草原の椅子
日本から世界最後の桃源郷、フンザへ。それは、希望へ旅立つ物語。
2013/日本/カラー/約140分/ 配給:東映
2013年09月25日よりDVDリリース 2013年 2月23日(土)公開
©2013「草原の椅子」製作委員会
公開初日 2013/02/23
配給会社名 0004
解説
バツイチで、年頃の娘と二人暮らしの遠間憲太郎に、50歳を過ぎて三つの運命的な出会いが訪れる。
ひとつは、取引先の社長・富樫に懇願され、いい年になってから親友として付き合い始めたこと。
もうひとつは、ふと目に留まった独り身の女性・貴志子の、憂いを湛えた容貌に惹かれ、淡い想いを寄せるようになったこと。3つめは、親に見離された幼子、圭輔の面倒をみるようになったこと。
憲太郎、富樫、貴志子の3人は、いつしか同じ時間を過ごすようになり、交流を深めていく中で、圭輔の将来を案じ始める。年を重ねながら心のどこかに傷を抱えてきた大人たち。
そして、幼いにも関わらず深く傷ついてしまった少年。めぐり逢った4人は、ある日、異国への旅立ちを決意する。そして、世界最後の桃源郷・フンザを訪れたとき、貴志子が憲太郎に告げる。
「遠間さんが父親になって、私が母親になれば、あの子と暮らせるんですよね」
大人のための素敵な寓話が誕生した。登場人物たちの心の葛藤が、時にユーモラスに、時に優しく丁寧に綴られ、人生の岐路に立った者たちに向けて温かな希望を投げかける——。
原作は、登場人物の繊細な心の動きや、大自然の描写の美しさで絶賛されている宮本輝の同名小説であり、長きに亘って映像化は不可能とされていた。その名作を、『八日目の蝉』で第35回日本アカデミー賞最多10部門を受賞するなど2011年の映画賞を総ナメにした成島出が監督。原作と同じ舞台設定となるパキスタン・フンザで、日本映画初の本格的な長期ロケを敢行し、見事な映像を納めることに成功した。
キャストには、憲太郎役に優しさと強さを圧倒的な存在感で表現する佐藤浩市、親友の富樫役に、ジャンルを越えた活躍を続ける西村雅彦、貴志子役に、幅広い世代の女性に絶大な支持を得る吉瀬美智子が配されるなど、見ごたえ十分な布陣となっている。2013年必見の感動作が、あなたのもとへ訪れる。
ストーリー
遠間憲太郎はカメラメーカーの営業局次長として働くサラリーマン。すでに妻とは離婚しており、20歳になる娘と一緒に暮らしていた。ある出来事をきっかけに、取引先である「カメラのトガシ」の社長・富樫との間に友情が芽生える。社会に出て50歳を過ぎてから新たにできた友人の存在に最初はとまどっていたが、富樫のまじめかつ寛大な性格に親近感を抱き、心を通わすようになる。互いに本音を語り合う中で、2人はこれからの人生をどう歩んでいくのかを模索していくようになる。そんな折、2人は母親に虐待され心に傷を負った4歳の幼い少年・圭輔と出会う。他人になかなか心を開かない圭輔だったが、遠間が密かに想いを寄せる器屋のオーナーの貴志子には自然に懐き、次第に遠間たちにも打ち解けるようになる。だが圭輔は、将来へ不安を残すほどの大きな傷を抱えていることに変わりなく、そのことに遠間たちは心を痛めていた。ある時遠間は、富樫の店で不思議な写真と出会う。草原に椅子がぽつんとある、ただそれだけの写真なのになぜか心に突き刺さった。その写真に心を動かされた遠間たちは、圭輔や自分たちの生きる道を探すため、「世界最後の桃源郷」と呼ばれるフンザへと旅立つ決意をする。広大無辺の大地を目指した旅の果てに、それぞれが手にするものは——。
スタッフ
原作:宮本輝「草原の椅子」(幻冬舎文庫・新潮文庫刊)
脚本:加藤正人、奥寺佐渡子、真辺克彦、多和田久美、成島出
監督:成島出
エグゼクティブプロデューサー:原正人
制作/『草原の椅子』製作委員会 東映 東映ビデオ
配給:東映
キャスト
吉瀬美智子
佐藤浩市
西村雅彦
貞光奏風
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