第9回 東京フィルメックス 特別招待作品

2008年/日本/カラー/237分/R-15 配給:ファントム・フィルム

2009年07月24日よりDVDリリース 2009年1月31日より、ユーロスペース他にてロードショー

(c)愛のむきだしフィルムパートナーズ

公開初日 2009/01/31

配給会社名 0442

解説


園子温最新作
237分の衝撃—。
実話をベースに描くめくるめく無敵の“純愛”エンタテインメント

ベルリン、サンダンス、ロッテルダムと各国の映画祭で数々の賞を受賞、前作『紀子の食卓』(06)で、カルロヴィヴァリ国際映画祭にて特別表彰、FICC賞をW受賞。プチョン国際ファンタスティック映画祭では観客賞、主演女優賞(吹石一恵)を受賞し、その才能を世界的に知らしめた園子温(その・しおん)。
満を持しての最新作は、実話をベースに上映時間237分の「真実の愛」を描く、エンタテインメント超大作!

敬虔なクリスチャン一家に育ったユウ。優しかった神父の父は、ある出来事を境にユウに懺悔を強要する。心優しいユウは父の期待に応えるべく懺悔のために毎日「罪作り」に励むようになる。いつしかユウの罪作りはエスカレートし、気づけば彼は女性の股間ばかりを狙う天才的な盗撮のカリスマとなっていた。
そんなある日、運命の女・ヨーコと出会いユウは生まれて初めて恋に落ちる。しかし二人の背後には謎の新興宗教団体の魔の手が近づいていた・・・。ここからは息つく暇もない怒涛のストーリーが展開し、想像もできない衝撃的でドラマチックなクライマックスへとなだれ込んでいく!

主演のユウ役にはAAA(トリプル・エー)でメインボーカルを務める西島隆弘。ヒロインのヨーコ役にはFolderのメンバーで、今は平行してソロ活動中の満島ひかり。そして謎だらけの小池役には、奥田瑛二の愛娘である安藤サクラ。このビビッドなキャラクターたちを、若い3人が見事に熱演。そしてどうしようもなく自由奔放で妖艶な女サオリに渡辺真起子、厳格でありながらも愛に溺れる神父役に渡部篤郎が扮する。また園監督に惚れた個性的なカメオ出演陣も見物。音楽はそのサイケデリックな世界観で独自の地位を確立する孤高のロックバンド「ゆらゆら帝国」が初めて映画に楽曲を提供している。

園監督自身の体験や取材した実話をベースに“快楽と苦痛”“真実と嘘”“キリス教トと新興宗教”“理性と本能”といった世間と人間に内在する2面性をモチーフに不快感と爽快感が入り混りながら、究極の純愛を描く『愛のむきだし』。
間違いなく本年度ナンバー1の問題作である!

ストーリー



僕は父のために、毎日「罪」を作った—。
敬虔なクリスチャンの一家に生まれた角田ユウ(西島隆弘)。母親を幼い頃に亡くしたが、優しい神父の父テツ(渡部篤郎)と2人で幸せな生活を送っていた。母親の思い出を胸に、理想の女性“マリア”にいつか出会える日を夢見ながら。
そんなある日、自由奔放で妖艶なサオリ(渡辺真起子)が彼らの前に現れた。聖職者でありながらも、サオリに没落していくテツ。しかしその日々も長くは続かず、サオリはテツのもとを去り、サオリを失ったショックから人が変わってしまったテツは、神父としてユウに毎日「懺悔」を強要しはじめる。父との繋がりを失いたくないユウは、様々な罪を時には創作して吐露し続ける。その中でたった一つだけ、父に許されることのない罪があった。それが女性の股間ばかりを狙う【盗撮】。
テツにヘンタイと罵倒され殴られるユウ。しかしこれこそが父への愛だと感じたユウは【盗撮】に没入していくのだった。
ある日、盗撮仲間とのゲームに負けたユウは女装して女性をナンパするという罰ゲームをするはめに。その時、街でチンピラに絡まれていたヨーコ(満島ひかり)に出会う。まさにユウが探し続けていた“マリア”との出会いだった。ユウはヨーコに一目で恋に落ちた。ヨーコも女装したユウ=謎の女・サソリに恋をした。この出会いが、彼らの運命を超スピードで螺旋の中へと突き落とすのだった。

ヘンタイで悪いか!—これが愛なんだ
ヨーコとの衝撃の出会いから数日、突然、父があのサオリと再婚するという。そしてサオリには連れ子がいた。なんとそれがヨーコだった。奇妙でもあり複雑な三角関係の始まりだった・・・。ヨーコはサソリに恋をし、ユウを毛嫌いする。女装のときは愛され、兄のときはヨーコに嫌われるユウ。ユウの混乱は加速度を増し、想いを押し殺すように盗撮を続けていく・・・。
時を同じくして、【ゼロ教会】という謎の新興宗教団体が世間を賑わせていた。狂信的な信者を増やし、営利を貪っていく悪の教団ゼロ教会。そこにはコイケ(安藤サクラ)という教祖の右腕の女がいた。何を企んでいるのか、コイケはユウとユウの家族に近づきはじめる。
「同じ匂いがするのよ・・・」コイケはユウの行く先々に現れ、しまいにはヨーコに自分がサソリだと思わせ、家庭の中にまで入り込んできた。彼女はユウの盗撮をばらし、ヨーコはますますユウを憎んでいく。そしてテツやサオリすらも洗脳していく・・・家族の不信感を払拭できず、家を出て行くユウ。時が経ち、久しぶりに家に戻ったユウは唖然とする。テツもサオリもヨーコも、家族全員が忽然と姿を消していたのだ。そしてコイケも。ゼロ教会に違いない。ここからユウの壮絶な戦いが始まる。そしてあまりに切なく、ドラマチックで、衝撃的なクライマックスへとなだれ込む。

スタッフ

原案・脚本・監督:園 子温
主題歌・挿入歌:ゆらゆら帝国(ソニー・ミュージック アソシエイテッド レコーズ)
エグゼクティブプロデューサー:横濱豊行、河井信哉 
コー・エグゼクティブプロデューサー:松岡周作
アソシエイトプロデューサー:諸橋裕 
プロデューサー:梅川治男 
音楽:原田智英
ラインプロデューサー:鈴木剛 
撮影:谷川創平 
美術:松塚隆史 
照明:金子康博
録音:永口靖 
編集:伊藤潤一 
スタイリスト:松本智恵子 
アクションデザイン:坂口拓
アクション監督:カラサワイサオ 
特殊造形・特殊メイク:西村喜廣、石野大雅
整音:小宮元 
VFXディレクター:馬場革 
キャスティング:石垣光代 
助監督:森倉研弥
制作担当:戸田格 
アシスタントプロデューサー:須藤麻衣子、千田一義 
製作経理:佐藤尚子
製作:「愛のむきだし」フィルムパートナーズ 
企画:オメガ・プロジェクト
制作:アン・エンタテインメント 
制作協力:ステューディオスリー

キャスト

西島隆弘 
満島ひかり 
安藤サクラ
尾上寛之 
清水優 
永岡佑 
広澤草 
玄覺悠子 
中村麻美
渡辺真起子
渡部篤郎

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