40年の時を越えて今よみがえる少女漫画不朽の名作!!

2003年/日本/カラー/55分/ 配給:エクラアニマル

2013年6月6日(木)〜9日(日)プーク人形劇場にて上映 2006年05月31日よりDVDリリース 5/2(土)より「キャラ丸くんとドク丸くん」との同時上映!! タイムテーブル 土日祝日 11:45 13:30 15:15(16:45終了) 平日(火曜日定休) 13:30 15:15(16:45終了)

公開初日 2009/05/02

配給会社名 1047

解説


まんが「フイチンさん」が描かれたのは、終戦後12年、トランジスタラジオが発売された頃。その翌年には東京タワーもできました。高度成長期とはいえまだまだ社会は貧しい時代。フイチンさんは、その時代の子供達に少しでも明るく生きてもらいたいという願いを込めて描いた「励まし漫画」だと、上田トシコさんはいいます。
上田トシコさんの漫画にある、洗練されたスタイル、すっきりとした線、確固たるデッサン力は「フイチンさん」の中で、いかんなく発揮され、月刊誌時代の少女漫画を代表する作品として漫画史に刻まれています。
当時の少女漫画の流れからはずれた、ハイセンスなキャラクターやファッションは40年以上たった今でも、けして古くさくなく、むしろ新しささえ感じるくらい。その明るさとやさしさと心意気は、時を経た今の時代にも「励まし漫画」として見る者を元気づけます。

このたび、アニメ「フイチンさん」を制作するにあたって、戦前のハルピンを舞台とするこの漫画で、戦争や、植民地問題や、貧富の問題などについてどう扱うか、悩んだ時もありました。しかしそれは、原作者上田トシコがそうしたように、あえてふれることなく、フイチンとそのまわりの子供たちの、生き生きした日常に焦点を合わせて、描きました。 「ひまわりのようなフイチンさん」 大人も、子供も、元気になります。

—豊永ひとみ(エクラアニマル)

「フイチンさん」の原作者、上田トシコさんは、1917年東京に生まれ、満州日日新聞社ハルピン支局に勤務中に終戦を迎え、帰国後、本格的に漫画を書き始めます。彼女の描く漫画は、大陸で育ったせいか、大らかで楽天的な作風で人気を集め、特に満州・ハルピンを舞台に元気な中国人女性フイチンを描いた作品「フイチンさん」は1957年から「少女クラブ」で連載され、1959年小学館漫画賞受賞など、少女漫画の歴史に大きな名を残しました。
上田トシコさんは女性漫画家の第一人者として、晩年まで連載を続け、2008年3月7日逝去されました。

今回は上田トシコさんの追悼上映として、トリウッドで3回目の上映となります。
2004年3月の初上映の際、恐らく87,8歳だったと思いますが、まだ寒いトリウッドのロビーに机と椅子を出し、外まで並んだ長蛇の列のお客様一人ひとりに色紙に絵を書き、サインをしていた彼女の姿の記憶は鮮明です。
長身でスタイルが良く、元気で、前向きなフイチンさんは、上田トシコさんそのものだったのでしょう。

—大槻貴宏(トリウッド代表/ポレポレ東中野支配人)

ストーリー


フイチンさんはお金持ちのリュウタイ家の門番、ワンの一人娘。
おてんばで、元気な、太陽のように明るい女の子。
長いおさげを風にゆらして、いつもまわりを笑顔にかえる。
そんな素敵なフイチンさん。
お屋敷のご主人、ジャングイ様にひょんなことから気に入られ、
一人息子のリイチュウ坊ちゃまの遊び相手に大抜てき。
ツーンとそっぽを向いたリイチュウ坊ちゃまと、どんなふうに仲良くなっていくのやら・・・・

スタッフ

監督:湖山禎崇
企画:本多敏行
プロデュ—サー:豊永ひとみ
美術監督:門野真理子 色彩設定:今泉ひろみ 撮影監督:森下成一・鎌田克明
編集:瀬山編集室 音楽:中村宗一郎・高野富士雄 録音演出:本山哲 調整:熊倉亨
効果:鷲尾健太郎 録音スタジオ:OPレクイエムスタジオ
音響制作:オムニバスプロモーション 制作:山下祐介 現像:イマジカ
協力:火鳥動画制作有限公司・加藤悦子
企画・制作 エクラアニマル

キャスト

フイチン・・・ 柳沢 三千代
リイチュウ・・・ 笹本 優子
チンナイ・・・ 氷上 恭子

緒方賢一
鈴木れい子
塩谷翼
西村知道
山岸功
寺田はるひ
山崎バニラ
加藤奈々絵
葉月絵里乃
青山桐子
大野エリ
家中宏
小林和矢
小田久史
間島淳司
松来未祐
大黒優美子

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