原題:Re-encounter

新たな才能の登場を予感させる秀作

第31回 韓国映画評論家協会賞新人女優賞(2011、韓国) 第15回 釜山国際映画祭「韓国映画の今日-ビジョン」部門監督賞(2010、韓国) 第36回 ソウルインディペンデント映画祭最優秀作品賞、コダック賞、独立スター賞3冠(2010、韓国) 第13回 アジア映画祭審査員賞、主演女優賞(2012、フランス)

2011年/韓国/カラー/107分 提供・配給:マグネター株式会社

2013年06月04日よりDVDリリース 2012年6月9日(土)より全国のコロナシネマワールドほかにて順次公開

©Indiestory Inc.

公開初日 2012/06/09

配給会社名 1322

解説


『短い記憶』は、刺激的なストーリーや派手なビジュアル、トップスターの起用が一切ないにもかかわらず、その確かなストーリーと構成で、商業映画ではなかなか味わうことのできない深い感動を届けてくれる映画だ。かつて放送局のドキュメンタリー番組のディレクターとして各地を奔走していたミン・ヨングン監督は、ドキュメンタリー制作を通じて培った豊かな経験を映画のモチーフへと昇華させ、青少年の初恋、未婚の母、動物遺棄といった一般的かつ社会的なテーマのなかに、ありがちな恋愛映画や青春映画とは一線を画した輝きを放つ登場人物とストーリーを配置させた。

こうした‘ストーリーの力’は、製作段階から早くも韓国映画人たちを惹きつけ、ソウル映像委員会、映画振興委員会に加え、『牛の鈴音』のイ・チュンリョル監督とコ・ヨンジェプロデューサーの投資と支援も決定し、映画の製作がスタートすることとなった。その後、今や東アジアを代表する映画祭となった釜山映画祭からのポスプロ支援も決定した。

映画が持つ‘ストーリーの力’は、秀でた演技力を発揮した俳優たちとの出会いより、その真価をより一層発揮することとなった。ありふれた日常を淡々と演じているようにも見えるが、ひとつひとつの場面を思い返すと、静かな中にも深い悲しみを表現した俳優たちの好演がなかったならば、『短い記憶』がこれほどまでに光り輝くことはなかったであろう。特に原題にも使われるほど映画において重要な比重を占める主人公の女性ヘファを演ずるユ・ダインは、新人とは思えない安定した演技で、満場一致でソウルインディペンデント映画祭2010の独立スター賞(俳優部門)に輝いた。

こうして企画、製作段階から多くの支援を受け、劇場公開前に韓国内の映画祭で賞も受け映画界と観客をくぎ付けにした『短い記憶』は、心に迫るストーリーと思慮深い演出、主演陣の繊細で感性を感じさせる演技が出会って特別な共鳴を生んだ、近年稀にみる最高の‘感性映画’である。

ストーリー

17歳の高校生ヘファとハンスはお互いに恋をし、つき合っていたが、ヘファが妊娠をしてしまうとハンスは忽然と姿を消してしまった。妊娠をしてしまった未成年のヘファ。ハンスとの幸せな人生を夢見た彼女だったが、一人取り残されてしまった。5年ほど過ぎたある日、ヘファの前に突然現れたハンスは、死んだとばかりに思っていた自分達の子供が生きているという知らせを伝える。ハンスの言葉が信じられないヘファ。しかし、子供が養子にもらわれたという事実を知り、彼女の心はどうすることもできないほど揺れ動くのだが・・・

スタッフ

監督:ミン・ヨングン

キャスト

ユ・ダイン
ユ・ヨンソク

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