冴え冴えてなほ滑稽な月

2012年/日本/カラー/110分/ 配給:TOブックス

2013年9月7日公開

©2012 T.O Entertainment, Inc.

公開初日　2013/09/07

配給会社名 1216

解説

ストーリー

男が、ビルの上から飛び降り自殺した。そのビルには、死んだ男【松尾】が足しげく通っていたＳＭクラブ『ミッドヘブン』があった。刑事の武藤雅美は、この事件を調べるため、松尾を調教していたＳＭの女王、美礼（みれい）に会って事情聴取する。

それは武藤にとって、運命の出会いとなった。どこか陰のある美貌をもつ美礼に惹かれる武藤。そしてついには、客として『ミッドへヴン』に密かに通うようになる武藤。だが武藤が「ミッドヘブン」に通うのは、美礼に会うという以外にもう一つ目的があった。美礼は、並はずれた勘の良さと推理能力を持っていたのである。事件が行き詰るたび武藤はこっそり美礼に相談し、ヒントをもらっては事件を解決に導いていた。さしずめ美礼は、「安楽椅子探偵」といったところである。

そんな折、M男と見られる人々が相次いで自殺するという事件が起こる。事件を担当する武藤が調べを進めているうち自殺した男達が皆、SMクラブに所属しないフリーのSM女王「マリリン」とプレイをしていたという事実が浮かび上がる。なぜマリリンとプレイをした男達は自殺するのか？そもそもマリリンとは誰なのか？

実態がつかめないまま、自殺者は増える一方。そしてついにマリリンとプレイをした男が、プレイ後に殺されているのがホテルで発見される。容疑者となったマリリンを探すため、彼女と会ったことがあるというM男数人にモンタージュを作成させると、どのマリリンもまったく異なった容姿をしていた。調べれば調べるほど謎は深まるばかり。武藤は、美礼にこの事件について相談をする。

いきなりあらわれたマリリンという女王が、驚異的な人気を誇っていたのはなぜか？マリリンは複数いるのか？プレイをした幾人ものM男たちはなぜ死に急いだのか、あるいは死に追いやられたのか？そして、なぜ最後の事件だけマリリンは殺人を犯したのか？美礼は、この不可解極まりない事件に興味を持ち始める。

SM界にはマリリンとは別にもう一人カリスマ的人気を誇る女王がいた。それが、SMクラブ『ミラー』に勤める愛紫亜（めしあ）である。美礼と愛紫亜は、因縁のライバル関係にあった。しかし、二人の間にかつて何があったのかは、二人以外に誰も知らない。そして愛紫亜もまた、この事件に反応を示し始める。

やがて美礼は、独自の推理により驚愕の犯人（マリリン）に辿り着くことになる。しかし、犯人が捕まってもなお事件は終わってはいなかった。むしろその背後にある事実こそ、すべての事件の発端だったのである。美礼、マリリン、愛紫亜……SMの女王をめぐり、過去をさかのぼって様々な事実が明かされていく。

そして最後に美礼が辿り着いた先には、想像を超えた恐ろしい世界が広がっていた。果たして武藤は、美礼を救えるのか？
事態がニ転、三転する中で、武藤の純愛もまた意外な方向へと転がり始める。

スタッフ

監督：島田角栄
脚本：華雪ルイ
プロデューサー：山口明、木村尚司

キャスト

黒川芽以
澤田由希
大塚明夫
鳥肌実
河瀬直美
ダイアモンド☆ユカイ
浜尾京介

LINK

□公式サイト
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す