ソロコンテスト

新人監督発掘のため、ユナイテッドシネマとSKIPシティD-MAP2008によって開催されている「シネマプロットコンペティション」。若者も挑戦しやすいように、作品や脚本ではなく、「映画の原案＝プロット」を審査し、プロのスタッフの協力を得ながら映画化していくプロジェクトです。

第2回の今回、21歳の新鋭・下條岳の「ソロコンテスト」が選ばれ、映画化されました。下條監督は高校生が作った映画として2007年に下北沢トリウッドで公開され、異例の動員を記録し、DVD発売も果たした「虹色☆ロケット」の主要スタッフ。今回は初めてのプロのスタッフとのやりとりに色々悩みながらも40分の作品を初監督しました。自身も入部していた吹奏楽部での部員同士の心の動きを爽やかに、丁寧に描写しています。

画期的な若手映画監督育成・支援プログラム
D-MAP(デジタルシネマ製作支援プログラム/D-Cinema Making Associate Program)第一弾作品
埼玉県内に5サイト（浦和・春日部・入間・上里、川越）のシネコンを運営し、バリアフリー上映やご当地映画の製作・上映など「地域の文化施設」として、地元に密着したプログラムを展開しているユナイテッド・シネマ株式会社と、埼玉県の次世代映像産業拠点を目指して2003年のオープン以来活動を続けるSKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ（川口市）との協業形態で展開・推進するD-MAPプロジェクトが2008年秋に発足。

今回の支援対象は、彩の国ビジュアルプラザ・インキュベートオフィスを拠点に活動を展開している若手クリエイターで、ユナイテッド・シネマ株式会社が推進している「みんなの映画プロジェクト」＊の一事業である「シネマ・プロット・コンペティション（以下、CPC）」＊に一般公募で集まった映画用プロットの中から、同インキュベートオフィス入居者（参加者のみ）が任意に1作品を選び、各々独自の企画開発を行い、所定の審査を経て制作実習へと進んだ。
本作品『ソロコンテスト』は「第2回シネマプロットコンペティション」に応募された「ブラバン！」（尾ヶ井慎太郎作）を原案とし、下條岳監督により企画開発されたもので、撮影は2009年2月、すべて埼玉県内で行われた。

22歳の新鋭・下條岳が映画界の第一線で活躍するスタッフ陣、若手実力派女優とのコラボレーションに挑む！

主演には2日間に渡るオーディションを経て、『容疑者Xの献身』での好演で今後の活躍が期待される金澤美穂、そして「ニコ★プチ」の専属モデルとして活躍する三吉彩花が選ばれ、女子中学生の不安定な心情をリアルに演じた。脇を固める俳優陣には、村崎真彩、小野真弓、Itsco、小室優太。また、川口市内の中学校の協力のもと、実際の吹奏楽部生が撮影に参加した。ロケ中にはこの吹奏楽部生がまさにソロコンテストに出場した日があり、選抜に勝ち抜いた生徒、敗れた生徒を目の当たりにすることになった。
また、撮影には金子正人（『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』）、録音に米山 靖（『それでもボクはやってない』）、音楽に谷川賢作（『犬神家の一族』）など、映画界の第一線で活躍するスタッフに囲まれ、下條監督はメガホンを取ることになった。