原題:The Kite Runner

2人の少年が背負う、過酷な運命の物語

2007年/アメリカ/カラー/2時間9分/7巻/3509m/スコープサイズ/ドルビーSRD/DTS/SDDS/ドルビーステレオSR/字幕翻訳:松浦美奈 配給:角川映画、角川エンタテインメント

2008年08月22日よりDVDリリース 2008年2月9日より 恵比寿ガーデンシネマ、シネスイッチ銀座ほか 全国ロードショー

(C)2006 Paramount Vantage. All Rights Reserved.

公開初日 2008/02/09

配給会社名 0058/0612

解説



奇跡的ベストセラー映画化の舞台裏

 無名の新人作家のデビュー作が世界中でベストセラーに……そんな夢物語が2003年、現実に起きた。これまで紛争地域としてしか語られることのなかったアフガニスタンの知られざる面を描いたカーレド・ホセイニの「The Kite Runner」は、家族の絆、幼い友情、許すことの勇気、愛によってのみ得られる救いといった普遍的なテーマによって、幅広い人々の心を揺り動かすことに成功した。同作はまた、アフガン出身作家によって書かれた英語作品という点でも他に類を見ない。物語はフィクションだが、ソ連軍侵攻とタリバン台頭以前の、”中央アジアの真珠”と呼ばれていた頃のカブールで少年時代を送った作者の記憶と移民としての経験が作品に説得力を与えていることは疑いない。
 ”私の小説に対する皆さんの反応には、今も驚かされ続けている”とホセイニは言う。”けれどもそれはきっと、皆さんに共感していただけるようなしっかりとした感情の核がこの物語にあるからだろう。罪、友情、許し、喪失、償いへの願い、もっとよい人間になりたいという願い──こうしたテーマはなにもアフガン固有のテーマではなく、その人の倫理的・文化的・宗教的背景とは無関係の、極めて人間的な経験なんだ”。
 プロデューサーのウィリアム・ホーバーグとレベッカ・イェルダムを引きつけたのもこれらのテーマだった。だが実はそれはこの小説が有名になる以前、まだ出版前の原稿の段階でのことだった。ウォルター・パークスとローリー・マクドナルドが製作に加わった後、4人は原作の映画化権を確保。さらに彼らは、作者自身に積極的に関わってもらおうと考えた。”カーレドは、私たちみんなにとっての異国へと案内してくれる大使だった”とホーバーグは言う。
 出版された原作は誰も予想しなかった勢いで売り上げを伸ばし、一大センセーションを巻き起こした。製作者たちが原作の爆発的人気に心躍らせたことは言うまでもない。批評家の反響も大きかった。「精霊たちの家」などで知られる移民作家イザベル・アジェンデはこう述べている。”あまりにも力強い作品だったため、その後長い間、読むものすべてが色あせて見えたものだ”。
 ”正直言って、私たちの誰ひとり、原作がメジャーな形で受け入れられることに疑いを抱く者はいなかった”とパークスは言う。”でも仮に本がヒットし、さらにそれ以上のことが起こり、それから数年が経ったとして、米国のメジャー映画がこういう類の多文化ストーリーにここまで寛容になるなんて、そんな予測は誰もできなかったよ”。

ストーリー










2000年、サンフランシスコ。小説家を目指し、アメリカでささやかであるが幸せの日々を送るアミール。ついに、子供のころからの夢であった自分の小説が出版された日、運命を変える一本の電話がなる。かつての故郷、アフガニスタンにいる恩人、ラヒム・カーンからだった。彼は、死期を悟りアミールへ重大な真実を伝えるため、20年ぶりに故郷に帰らないかと哀願する。そして最後に”やり直す道がある”と電話を切った。アミールは、その言葉で今まで心の隅に追い払っていた過去を思い出す・・・

1970年代のアフガニスタン。ソ連進攻前の平和な時代。子供たちの間では、冬の伝統行事として、凧上げトーナメントが行われていた。
裕福な家庭に生まれたアミール。母は出産と同時に死に、父親であるババに育てられる。ババは周囲からも慕われる厳格な父であった。母を自分のせいで殺してしまったと思っているアミールは、父に疎まれていると不安を抱きながらも、父に愛されたいと思い続けている。
そんな、アミールを支えてくれたのが、父の友人であるラヒム・カーンと、ハッサンであった。
ハッサンは、アミールの一つ年下で、召使の子供であった。彼らは、幼い頃から一緒に育ち、いつも一緒に行動した。2人で映画を見たり、字の読めないハッサンに、物語を読んでやったり、誕生日にはプレゼントをあげたり、主従関係を超えた兄弟のような間柄であった。この2人の絆と信頼は一生続くかと思われた。

冬休み最大のイベントである凧上げトーナメントの日。アミールとハッサンは人生で最高の栄誉を得ることになる。しかし、思いがけない出来事が二人の関係を冷酷に断ち切ってしまう。彼らの生涯を決定付ける裏切りを生むのだった。
その後、二人の心は決して交わることなく、アミールはソ連によるアフガニスタンへの侵攻の際にアメリカへ亡命する。一生抜くことが出来ないであろう棘が心に刺さったまま・・・

時は流れ─アミールはアメリカでの生活を送っていた。大学卒業、ソラヤという女性との結婚、父ババの死。多くの出来事を経験しながらも、裕福ではないが幸せな日々。そしてついに、自分の夢が叶った日にその電話は鳴ったのだった。
アミールは、ラヒム・カーンの言葉を信じパキスタンへ向かう。久々の再会に喜ぶ二人だったが、彼の口から衝撃的な事実が告げられる。ハッサンはタリバンに殺され、ハッサンの息子ソーラブも連れ去られたというのだ。そして、ハッサンが残したアミールへの手紙を手渡した。
その内容は過去の出来事など一言も触れず、ただ、アミールに対する信頼の気持ちがつづられていた。時がいくら流れても変わらない想い。彼はハッサンの気持ちに応えるためタリバン独裁政権下にある厳戒態勢のアフガニスタンに向かう。ハッサンが残してくれた信頼の言葉に応えるため、言えなかったこの気持ちを彼に伝えるため。”君のためなら千回でも”と・・・

しかし、かつての故郷に待っていたものは、残酷なほど過酷な運命であった。

スタッフ

監督:マーク・フォースター
原作:カーレド・ホッセイニ
『カイト・ランナー』(アーティストハウスパブリッシャーズ)
脚本:デヴィッド・ベニオフ
撮影:ロベルト・シェイファー
音楽:アルベルト・イグレシアス

キャスト

ハリド・アブダラ
ホマユン・エルシャディ
ショーン・トーブ
アトッサ・レオーニ
アーマド・カーン・マーミジャダ
ゼキリア・イブラヒミ

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