2009年/日本/カラー/106分/ 配給:東映

2009年07月08日よりDVDリリース 2009年2月28日(土)より、新宿バルト9他にて全国ロードショー

(c) 2009「激情版 エリートヤンキー三郎」製作委員会

公開初日 2009/02/28

配給会社名 0004

解説


最凶の名を轟かす2人の極悪ヤンキーを兄に持つ、内気な高校生・三郎の受難を描いた苦悩系アクションギャグマンガ『エリートヤンキー三郎』。阿部秀司のペンにより2000年に「ヤングマガジン」(講談社)で連載が始まるや否や、その独創的なギャグの数々と豊かすぎる個性を放つキャラクターたちが読者の心を鷲づかみにし、メガヒット。連載は足掛け9年目に突入し(現在は「第二部:風雲野望編」)、単行本は累計で450万部を突破(第一部全26巻、第二部既刊14巻)、2007年春にはテレビ東京系「ドラマ24」の第7弾としてドラマ化を果たし、原作から抜け出たかのようなハマり過ぎのキャストと、大いなる遊び心をもったハチャメチャな演出で熱狂的なファンを獲得した。

そしてついに、満を持しての映画化が実現。テレビ東京の連続ドラマからは初の映画化という快挙である。メインキャストはドラマ版をほぼ踏襲、主役の大河内三郎役はもちろん、石黒英雄だ。08年、ドラマ「ごくせん」出演で多くの女性ファンを獲得した若手有望株が、待望の映画初主演を果たす。「第17回JUNONスーパーボーイコンテスト」でグランプリを奪取したほどの端整なマスクとは裏腹に、鼻の穴を大きく開いて白目を剥く独特の三郎スタイルを身につけた石黒の、鬼気迫る演技に注目だ。三郎に悲劇をもたらす一郎&二郎には小沢仁志&小沢和義。これ以上ないであろうコワモテかつ実の兄弟でもある彼等が、17歳と16歳の凶悪ヤンキーに扮し、スクリーン狭しと大暴れする。

また、河井星矢を演じるために生れてきたかのようなインパルスの板倉俊之と、メーターを完全に振り切ったパフォーマンスで異彩を放つ石井武役の橋本じゅん、三郎を目の敵にする教師・関根役の池田鉄洋。さらにヒロインの如月春菜には、アミューズ主催の第1回「お姫様オーディション」にて準グランプリを獲得し、2007年に「わたしたちの教科書」でドラマデビューを果たした新星、山本ひかるが抜擢。R-1を連覇したなだぎ武や、ご存じ竹内力もヤンキーを撲滅しようと画策する警視庁サイドで参戦を果たす。その他にも豪華ゲストが続々登場し、大いに盛り上げてくれる。

メガホンをとるのは、『地獄甲子園』や『魁!!クロマティ高校』といったトリッキーなギャグマンガの数々を見事に実写化してきた希代のギャグ映画監督・山口雄大。ある意味、キャスティング以上にズッパマリの召集といえよう。ストーリーは続編ではなくオリジナルで展開。三郎の徳丸学園入学からの軌跡&悲劇が新たな要素を加えられて進行する。ドラマ版では放送コード的に描けなかった壮絶なシーンも次々に飛び出し、大幅なスケールアップを果たした『エリヤン』。21世紀を代表するハイパーヤンキーギャグムービーの爆誕を、しかと受け止めよ!

ストーリー


県内屈指の低偏差値を誇り、ヤンキーたちの巣窟と化している私立徳丸学園高校。その徳丸を支配しているのは、県内中にその名を轟かす大河内一郎、二郎(小沢仁志、小沢和義)の極悪兄弟だった。入学早々徳丸制覇を果たすと、瞬く間に県内の各高校を掌握した一郎に続き、翌年には暴走族“二郎流星会”を率いる弟の二郎が入学。まさに磐石の体制で大河内帝国を築きあげた2人だったが、校長の大英断によって両者に退学処分が下される。にわかに静寂を取り戻したかに見えた徳丸学園だったが、それは嵐の前の静けさに過ぎなかった——。

桜咲く4月。徳丸学園の入学式は騒然としていた。一郎二郎に続く大河内第3の男、三郎(石黒英雄)が入学してくるからだ。トップ不在の徳丸を制するべく、いきりたつ石井武(橋本じゅん)、三郎の側近となり、甘い汁を吸おうと画策する河井星矢(板倉俊之)…。だが現れた三郎の見た目は、ごくごく普通の少年であった。拍子抜けする徳丸の新入生たち。そう、三郎は凶悪な兄達と違い、普通の高校生活を夢見る朴訥な末っ子だったのだ。しかし、大河内家の血筋を引く三郎を周囲が放っておくはずはなかった。教師からは目をつけられ、普通の生徒は目も合わせてくれない。ヤンキーたちは河井の音頭によって三郎軍団を結成、「総長!」と慕いながらゾロゾロとまとわりついてくる。三郎は頭を抱えるのであった。

そんな三郎の前に、果敢に立ちはだかったのは石井だった。「さっそく大河内のケンカが見られる!」と徳丸中の注目が集まる中、一方的にやられ続ける三郎。仕舞いには小便までもらす始末に、ギャラリーは愕然とする。あちこちで囁かれる「もしかしたら、三郎って弱いのでは…」。だが、その時であった。三郎の目がカッと見開かれると、体中の筋肉が隆起! 超人と化した三郎は石井を瞬殺し、さらには周囲をとりまくヤンキーたちを続々と天高くぶっ飛ばし始めた。そう、三郎の股間が濡れるとき、大河内家最大の凶暴さを発揮するのだ。

「失禁するまでやられてハンデを与えた」「わざと弱いふりをして軍団の忠誠心を試した」などと勝手な解釈が徳丸中を席巻し、タイマンを張った石井までもが軍団入りを直訴して、三郎の思惑をよそに勢力は拡大。史上最強のエリートヤンキーとして、宇宙制覇を目指すことに!? 一方、日本中のヤンキーを根絶やしにすると息巻く警視庁の若手エリート如月(なだぎ武)は、大河内家最強の噂が飛び交う三郎をターゲットに定めた。一郎、二郎とわたりあってきた少年課の久能(竹内力)もまた、三郎に目をつけていた。せっかく春菜(山本ひかる)というゲーム好きの女の子と知り合って、いい雰囲気になってきたのに……周囲は勝手に三郎をヤンキーの頂点へと祭り上げていく。三郎の受難は続く——。

スタッフ

監督:山口雄大
原作:阿部秀司(講談社「ヤングマガジン」連載)
脚本:木田紀生
特技監督・残酷効果:西村喜廣
VFXスーパーバイザー:鹿角剛司

キャスト

石黒英雄
山本ひかる
板倉俊之(インパルス)
橋本じゅん
小沢仁志
小沢和義
なだぎ武(プラン9)
竹内力

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