのか—。
監督自身の自殺に対する考えと、実体験に基づいたアイディアから生まれた映画。刹那の感情と、永遠という時を描いた意欲的作品だ。