そして、音が走り続ける—

2010年/日本/カラー/116分/ 配給:日本出版販売 提供:キングレコード+日本出版販売

2011年06月15日よりDVDリリース 2011年2月5日(土)より、シアターN渋谷ほか全国順次ロードショー

©2010 「kocorono」製作委員会

公開初日 2011/02/05

配給会社名 0434

解説



<日本ロック界、最重要バンド。>
「日本を代表するロックバンドは?」との問いかけに、その名を欠かすことのできないバンドbloodthirsty butchers(吉村秀樹、射守矢雄、小松正宏、田渕ひさ子)。1987年札幌にて結成、数々のバンドを輩出した“札幌ハードコア・シーン”を牽引する。幾多ものバンドがインディーからメジャーへと進出しビッグセールスを記録しては消える。そんなロックが産業化の波にのまれていった時代の中、満を持して91年に上京。そして96年、歴史的名盤「kocorono」を発表。その衝撃は日本ロック界に希望と感動を与えると同時に、多くのアーティストやクリエイターたちに勇気とともにある種の諦念をもたらした。その後も過去に囚われることなく数々の傑作アルバムを生み出し続けるが、誰も追随できないその圧倒的オリジナリティが故に、常に孤独な道を走らざるを得ないバンドである。2010年、ファンの間では最高傑作との声もある最新作「NO ALBUM 無題」を発表。そのクリエイティヴィティに衰えはなく、彼らが常に“今”を生きるバンドであることを証明している。USハードコアの伝説イアン・マッケイ率いるFUGAZIやFLAMING LIPS、RAGE AGAINST THE MACHINEなど錚々たる海外バンドとの共演、国内ではHI-STANDARD、NUMBER GIRL、GREAT3、浅野忠信など数多くのアーティストからのリスペクトなど、その存在感は単にセールス枚数で図ることなど無意味なほど大きなものであり、紛れもなく日本ロック界の宝である。

<川口潤だから撮れた真実の姿。>
bloodthirsty butchersの魅力、楽曲制作の秘密、バンドの“今”を追うのは、音楽業界、映画業界、そして海外からも熱い視線を送られている若手映像作家 川口潤。単館公開ながら大ヒットを記録した08年の長編ドキュメンタリーデビュー作「77BOADRUM」以来待望の劇場映画第二弾。北は極寒の北海道、留萌。南は猛暑の台北へとバンドに完全密着し、真実の姿を描く。

<孤高ゆえ、誰もが知り得なかったバンドの真実。>
映画は唐突にメンバー同士の激しい言葉の応酬により幕を開ける。そして絶妙のバランスで演奏されるライブ・・・
キャリアこそが産み出す複雑な人間模様。かつて第一線を知り、今もなお活動を継続するバンドが立つギリギリのバランスという不均衡に、この映画は間違いなく日本で初めてメスを入れている。監督川口潤は今バンド内に起きている紛れもない不協和音に正面から耳を向けカメラを差し出した。それはまるでバンドとの長い関係への絶縁状のようでもある。拾い集められたメンバーそれぞれの吐露は、一方で語られる彼らの偉大さ尊敬を自ら否定していく。バンドという特異で奇跡的な人間関係を象徴する力の構図は観るものに時として不快感すら与える。だがしかし彼らは決して辞めることはない。時が過ぎ生きることの試練を与えられ、プライド、金、家族、全ての守るものを前にしてもバンドは歌い奏でる。楽曲の向こうにあるものを知らないからこそ感動と興奮を手に入れてきた観客は、なぜ彼らがそこに身を置き、今何を感じているのかを知ることでその重みと意味を感じる。そして何が起きようともそれでもどうしても彼らはステージに向かう。このドキュメンタリー映画は監督とバンドによる究極の競演であり、10代でロックバンドに憧れた全ての人に贈られる賛歌である。

<数々の貴重な映像。>
本作を語る上で欠かせないのが、活動歴を象徴する膨大なアーカイブ映像である。その中には初公開となる貴重な映像が多数含まれている。結成当事、初代ドラマーでのライブ、マグマのようにシーンの盛り上がりが絶頂に達した札幌でのライブ、大ブーイングを受けながらも臆する事なくステージを全うするRAGE AGAINST THE MACHINE来日時のオープニング・アクト、アメリカでのライブ、メジャーデビュー決定時のテレビ出演・・・コアなファンも納得する貴重映像の数々である。

ストーリー



スタッフ

監督・脚本・撮影・音響・編集:川口潤
製作:重村博文、宮路敬久
音楽:bloodthirsty butchers
製作担当:長谷川英行、近藤順也、渡邊恭子(ナベちゃん)
制作:アイランドフィルムズ
協力:リバーラン
製作:映画「kocorono」製作委員会

キャスト

bloodthirsty butchers(吉村秀樹、射守矢雄、小松正宏、田渕ひさ子)ほか

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