原題:Good

2008年/イギリス・ドイツ合作/カラー/96分/ 配給:ブロードメディア・スタジオ

2012年1月1日(日/元日)よりスバル座ほか全国順次公開

(C)2007 Good Films Ltd.

公開初日 2012/01/01

配給会社名 0551

解説


本作は、英国の劇作家、C・P・テイラーの代表作である舞台劇「GOOD」を映画化したもので、1930年代、ナチス政権下のドイツを舞台に、抑圧された時代に生きる一人の大学教授の苦悩と葛藤、そして信念を描いた、深い感動に魂が震える人間ドラマです。ナチス党員として生きる自分と、モラルとの狭間で葛藤する主人公を演じるのは、『イースタン・プロミス』、『ザ・ロード』のヴィゴ・モーテンセン。

ストーリー

友よ、愛する人よ、僕は何を失ってしまったのだろうかー。
ただ、正しい道を選びたかった。

1930年代、ヒトラー独裁が進むドイツ。ベルリンの大学で文学を教えるジョン・ハルダーは、善き人であろうと心がけて生きる平凡な男だ。実際に彼は、病身の母を介護する善き息子であり、妻の代わりに家事をする善き家庭人であり、プルーストの講義に情熱を傾ける善き教師であり、戦争を共に戦ったユダヤ人モーリスの善き友であった。しかし、そんなジョンの生き方を一変させる出来事が起こる。過去に書いた小説をヒトラーに気に入られたことから、ナチ党に入党せざるをえなくなったのだ。それは、生き延びるための余地のない選択。だが同時にモーリスを裏切る行為でもあった。やがてドイツ国内で反ユダヤの動きが激化。親衛隊の幹部に出世したジョンは、国外脱出を望むモーリスに手を貸そうとするのだが…。

ナチ党の支配という抑圧された時代を背景に、深い感慨を呼び起こす珠玉の名編が誕生した。英国の劇作家C・P・テイラーの代表作を映画化した本作は、ひとりの善良な人間が、時代の波にひきずられて意図せぬ方向へ流されていく様を描いた重厚な人間ドラマ。自分と家族の命を守るか、それとも友情と信念を貫くかで揺れる主人公の葛藤をみつめながら、何もしないことが大罪になってしまう過酷な状況と、そこに追い込まれていく主人公の苦悩をあぶりだした痛切な感動作だ。
 主人公ジョン・ハルダーを演じるのは、『ロード・オブ・ザ・リング』の寡黙な戦士役でブレイクしたのち、『イースタン・プロミス』でアカデミー賞の主演男優賞にノミネートされたヴィゴ・モーテンセン。ハリウッドきっての知的な演技派が今回は文学教授の役どころを遺憾なく発揮。煙草を持つ指の動きさえも美しいと思わせる仕草の繊細さと、ジョンの内面の奥深い葛藤をとらえた入魂の演技で魅了している。

スタッフ

監督:ビセンテ・アモリン
原作:C・P・テイラー
撮影:アンドリュー・ダン
美術:アンドリュー・ロウズ
編集:ジョン・ウィルソン

キャスト

ビゴ・モーテンセン
ジェイソン・アイザックス
ジョディ・ウィッテカー
スティーブン・マッキントッシュ
マーク・ストロング
ジェマ・ジョーンズ

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