生き方、不器用。ラーメン、上等。 とんこつラーメンの本場・九州から“本格ラーメン人情活劇”誕生!

2011 年/日本/ビスタ/カラ—/115 分 配給:ティジョイ

2012年4 月7 日(土)全国公開 2011年10月22日(土) T・ジョイ博多、T・ジョイ久留米ほか九州一斉公開

(c)『ラーメン侍』製作委員会

公開初日 2011/10/22

配給会社名 0534

解説


“とんこつラーメン発祥の地”福岡・久留米から誕生した本格的なラーメン映画

突然の訃報を受け、父のラーメン屋を継ぐ決心をした光(渡辺大)は、東京のデザイン会社をやめ、故郷の福岡・久留米に戻ってくる。店は相変わらず繁盛していたが、光は自分が選んだ道に自信がもてずにいた。そんなある日、母・嘉子(山口紗弥加)とかつての活気をすっかり失った屋台街を訪れる。嘉子が光に語ったのは、無鉄砲な昇に振り回され、貧乏のどん底だったが面白おかしく生きていたあの頃の思い出。父はどうしてラーメン屋台を始めたのか、そのラーメンにはどんな思いが詰まっていたのか?幼い頃は想像もしなかった父の想いに気づいた光は、やがて記憶を頼りに父親の味を再現しようと試行錯誤を始める。それは光にとって、自分の「ラーメン」、そして自分自身の「夢」に向き合うことでもあった。

『たんぽぽ』(’85)以来、日本映画では初となるラーメン映画の本作は、九州の人気ラーメン店オーナーがタウン誌に連載していたコラムから着想を得た作品。昭和40 年ごろの活気ある屋台街と、バブル崩壊後の不景気に沈む現代を舞台に、「ラーメンの力で人と街を元気にしよう」と奮闘する親子二代のラーメン店主とその家族のドラマを人情味たっぷりに描く物語です。

主演は、『ロストクライム‐閃光‐』で第20 回日本映画批評家賞・主演男優賞を受賞し、実力派として着実に頭角を現す渡辺大。実際に店で修行したプロ顔負けのラーメン・パフォーマンスとともに先代の昇、息子の光の2 役を熱演。嘉子役に福岡出身の山口紗弥加。破天荒な昇を支えた妻であり、光の母親として18 歳〜58 歳までを確かな演技力で演じています。さらに淡路恵子、西村雅彦、津川雅彦ら実力派俳優が脇をかため、人間ドラマに深みを与えています。また、佐野実や河原成美など人気ラーメン店のカリスマ店主が多数エキストラ出演しているのも見どころです。監督は『千年火』『Watch with Me〜卒業写真〜』など九州での監督作も多い瀬木直貴。本作でも九州ならではのモチーフを活かしながら、その時代、その街で生きる普遍的な親子と人々の物語を描き出しています。

東日本大震災の発生時に撮影された映画だからこそ、伝えたい想い
2011 年3 月1 日にクランクインし、久留米市内の日吉町をはじめ一番街や六角堂など約3 週間にわたり久留米市近郊でオールロケされ、3 月22 日にクランクアップした本作。撮影半ばに起こった東日本大震災のニュースは現場に大きな衝撃を与えました。「こんな大変な時に映画なんか撮っていてもいいのか?と自問した瞬間もあります。ですが、被災地の福島に住む知人からもらった“撮影頑張ってください”というメールに力づけられた。だからこそ、観る人を元気にする映画にしたい」と瀬木監督。
『ラーメン侍』は、戦後の荒廃した久留米の街に“ラーメン”で人々に活力を与えようとした父親と、不景気の故郷を“ラーメン”の力で復興させたいと奮闘する息子の物語。
2 世代の“ラーメン侍”が復興への願いを込めて九州のパワーを全国に発信します。

ストーリー

戦後の復興期、貧しいけれどみんなが生きるパワーにあふれていた昭和40 年前後の九州。

“とんこつラーメン”発祥の地と言われる福岡県久留米市で、裸一貫からラーメン屋台を立ち上げた昇(渡辺大)は、典型的な大酒飲みの九州男児。腕っ節が強く無鉄砲な頑固者だが、ひと一倍情に厚く、その辺では名の知れた名物男だ。そんな人柄も手伝ってか、昇の作るラーメンは、食べる者の胃袋だけでなく心まで満たす一杯として多くの人々に愛されていた。
だがラーメンで稼いだ金は、昇が“人助け”と称するケンカの後始末や酒代で片っ端から消えて行く。
おかげで年がら年中貧乏生活。それでも妻・嘉子(山口紗弥加)は、おおらかな愛情と持ち前の気丈さで家族を支えていた。そんな両親のもとで育った光は、絵を書くのが大好きな少年。店を継いで欲しいという昇の願いとは裏腹に、大きくなったら都会に出てデザイナーになりたいと夢見ていた。

時は流れ、現代。
父の訃報を聞き、店を継ぐ決心をした光(渡辺大)は、東京で勤めていたデザイン会社をやめ、不景気ですっかり活気を失った故郷の久留米に戻ってくる。父親が残した店は相変わらずの人気だが、見よう見まねで作り始めた自分のラーメンの味に自信がもてず、父の死で突然閉ざされた自分の夢にも踏ん切りがつかずに思い悩む日々。そんなある日、光は母親と少年時代の思い出がたくさん残る懐かしい屋台街を訪れる。かつては何軒もの屋台が軒を連ね、街で働く人たちの活力を支えていたのだが、時代の流れと営業規制で激減し、すっかり当時の活気を失っていた。光は母親と酒を酌み交わし、屋台をはしごしながら、生前は知ることのなかった父のラーメンと屋台への熱い思いを聞く事になる。大酒飲みで無鉄砲な昇に振り回され苦労が絶えなかった日々、貧乏でも面白おかしく懸命に生きていたあの頃の思い出を。
「久留米でどん底の者が這い上がろうと思ったらラーメン屋台しかなか。屋台は俺の命たい。こん街のもんがお金はなくても、おいしく食うて飲んで元気になって帰れるところ…俺は久留米一のラーメン屋になっちゃる!」。

父・昇が一杯のラーメンに注いだ情熱、そこに込めた想いを知った光は、幼い頃みた昇のラーメン作りの記憶を頼りに父の味を再現しようと試行錯誤を始める。
そして、その味にたどり着いた時、光はやっと父親のラーメンを超え、新たな「自分のラーメン」と「夢」に向かって歩き始めるのだった。

スタッフ

監督:瀬木直貴(『Watch with Me〜卒業写真〜』『千年火』)
脚本:我妻正義(『岸和田少年愚連隊』)
原作:香月均(『ラーメン今昔物語・初代熱風録』)
プロデューサー:藤倉博
音楽:大内義昭
製作:「ラーメン侍」製作委員会
配給:ティ・ジョイ
配給協力:東映九州支社

キャスト

渡辺大 
山口紗弥加 
西村雅彦 
鮎川誠 
高杢禎彦 
淡路恵子 
津川雅彦

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