原題:Flyboys

俺は飛ぶ。信じるものの為に—。

2006年 /アメリカ /カラー /138分 /DOLBY DIGITAL /SDDS /DTS /シネマスコープ 配給:プレシディオ 宣伝:プレシディオ×アルシネテラン

2008年03月21日よりDVDリリース 2007年11月17日 シアターN渋谷、ユナイテッドシネマ豊洲ほか全国順次ロードショー

(C)2006ELECTRICDISTRIBUTION(FLYBOYS)LTD.

公開初日 2007/11/17

配給会社名 0830

解説


第一次世界大戦時。自らの意思でフランス空軍に入隊したアメリカ人がいた。
彼らはアメリカ人として、史上初の戦闘機パイロットでもあった。
これは、史実に基づく物語である。

総製作費70億円!
今世紀最大のフライトアクション超大作が遂に誕生!

1916年、第一次世界大戦は激化の一途をたどっていた。西部戦線ではフランスに侵攻したドイツ軍と英仏の連合軍が死闘を繰り広げていたが、大国アメリカは頑なに中立の立場を貫き通す。しかしこのときフランスに渡った勇気あるアメリカ人が志願兵として連合軍に加勢し、戦闘機のパイロットとして活躍していたことを知る者は少ない。本作は、当時結成されたアメリカ初の戦闘飛行中隊“ラファイエット戦闘機隊”の実話に基づく戦争アクション超大作だ。勇敢な若者たちの驚くべき大空の伝説が、約70億円の巨費を投じて描かれる。
テキサスの農場からの立ち退きを迫られたアメリカ人青年ローリングスは、ヨーロッパで奮闘する戦闘機パイロットの勇姿を伝えるニュース映画に触発され、はるばる海を渡ってフランスにたどり着く。ラファイエット飛行中隊に加わった彼がそこで出会ったのは、人間味豊かなフランス人の上官と、同じくアメリカからやってきた個性あふれる仲間たち。しかし大空への夢を胸に秘めたローリングスは、まもなく過酷な現実を思い知らされることになる。質量共に勝るドイツ軍戦闘機隊の圧倒的な強さ。次々と失われていく戦友の尊い命。それでもひたむきに闘い続ける彼らは、生き延びた仲間たちと固い友情を育み、初めての本当の愛を知り、たくましく成長を遂げていく。

100年の時を超え、英雄たちの歴史がスクリーンに甦る!

ライト兄弟が人類初の飛行機による有人動力飛行に成功したのは1903年のこと。第一次大戦は歴史上初めて“戦闘機乗り”というヒーローが誕生した戦争でもあった。当時のフランスの複葉機をオープン・コクピットで操縦するパイロットたちは、敵からの攻撃に完全に無防備な状態だった。彼らの命を守ってくれるのはシートベルトのみで、脱出用パラシュートすら装備されていない。実際にパイロットたちの戦場での“寿命”は、わずか3〜6週間だったと言われている。本作は第一次大戦におけるこうした歴史のディテールを緻密にリサーチし、パイロットの日常描写から戦闘シーンにいたるまで徹底的にリアリティを追求した。
すべての観客が驚嘆するであろう見せ場は、全編に惜しげもなく盛り込まれたスカイ・アクションの数々である。機体を逆さまにして飛び、ある時はスピンさせ、またある時は大空に雄大なループを描いてみせる。そんなまさに縦横無尽のアクロバティックな飛行シーンが、胸躍る臨場感たっぷりにスクリーン狭しと繰り広げられていく。また当時の空中戦は“最後の騎士道”とも呼ばれ、古き良き精神を残したものだった。敵対するパイロット同士が至近距離で顔を突き合わせ、相手の技量と度胸に敬意を抱き、宿命のライバルとして火花を散らす。息づまる1対1の“決闘”シーンに、男たちの熱きロマンがほとばしる。
これらのスカイ・アクションが観客にかつて見たことのない新鮮な興奮と感動をもたらすのは、ある意味当然であろう。旧式の複葉戦闘機の空中戦を描いた航空映画には、『つばさ』(27/ウィリアム・ウェルマン監督)、『地獄の天使』(30/ハワード・ヒューズ監督)、『ブルー・マックス』(66/ジョン・ギラーミン監督)などの古典があるが、現代では長らく作られていない。世界屈指の曲技飛行士たちの協力を得た実写映像と、最先端のデジタル技術を融合して生み出された本作の空中戦闘シーンの素晴らしさは、アクション映画の歴史に新たな1ページを刻んだといっても過言ではないだろう。

米仏を代表する才能が集結!

