マリーゴールド・ホテルで会いましょう

インドを舞台に織りなす、
イギリス人男女7人の素敵な毎日の見つけ方。
人生を豊かに変えるヒントがいっぱいの、
ユーモアに満ちた感動作！

神秘の国インドの高級リゾートホテルで、穏やかで心地よい日々を──そんな謳い文句と美しいガイド写真に惹かれて、イギリスからやって来た男女7人。夫を亡くして初めての一人暮らしを決意したイヴリンを筆頭に、皆それぞれの事情を抱えていた。ところが、期待に胸躍らせる彼らを待っていたのは、近い将来に豪華になる予定のボロホテルと、衝撃的な異文化の洗礼だった。電話もシャワーも故障中、ドアのない部屋さえある。どう見てもキャリア不足だが、情熱と野望だけは人一倍の若きオーナーは、ホテルの未来を信じて悪びれない。それでも、勇気を出して新しい生活に飛び込み始めた彼らに、素敵なサプライズが訪れる。自分の能力を生かせる仕事との出会い、忘れられない人との再会、そして思いがけないロマンス──果たして、一歩ずつ前へ進み始めた7人の人生の行方は──？
誰にでもやって来る、人生の岐路。どちらを選ぶべきか分からずに立ち止まったり、先が見えずにつまずいたり、後戻りしたり──。この物語の7人の男女も、そんなふうに戸惑っていた。だが、パワーに満ち溢れた国インドの風に背中を押され、新しい世界に踏み込んでみれば、人生が虹色に輝き始めた。7人7色の冒険のどこかに、きっとあなたに似た物語が見つかるはず。ますます困難な時代を生きるすべての人に贈る、人生を豊かにするヒントに満ちた感動作が誕生した。

イギリスが誇る名優たちの豪華競演と、
大ヒット作で注目された若き才能の刺激に満ちたコラボレーション！

主人公のイヴリンには、『Queen Victoria 至上の恋』でアカデミー賞にノミネートされ、『恋におちたシェイクスピア』で同賞助演女優賞に輝いたジュディ・デンチ。『007』シリーズの“M”役としても世界中にその名を知られ、〈デイム〉の称号を授与されたイギリスが誇る名女優である。夫に従い続けて40年、先立たれて知った多額の負債。家を処分せざるを得なくなったイヴリンが、初めて自分の人生を歩き始めようとする姿を、情感を込めて演じた。
ある日突然、判事の仕事を引退したグレアムには、『フィクサー』『ミッション：インポッシブル/ゴースト・プロトコル』のトム・ウィルキンソン。本当はインドが嫌いなのに、手術のために渋々やって来たミュリエルには、『ハリー・ポッター』シリーズのマクゴナガル先生として有名なマギー・スミス。シニカルな毒舌を繰り出す彼女の意外な変貌が痛快だ。
従順な官僚で恐妻家だったが、インドの自由な空気に解放され、イヴリンと心を通い合わせるダグラスに『ラブ・アクチュアリー』のビル・ナイ。彼の見事なまでの悪妻ジーンには、『マッチポイント』のペネロープ・ウィルトン。その他、情熱的な恋を求めるノーマンに名高い舞台俳優のロナルド・ピックアップ、新しい夫を探すマッジに『カレンダー・ガールズ』のセリア・イムリー。
また、ホテルの復活と恋に賭ける若き支配人ソニーに、全世界で大ヒットを記録した『スラムドッグ$ミリオネア』で主役を演じたデヴ・パテル。イギリスの名優たちの熟練の演技合戦に、フレッシュなスパイスをピリリと効かせた。

『恋におちたシェイクスピア』の名匠ジョン・マッデンが描く、
“一度訪れたら元の人生には戻れない”インドの魅力

ベストセラー「チューリップ熱」で知られる人気作家で、『プライドと偏見』の脚本も手掛けたデボラ・モガーの原作を映画化したのは、アカデミー賞2部門を受賞した『Queen Victoria 至上の恋』、同賞作品賞を含む7部門を受賞した『恋におちたシェイクスピア』のジョン・マッデン監督。ユーモアに満ちた軽やかなタッチを交えながら、生きることの喜びを優しくかつ華やかに描く手腕が高く評価されている名匠だ。
マッデン監督は、観光ガイドで見るインドではなく、真実のインドを描くべく、ジャイプールを始めとする、人々の生命力に溢れた街でのロケを敢行した。華麗な寺院や神秘的な古代王朝の建築、めくるめく色の大洪水に満ちた市場などを撮影、ジュディ・デンチが「インドは、それまで当然だと思って来たものすべてを攻撃してくる」と語るこの国の魅力を、余すところなくスクリーンに焼き付けた。