原題:LA RAGAZZA DEL LAGO /The girl by the lake

「真実は深く、そして美しく眠っている」 イタリアの小さな村にある、湖のほとりで発見された美しい少女の死体。 絡み合う人々の秘密がひとつずつ解けていった先に待つのは、 愛にあふれた切なくて、やさしい想い—

2007年9月14日イタリア公開

2007年/イタリア/イタリア語/95分/カラー/35mm/DTS/シネマスコープ/ 後援:イタリア大使館 協力:イタリア文化会館、イタリア政府観光局(ENIT) 配給・宣伝:アルシネテラン

2009年7月18日、銀座テアトルシネマ他にて全国順次公開!

©2007 INDIGO FILMS

公開初日 2009/07/18

配給会社名 0013

解説


イタリア・アカデミー賞(ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞)史上最多10部門独占!
『ニュー・シネマ・パラダイス』(88)、『ライフ・イズ・ビューティフル』(97)に続き、
              イタリア映画10年に1度の名作がまたひとつ誕生した—

イタリア本国で、小さな劇場での公開から口コミで240館以上へ広がった、驚異の大ヒット作!
『息子の部屋』(01年カンヌ国際映画祭パルムドール受賞)などの、巨匠ナンニ・モレッティ監督のもとで長い間助監督を務めてきたアンドレア・モライヨーリの長編初監督となる本作は、イタリア本国で小さな劇場での公開から口コミで240館以上へ広がり、驚異の大ヒットを記録し、07年度ヴェネチア国際映画祭批評家週間2部門(ISVEMA賞、パシネッティ賞)を受賞。そして、あの名作『ニュー・シネマ・パラダイス』(88/1部門受賞)、『ライフ・イズ・ビューティフル』(97/8部門受賞)でも成しえなかった、イタリアのアカデミー賞と言われるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で史上最多となる主要10部門(作品賞、監督賞、新人監督賞、男優賞、撮影賞、脚本賞、編集賞、音響賞、視覚効果賞、プロデューサー賞)を独占する快挙を成し遂げた。それは、本作が単なる“犯人探し”の物語ではなく、人々の“心の奥底にある感情”が明かされていく過程を静謐な演出で描き出した上質な人間ドラマであるとともに、日常生活の中の“家族のあり方”に誰しもが共感する部分があったため、多くの観客に受け入れられたのだろう。

イタリア映画界の豪華キャストの共演が実現!
主演の刑事サンツィオを演じるのは、『Il divo』(08年度カンヌ国際映画祭審査員特別賞受賞)に出演し、『Gomorra』(同グランプリ受賞)では、08年度ヨーロッパ映画賞 主演男優賞を受賞するなど、“今、イタリアで一番忙しい”と言われている名優トニ・セルヴィッロ。その他、『レインマン』(88)『リービング・ラスベガス』(95)『あるいは裏切りという名の犬』(04)など国際的に活躍する女優ヴァレリア・ゴリーノ、『サン・ロレンツォの夜』(82)『サバス』(88)などヨーロッパの巨匠の作品に多数出演してきたオメロ・アントヌッティ、『ハンニバル』(01)『輝ける青春』(05)のファブリツィオ・ジフーニ、『イル・ポスティーノ』(94)『Il divo』に出演、『狼たちの鎮魂歌(レクイエム)』(03)では脚本も担当しマルチな才能を持つアンナ・ボナイウート、『明日、陽はふたたび』(00)のマルコ・バリアーニなど、豪華キャストの共演が実現した。イタリアで何本もの主演映画を撮っている俳優たちが、短い出演時間の中で一人一人が重要な役どころを演じ、普通の人々が抱える日常の苦悩や葛藤を見事に表現している。

