日韓実力派俳優が惚れ込んだ“100年前の友情”。

2012年/日本/カラー/119分/
配給:ティ・ジョイ

2012年6月9日、新宿バルト9、スバル座、他全国ロードショー!!

©2012 「道〜白磁の人〜」フィルムパートナーズ

公開初日 2012/06/09

配給会社名 0534

解説


日本の植民地統治下の朝鮮に生き、朝鮮の山と民芸を愛し、朝鮮の土となった浅川巧(あさかわ・たくみ、1891‐1931)。林業技術者として朝鮮の山の緑化に取り組んだ浅川巧はまた、日本の植民地支配と近代化の波から朝鮮民族古来の美と文化を守り、日本人による朝鮮人蔑視に抗いました。その功績は韓国の教科書に載るほどに尊いものですが、日本においては長らく知られざる存在にとどまっていました。

しかし、1994(平成6)年に出版された小説「白磁の人」(江宮隆之著)により、浅川巧の自然を友とする素朴で温かな人柄が、彼の愛した白磁(はくじ)の魅力に通じるものとして描き出され、人々に感動を呼びおこします。その後、2005(平成17)年1月、浅川巧の人となりを広く紹介・顕彰し、日韓友好の架け橋にしようと、浅川巧の故郷である山梨県北杜(ほくと)市の有志を中心に、小説「白磁の人」映画制作委員会が立ち上がりました。

そして、浅川巧の生誕120周年記念を迎えた今年(2011年)、小説「白磁の人」を原作とする劇映画「白磁の人」(仮題)の製作が決定しました。7月末から韓国で撮影がスタートし、来年(2012年)の初夏に日本と韓国で劇場公開を予定しています。慈雨のごとき浅川巧の人生を演じるのは、『逃亡くそたわけ−21才の夏』や『夕凪の街 桜の国』『孤高のメス』など幅広い演技に定評のある実力派俳優、吉沢悠(よしざわひさし)。浅川巧の無二の親友、李青林(イ・チョンリム)役には「朱蒙 チュモン」のサヨン役で人気急上昇中の韓国俳優ペ・スビン。監督には『禅 ZEN』『BOX 袴田事件 命とは』の高橋伴明を迎え、リアリティ溢れる重厚なタッチで真実の物語を紡ぎ出します。

現在、国内でも、浅川巧を評価する声は広がり、日本のシンドラーと呼ばれる外交官・杉原千畝(すぎはら・ちうね)と並んで中学校の歴史教科書にも取り上げられています。「自然法に帰せ」というメッセージを残した林業技術者としての信念、無名の朝鮮の民衆が造り上げた芸術に心寄せる優しさ、偏見にとらわれない国際的な視野を持ったその生き方は、東日本大震災後の現在において、ますます価値を増しています。
映画「白磁の人」(仮題)は、日本と韓国の幅広い世代の人々に、過去の歴史を見据えながら現在と未来を見直すチャンスを、さまざまな形で巻き起こしていくでしょう。

ストーリー




■浅川巧とは
浅川巧(あさかわ・たくみ)は、明治時代半ばの1891(明治24)年に、八ヶ岳を望む現在の山梨県北杜(ほくと)市高根町(たかねちょう)に生まれました。
1914(大正3)年、兄の伯教(のりたか)を慕って日本の植民地統治下の朝鮮半島に渡り、朝鮮総督府(ちょうせんそうとくふ)山林課の林業試験場に勤める林業技術者として、荒廃した朝鮮の山々の緑化に力を尽くしました。なかでも、巧によって開発されたチョウセンマツ(朝鮮五葉松)の種子の発芽方法は「露天埋蔵法」(ろてんまいぞうほう)と呼ばれ、世界レベルの発見と言われています。

巧はまた、朝鮮陶磁の研究家である兄の伯教とともに窯跡の発掘と調査を行い、また、朝鮮の暮らしに根ざしたお膳などの木工品に朝鮮固有の美を見出しました。1924年には民藝運動の創始者である美術評論家の柳宗悦(やなぎ・むねよし)や兄の伯教と協力して、京城に「朝鮮民族美術館」を設立しました。植民地化と近代化によって失われようとしていた朝鮮王朝時代の白磁などの陶磁器や職人による工芸品の研究を先駆的に行い、『朝鮮の膳』と『朝鮮陶磁名考』を著して、朝鮮古来の民衆文化の美しさを紹介し続けました。

浅川巧が生きた時代は、韓国併合(1910・明治43年)以降、朝鮮の人々が民族自決を求めた「三・一独立運動」(1919・大正8年)とその弾圧、関東大震災(1923・大正12年)における朝鮮人の虐殺など、日本と朝鮮のあいだでさまざまな不幸な出来事が起こりました。朝鮮人への差別や蔑視が当たり前だった日本の植民地支配(1910年‐1945年)にあって、巧は、朝鮮語を話し、その土地の風土と文化を愛し、同じ人間として朝鮮の人々を愛しました。朝鮮の人々に溶けこんで暮らしながら、朝鮮の人々からも敬愛されました。巧の先見性と生き方が、柳宗悦の朝鮮理解と民藝運動に大きな影響を与えたことも知られています。

その人柄を愛された巧は、1931(昭和6)年に惜しくも40歳の若さで朝鮮の土となりました。葬儀の際には、追悼する朝鮮の人々が競って巧の棺を担いだと言い伝えられています。
今も、ソウル市忘憂里(マンウリ)にある巧の墓は、彼を慕う韓国の人々によって大切に守り続けられています。

■李青林(イ・チョンリム)について
ぺ・スビン演じる李青林(イ・チョンリム)は、朝鮮総督府山林課の林業試験所に勤める浅川巧の同僚。原作小説「白磁の人」のオリジナルキャラクターです。小説と同じく、青林は日本によって支配されていた当時の朝鮮人の心情を表す象徴的な存在として造形されています。劇中で青林は巧と一緒に植林の技術開発に努力し、また、巧を理解する無二の親友として、朝鮮民族美術館の設立にも協力します。民族の壁を巧とともに乗り越えようとする、映画「白磁の人」の要となる重要な登場人物です。

スタッフ

原作:江宮隆之(「白磁の人」河出書房新社刊)
製作総指揮:長坂紘司
監督:高橋伴明『火火』『禅 ZEN』『BOX 袴田事件 命とは』
脚本:林民夫『ゴールデンスランバー』『ジーン・ワルツ』
製作:小説「白磁の人」映画製作委員会
制作:アマゾンラテルナ
制作協力:CJ Power Cast
配給:ティ・ジョイ
宣伝:ヨアケ&プレシディオ

キャスト

吉沢悠『逃亡くそたわけ−21才の夏』『孤高のメス』「JIN-仁-」
ペ・スビン「朱蒙チュモン」「華麗なる遺産」「トンイ」

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