歴史上の人物にインスパイアされたキャラクターを演じるのは、米仏の選りすぐりの俳優たちである。まず主人公ローリングスを演じるのは、『スパイダーマン』シリーズのハリー・オズボーン役で知られるジェームズ・フランコ。二枚目からナイーブな若者像まで幅広くこなす彼が、無鉄砲な青年が“空の騎士”へと成長していく様を繊細に表現した。これが長編デビュー作となった可憐な新星ジェニファー・デッカー扮するヒロインと織りなす戦場の恋の行方からも目が離せない。ラファイエット戦闘機隊の実在の司令官、セノール大佐に扮するのは、もはや説明不要のフランスの国際派スター、ジャン・レノ。若いパイロットたちの父親代わりというべき頼もしい包容力を発揮しつつ、要所でドラマを引き締める存在感はさすがのひと言だ。中隊のリーダーである孤高のパイロット、キャシディ役は『ザ・リング』(02)『ウインドトーカーズ』(02)のマーティン・ヘンダーソン。さらに実力重視で抜擢され、パイロットの夢と挫折を好演した若手俳優たちが、みずみずしい青春ドラマとしての本作の魅力を担っている。
一方スタッフにも最高のメンバーが集まった。監督のトニー・ビルは青春映画の傑作『マイ・ボディガード』(80)などを手がけてきた職人肌のベテランだが、何と14歳の時に曲技飛行の免許を取得した本物のパイロットでもある。大空の魅力を知り尽くしたうってつけの人物が、観る者に美しい田園地帯を見下ろす鳥のような飛行機の視点を体感させ、格別の映画的快感を提供する。撮影監督は航空カメラマンとしての経験も豊富なヘンリー・ブラハムが務め、ビル監督の長年の友人である『インデペンデンス・デイ』(96)のディーン・デヴリンが、プロデューサーとしてこの夢のようなプロジェクトをまとめあげた。

ストーリー


空を翔け、命を賭け、短い人生を駆け抜けた彼らは、何を失い、何を見つけたのか?

1916年、大国アメリカは戦況が激化する第一次世界大戦に参戦せず、中立の立場をとっていた。そんな折、テキサスの若者ローリングス(ジェームズ・フランコ)は実家の900エーカーの農場を差し押さえられてしまい、州外への退去を余儀なくされる。彼が旅立った新天地は海の向こうのフランスだった。映画館で上映されたニュース映画で戦闘機のパイロットたちの活躍を知り、そこに自分の未来があると感じたのだ。
フランスのラファイエット戦闘機隊に参加したローリングスは、同じくアメリカからやってきた仲間たちと出会う。騎馬兵の父を持ち、軍役を果たす家族の伝統を守ろうとするジェンセン(フィリップ・ウィンチェスター)、権力者の父へのコンプレックスを抱くロウリー(タイラー・ラビン)、アフリカ系アメリカ人である自分を差別しないフランスへの忠誠を尽くそうとする元プロ・ボクサーのスキナー(アブダル・サリス)、そして生意気で独りよがりの態度を取るビーグル(デヴィッド・エリソン)。彼らは皆、パイロットとしては全くの素人だった。司令官のセノール大佐(ジャン・レノ)は、彼らが初歩的なフランス語すら学んできていないことに呆れながらも、温かく隊に迎え入れる。一方、新米パイロットが戦場で3〜6週間しか生きられないことを知っている先輩パイロットのキャシディ(マーティン・ヘンダーソン)は、彼らに冷めた態度で接するのだった。
兵舎代わりのシャトーに身を落ち着かせたローリングスたちは、さっそくパイロットとしてのトレーニングを受ける。複葉機の基本的な操縦技術、機銃の撃ち方、空での戦術。そうした訓練の日々のさなか、ローリングスは不時着事故を起こしてしまう。彼を助け介抱したのは、近くの家でひっそりと暮らす若いフランス人女性ルシエンヌ(ジェニファー・デッカー)だった。その美しさにひと目で魅了されたローリングスは、英語を理解できない彼女に自分の思いを懸命に伝えようとする。
そしてついにローリングスと仲間たちに初陣の日が訪れる。勇んで基地を発つ彼らだったが、数も質も勝るドイツ軍のフォッカー機の編隊は想像をはるかに超えた強さだった。太陽光線の逆光を利用し、真上から奇襲を仕掛けてきたドイツ軍に、ローリングスらは為す術もない。しかし仲間の死を乗り越え、心身共に成長を遂げつつある彼らは2度目の出陣で初めて敵を撃墜。彼らはパイロットとして着実に戦力となっていった。当初は反発し合っていたローリングスとキャシディ、ロウリーとスキナーの間にも友情が芽生え、セノール大佐も彼らを一人前のパイロットとして見なすようになる。
そんなある日、ローリングスはルシエンヌの家の近くにドイツ兵が迫っていることを知り、一目散に救出に向かう。ルシエンヌは敵の銃弾を浴びて重傷を負ったが、かろうじて命を取り留めた。セノール大佐は立場上ローリングスの軍規違反を咎めるが、隊の誰もがローリングスのひたむきな思いを理解していた。いつ命を落とすかわからない戦闘機乗りと親しくなることに不安を抱いていたルシエンヌも、今ではローリングスを心から愛していた。
やがてドイツ軍の巨大な飛行船がパリに向かっているとの知らせが、ラファイエット戦闘機隊に届いた。ローリングスはパリ爆撃を阻止するため急いで基地を飛び立つ。しかし待ち受けていたのは、これまで以上の犠牲を強いられる最も過酷な闘いだった…。

スタッフ

監督:トニー・ビルL
製作:ディーン・デヴリン
製作:マーク・フライドマン
脚本:デヴィッド・S・ワード
撮影:ヘンリー・ブラハム
音楽:トレヴァー・ラビン
提供・配給:プレシディオ
宣伝:プレシディオ×アルシネテラン
協力:ジェネオン エンタテインメント

キャスト

ブレイン・ローリングス:ジェームズ・フランコ
ジョルジュ・セノール:ジャン・レノ
リード・キャシディ:マーティン・ヘンダーソン
ルシエンヌ:ジェニファー・デッカー
ブリッグス・ロウリー:タイラー・ラビン

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