ノーボーイズ・ノークライ
原題:The Boat
敵でもない、味方でもない ただ生きるためにぼくたちは手を組んだ
2009年/日本・韓国/1時間54分/ドルビーSRD/ビスタサイズ/カラー 配給:ファントム・フィルム
2013年8/17(土)〜8/30(金)@シネマート六本木にてハ・ジョンウ祭り2013 2010年03月05日よりDVDリリース 2009年8月22日よりシネマライズ、新宿武蔵野館、シネ・リーブル池袋ほか全国ロードショー
(C)2008『The Boat』フィルム・コミッティ
公開初日 2009/08/22
配給会社名 0442
解説
家族を背負った日本人と家族を失った韓国人。
運命に抗えない二つの孤独な魂がふれあい、
儚くも美しい物語がつむがれていく。
韓国と日本の間。夜の海にひっそりと浮かぶボートが一つ。それは日本への麻薬密輸のボートだった。そのボートに乗っている男:ヒョング(ハ・ジョンウ)と日本側の受取人:亨(妻夫木聡)は、町を仕切る組織の下で、この密輸を日々繰り返していた。
しかし、ある事件を利用して、亨は組織を裏切り、2億円を奪おうと画策する。そして、ヒョングも期せずしてそんな亨と行動を共にすることになる・・・。
全く違う環境で育った日本の亨と韓国のヒョング。共に闇の仕事上でだけで繋がる関係は、大きな波が来たらすぐにでも転覆してしまいそうなボートのよう。
光が当たることのない世界のどん底で生まれた二人の儚くも、確かな関係。
日韓の二人の青年の心のひだを繊細に描きり、人種を越え、観る者全ての心を捉えるオリジナルストーリーが遂に誕生しました。
□「ジョゼ虎」「メゾン・ド・ヒミコ」の大ヒットが日韓合作を生んだ
大学生の恒夫と足の不自由な少女・ジョゼの恋愛を静かに丁寧に描く『ジョゼと虎と魚たち』(2003年)、優しさと残酷さが同居する重層的なシナリオが高い評価を受けた『メゾン・ド・ヒミコ』(2005年)の2作は韓国でも大ヒットとなり、その両作の脚本を手がけた渡辺あやに、韓国の映画会社クラゼピクチャーズから熱烈なラブコールがあり、本作の企画が実現した。さらに、主演俳優には韓国でも大人気の妻夫木聡がキャスティングされ、オリジナルストーリーでの映画化が実現した。
□妻夫木聡 × ハ・ジョンウ 日韓若手トップ俳優が競演
主演の二人には、日韓の若手トップ俳優が集結。亨役には、2009年のNHK大河ドラマ「天地人」主演で、さらなる注目の集まる妻夫木聡。ヒョング役には、2008年2月に公開され興行成績No.1を記録した韓国映画『THE CHASER(原題)』(2009年日本公開)に主演し、韓国でも一躍注目を浴び、多大なる期待をうけるハ・ジョンウ。日韓の映画界を担う若手男優二人の奇跡的な競演が実現。
□妻夫木聡、韓国語のセリフに初挑戦!!
家族のために貧乏な生活を余儀なくされ、そこから抜け出すことを渇望しながらも、自らの幸福を諦めてしまった亨。親に捨てられ、そのトラウマを抱え、誰よりも愛されたいと思いながら、運命に従順することで生きてきたヒョング。
2人の会話のほとんどが韓国語であり、妻夫木聡はクランク・インの1ヶ月前から韓国語を習い、本作で見事習得した。
□次世代の映画界を担う新進気鋭の監督:キム・ヨンナム
本作の監督を務めるのは、韓国の新進気鋭の監督:キム・ヨンナム。
長編デビュー作『俺の青春に叫ぶ』は、ロカルノ国際映画祭で国際批評家連盟賞、NETPAC賞を、2007年台湾映画祭では審査員特別賞を受賞のほか、数々の海外映画祭で上映され、その繊細な人物描写と深い演出力により、高い評価を得ています。
激しいストーリー展開と演出が多く見られる韓国映画界の中で、人物の心のひだを丁寧に描き、独特の世界観を映画に与えられる監督として、インディペンデント出身の若手監督の中で最も注目されている人物の1人です。渡辺あやとのコラボレーションとなる本作品は日本・韓国両映画界にとって大きな期待作となる。
ストーリー
家族を背負った亨と家族を失ったヒョング
二つの孤独な魂が触れ合ったとき、運命が動きだす
韓国からオンボロなボートにひとり乗り込み、日本の闇組織のボス、ボギョンに「荷物」と手作りキムチが入った壷を運ぶヒョング(ハジョンウ)。ボギョンの手下でそのボートをいつも出迎える冴えない男、亨(妻夫木聡)。ある日、いつも通りに「荷物」を日本へ運んだヒョングが何者かに襲われ、「荷物」が消えてしまう。合流した亨と見つけた「荷物」の中身は・・・。
家族を背負い、そこから抜け出せない亨と、母親から見捨てられ、1人で生きてきたヒョング。境遇も国籍も違う。敵でもなく味方でもない。ただ生きるために2人が手を組んだとき、運命の歯車が動き出す。
家族を思いながらも、心に闇を抱えながら生きる主人公・亨を演じる妻夫木聡は、全編に渡って韓国語のセリフにも初挑戦。今までにない影のある役柄を熱演し、新な一面を見せる。もう一人の主人公ヒョングには、『チェイサー』の鬼気迫る演技で、一躍、韓国映画界のトップスターとなったハ・ジョンウ。人気と実力を兼ね備えた日韓2大キャストの絶妙に息の合った演技は本作品の一番の魅力。脚本を『ジョゼと虎と魚たち』、『メゾン・ド・ヒミコ』など唯一無比の世界観を構築する渡辺あやが手掛ける。監督は韓国の俊英キム・ヨンナム。運命に抗えない二つの孤独な魂の触れ合いを、儚くも力強く描いた、この夏一番の話題作。
スタッフ
監督:キム・ヨンナム
脚本:渡辺あや
プロデューサー:久保田修、イ・ジュンホ
監督補:池上純哉
撮影:蔦井孝洋
美術:磯田典宏
照明:疋田ヨシタケ
録音:ソン・ジンヒョク
編集:キム・ヒョンジュ
音楽:砂原良徳「No Boys, No Cry Original Sound Track」(Ki/oon Records)
主題歌:iLL「Deadly Lovely」(Ki/oon Records)
ライン・プロデューサー:黛威久、ユン・ソニョン
製作:「The Boat」フィルム・コミッティ(IMJエンタテインメント / ミシガンベンチャーキャピタル / メディアファクトリー/
ファントム・フィルム / アスミック・エース エンタテインメント / 中部日本放送 / クラゼピクチャーズ)
制作プロダクション:IMJエンタテインメント / クラゼピクチャーズ
製作支援:KOFIC
配給:ファントム・フィルム
キャスト
妻夫木聡
ハ・ジョンウ
チャ・スヨン
徳永えり
イ・デヨン
キム・ブソン
貫地谷しほり
他
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