原題:MAY 18

世界は知らなかった。 光州で散った愛の数を・・・。 魂を揺さぶる衝撃のヒューマンドラマ

ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2008<招待部門>正式出品

2007年7月25日韓国公開

2007年/韓国/カラー/2時間1分/7巻/3297m/スコープサイズ/ドルビーSRD 製作:CJエンタテインメント 配給:角川映画、CJエンタテインメント

2008年12月05日よりDVDリリース 2008年5月10日、シネカノン有楽町2丁目、アミューズCQNにてロードショー

(c)2007 CJ Entertainment & KiHweck ShiDae.All Rights Reserved.

公開初日 2008/05/10

配給会社名 0058/0765

解説



弟を失い、愛するひとまでも、失いたくない・・・。
兄弟が、恋人が、家族が、軍の銃弾に血を流していく。

1980年、5月18日。韓国・光州。平和なこの町に住む市民の前に、突然悲劇は訪れた。25000余名の韓国軍が光州市に降り立ち、民主化を求める市民らと武力の衝突が起こる。一瞬にして戦場と化した状況の中で、何の抵抗も出来ない市民は、恐怖に打ち震え、ただ逃げ惑うばかりだった。兄弟が、恋人が、父が、愛する息子が・・・。彼らは極限の中で、ただ愛するものを守りたいという本能で、戦いを挑んでいくのだが・・・。
多数の死傷者を出した<光州事件>は、当時マスメディアの情報操作によって、その悲劇は正確には伝えられなかった。ニューヨークタイムズによって、事件は初めて公にさらされたのだ。

かけがえのない命の物語。実話に基づき完全映画化。

新緑がまぶしい5月の晴天の中で国道沿いに走っていくタクシーの中に青年ミヌ(キム・サンギョン)はいた。ミヌは早くに両親を失い、たったひとりの弟ジヌ(イ・ジュンギ)と暮らしていた。父親代わりでもあるミヌは弟に格別の愛情を寄せていた。そして、ミヌが想いを寄せる看護婦のシネ(イ・ヨウォン)。彼女は母親を亡くし、父親フンス(アン・ソンギ)とのふたり暮らしだった。
彼らの平和な日常は、その日を境に突如として襲った嵐のような戦禍にまみえていく。
ミヌは、ただその現実を夢であることを願った。軍の銃弾に倒れた弟のジヌ。そして家族や愛するものたちを守るために犠牲になった多くの人々。
この事件が起きた10日間の中で、名前も存在も歴史に消されていった、かけがえのない、いくつもの命のドラマがあった。「光州5・18」はそれらの実話に基づく物語である。

韓国最高のキャストが集結!
『シルミド』『ブラザーフッド』に続き、歴代興行収入トップ10入りの大ヒット作

商業映画としては史上初めて<光州事件>を真っ向から取り上げた。総製作費100億ウォン(約12億円)を投入し、『シルミド』『ブラザーフッド』に続き、韓国の歴史に翻弄され犠牲になった市民の悲劇、そして、そこに浮かび上がる人間愛を衝撃的に描く感動作。
アン・ソンギ(『シルミド』)、キム・サンギョン(『殺人の追憶』)、イ・ヨウォン(『子
猫をお願い』)、イ・ジュンギ(『王の男』)ら韓国最高の演技派俳優が集結。韓国内動員700万人突破 歴代韓国映画興行トップ10入り(第8位)を果たした。

ストーリー

「愛する君までも、失いたくない…」

弟ジヌが銃弾に倒れ、
たったひとりの愛する家族を失ったミヌは、
ついに、戦う決意をする。 5月の新緑がまぶしい美しい田園の中、青年ミヌは、心地良い微風を満喫しながらタクシーを走らせる。早くに両親をなくしたミヌは、高校生の弟ジヌの親代わりでもあり、成績のいいジヌが名門ソウル大学法学部に首席入学することを夢見ている。ミヌは、ジヌと同じ教会に通う看護師のシネに片思いしていて、弟ジヌは純情な兄を時にからかいながらも、兄の恋が実ることを願っていた。ミヌが、ジヌをダシにどうにかシネをデートに誘い、3人は一緒に映画を見に行く。5月18日のことだ。
上映途中、突然、館内に逃げ込んできた青年を、追ってきた兵士が棍棒で激しく殴打し、同時に館内は催涙弾の煙に包まれる。観客たちが押し出て行くと、外は兵士たちと逃げ惑う青年たちで騒然となっていた。空挺特別部隊の兵士たちが、「アカを倒すため」に光州に送り込まれてきたのだ。
 この日、チョンナム大学正門前に集まった学生たちが、全斗煥(チョン・ドゥファン)の退陣と戒厳軍の撤退を求めてシュプレヒコールを上げていると、正門前に整列していた兵士たちが学生たちに棍棒で殴りかかってきたのだ。ちりじりになった学生たちを追いかける兵士たちは、学生も市民も見境なく打ちのめしていく。逆らう者はすべて暴徒とみなすのが、軍の論理だった。この日、ジヌの親友サンピルも兵士に殴り殺された。
 軍のあまりの仕打ちに、市民の多くが立ち上がる。ジヌも、チンピラのヨンデも、ミヌの同僚のインボンの姿もそこにあった。ミヌは、ジヌの身を心配してデモへの参加を反対するが、ミヌ自身が軍に捕らえられ、川に飛びこんで何とか脱出する。
 5月21日、道庁前でデモをしている市民の群れに、「正午までに戒厳軍を撤収させるので皆さんは解散してください」と知事が呼びかける。勝利を得たと歓喜する市民たちは、対峙する兵士たちをからかい、なごやかなムードがあたりを支配する。そして正午に国歌が流れると、市民らは胸に手を当て、誇らしげな顔で唱和する。と、その時、整列していた兵士たちが一斉射撃を開始した。逃げ惑う市民たちに容赦なく浴びせられる銃弾。大通りは阿鼻叫喚の場と化した。銃弾に倒れた多くの市民の中に、ジヌも含まれていた。たったひとりの愛する家族を奪われたミヌは、ついに、戦う決意をする。
 シネの父親で、ミヌが働くタクシー会社の社長パク・フンスは、かつては空挺特別部隊予備役大佐だった。彼もまた軍の暴走に怒りをたぎらせ、立ち上がる。道庁の地下倉庫に保管されていた大量の武器を手にした彼らは、市民軍を編成し、光州を死守することを誓いあう。この頃、韓国国内では「市民の被害はない」と報道され、光州で何が起きているか、ほかの地域には知らされていなかったが、ついに外国メディアが報道しはじめていた。
 一度は撤収した戒厳軍は、今度は戦車の大群で乗り込んでくる。市民軍は道庁に立て籠る。神父も高校教師も銃を手に、加わる。パク・フンスは、娘シネのためにミヌを道庁から立ち去らせるが、ミヌもほかの男たちも、負け戦と知りながら愛する人たちのために闘う決意を固めていた。
 5月27日午前4時、道庁前に到着した軍が一斉射撃を開始し、兵士たちが道庁内に突入してきた…。

スタッフ

原案:パク・サンヨン
監督:キム・ジフン
脚本:ナ・ヒョン
撮影:イ・ドゥマン
照明:カン・ソンフン
音楽:キム・ソンヒョン

キャスト

キム・サンギョン
アン・ソンギ
イ・ヨウォン
イ・ジュンギ
パク・チョルミン
パク・ウォンサン
ソン・ジェホ
ナ・ムニ
クォン・テウォン
オム・ヒョソプ
パク・ヨンス
イ・オル
  

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