ノルウェー出身の“ミステリーの女王”、カリン・フォッスムの原作を初映画化!
1954年、ノルウェー生まれの作家カリン・フォッスム。05年英国推理作家協会(CWA)が主催する、CWA賞ゴールド・ダガー部門(長編小説部門)にノミネートされた経験もある、ノルウェー人なら誰もが知っている“ミステリーの女王”。代表作である、「警部コンラートシリーズ(Inspector Sejer Mysteries )」は世界16カ国で翻訳・出版されている。また、本作の原作となる「見知らぬ男の視線」(原題:SE DEG IKKE TILBAKE/DON’T LOOK BACK フラシネッリ社、02年)は、北欧の優秀な犯罪小説に送られるGlass Key賞を受賞し、ヨーロッパほか世界20カ国で翻訳・出版され、各国でベストセラーとなる。「ノルウェーのフィヨルドを舞台に家族の問題や絆が描かれたこの小説を原作に選んだのは、この物語が持つ固有の人間性や感覚を変えることなく、舞台をイタリアに移して描ける可能性を見出したからだ」と話すモライヨーリ監督は、オーストリアとスロベニアに隣接する港町、北イタリアのフリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州へと舞台を移し、主にウーディネ、モッジョ・ウディネーゼ、プレオーネ、フジーネ湖で8週間をかけて撮影し、本作を作り上げた。文化的に東欧の影響を受けているため、ネオクラシックな建物が目をひく美しい港町である。

ストーリー



愛する者さえ気づかない、哀しい秘密を知ったとき、本当のやさしさが見えてくる—

皆、透き通った湖のように純粋な愛を持てたなら—。
絡み合った糸が全てひもとけたとき、静かに寄せる感動を誰と一緒に感じたいですか?
北イタリア、のどかな小さな村のはずれにある湖のほとりで発見された美しい少女・アンナの死体。争った形跡がないことから、顔見知りの犯行であると推測された。この村に越してきたばかりの刑事サンツィオは、いつも明るく元気だったアンナの様子が、ベビーシッターをしていたアンジェロが不慮の事故で亡くなってから変わったという情報を耳にする。 アンナは誰に、なぜ殺されたのか—?捜査を進めていく中で、住民たちの人間関係や家族のあり方が明らかになっていく—。障害を持つ子供に素直な愛情表現ができない親。子供のことは全て理解しているという偏った愛。間違った両親の元に生まれてきたと感じる思春期の子供…。サンツィオもまた、若年性認知症に冒され、家族のことを忘れていく妻の姿を、娘に見せられないという人知れない問題を抱えていた。一見何事もないかのように過ぎ行く日々の中で、サンツィオを含めた誰もが皆、“一番身近な人にも言えない悩み”を抱えて生きていた—。そして、ついに犯人にたどり着いたとき語られる、アンナが貫き通した“深い愛と強い信念”は、皆の心の痛みを緩やかに溶かしていく—。

スタッフ

監督・原案:アンドレア・モライヨーリ
原作:カリン・フォッスム
原案・脚本:サンドロ・ペトラーリア
助監督:ロレダーナ・コンテ
編成.:ヴィオラ・プレスティエーリ、ジェンナーロ・マルキテッリ
撮影監督.:ラミロ・チヴィタ
編集.:ジョジョ・フランキーニ
音楽.:テオ・テアルド
キャスティング.:アンナマリア・サンブッコ
美術.:アレッサンドラ・ムーラ
衣装.:ジェッシカ・ザンベッリ
録音:アレッサンドロ・ザノン
録音編集:シルヴィア・モラエス
製作.:ニコラ・ジュリアーノ、フランチェスカ・チーマ

キャスト

トニ・セルヴィッロ:サンツィオ刑事
ネッロ・マーシャ:アルフレード
マルコ・バリアーニ:ダヴィデ・ナダル
ジュリア・ミケリーニ:フランチェスカ
ファウスト・マリア・シャラッパ:シボルディ
デニス・ファゾーロ:ロベルト
フランコ・ラヴェーラ:マリオ
サラ・ダマリオ:ジャーニ検察官
ハイディ・カルダルト:.シルヴィア・ナダル
アレッシア・ピオヴァン:アンナ・ナダル
ニコール・ペローネ:マルタ
エンリコ・カヴァレーロ:トレーナー
アンナ・ボナイウート:サンツィオの妻
オメロ・アントヌッティ:マリオの父

ファブリツィオ・ジフーニ:コッラード・カナーリ
ヴァレリア・ゴリーノ:キアラ・カナーリ

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