いつか津波がくる 好きなものは助ける 嫌いなものは、全部流れろ

2005年/日本/55分/カラー/ビデオ 配給:トリウッド

2011年7月30日(土)〜8月12日(金)下北沢トリウッドにて夏休み特別アンコールロードショー 2006年02月24日よりDVDリリース 2005年6月11日〜7月1日、短編映画館トリウッドにてアンコール公開 2005年5月5日〜6月3日、ポレポレ東中野にてのロードショー

公開初日 2005/06/11

公開終了日 2005/07/01

配給会社名 0699

解説


近頃、ニュース等で取り上げられることも多い「虐待を受けた子は、親になり虐待する傾向がある」という衝撃的な調査結果。
虐待の経験がある人にとって、ショッキングであることはもちろん、虐待を受けた経験がなくとも、誰もがその連鎖の発端の人物となる可能性は充分にあり、他人事と片付けられません。
物語の主人公ハルキもまた父から虐待を受けて育ち、自らも持つ暴力的な性質に嫌悪を感じています。
これが事実だとしても“人はその連鎖を断ち切る事が出来る”という作り手の願いを込めて作られたのが、本作『ゴーグル』です。
この映画を通じて、シビアな現実と孤独な戦いを続ける、子供たちの《たくましさ》を感じ取って下さい。
監督は、2001年『青と白と水色』で日本テレビシナリオ登竜門で大賞を受賞、今回が映画初監督にしてプロデビューとなる桜井剛。虐待という難しいテーマに、オリジナル脚本で挑む。

親からの暴力に立ち向かう主人公ハルキにタモト清嵐、両親の不仲に悩むハルキの同級生カツキに野原瑠美を抜擢、難しい役柄をのびのびとした演技と存在感いっぱいに体現している。
また、映画監督で俳優としても活躍する利重剛がハルキの父親役を演じ、桜井監督のプロデビューをバックアップ。
そしてベテラン演技派女優・秋本奈緒美がハルキの最愛の母親役を力演している。
ほか新進俳優の小林且弥、日本拳法家の猪狩元秀などフレッシュな個性派が脇を固める。
撮影は監督が生まれ育った茨城県日立市で敢行。
監督の母校である日立市立河原子小学校等、多くの地元の方々の全面的な協力を得て本作は完成した。

ストーリー

ある朝、ゴーグルをつけて登校してきたハルキ。
普段から奇抜な行動を繰り返すハルキを、同級生はいつものようにからかう。
しかし、ゴーグルは父から受けた虐待のあざを隠すためのものだった。
虐待を受けて育ったハルキもまた、暴力的な一面を持ち、
ある日の休み時間、からかいにきた同級生を殴ってしまう。
自らの暴力性に嫌悪感を覚えつつ、
「もうすぐ津波が来て、嫌なものすべてを流してくれる・・・。」と、信じるハルキ。
一方、クラスメイトへの心ない一言から仲間はずれにされた同級生・香月は、普段どおりに接してくれるハルキに心を開く。
家庭では、子供に無関心で仲の悪い両親に文句もいえないでいる香月。

お互いの寂しさを理解し、次第に打ち解ける二人・・・。
エスカレートする父の虐待、両親の不和と無関心。
子供にはどうしようもない大人の世界に縛られた二人に、はたして本当に津波はやってくるのか・・・。

スタッフ

監督・脚本・編集:桜井剛
プロデューサー:山本達也
撮影:半田哲平
照明:木野振一郎
録音:塚田進之介
美術/衣装:川口菜生子
音楽:伊藤ひさ子
助監督:伊東祐之、清水正俊、江田剛士
撮影助手:入江真矢
録音助手:榎本雄太
美術/衣装応援:南雲由子
メイク:林真由美
メイク応援:岡谷由紀子、宮崎彩
制作進行:中村理沙
記録:塩原澄子
スチール:本多すなほ
ピアノ連弾:紺野紗衣、伊藤ひさ子
音楽協力:福崎健太
ディベロップメント:大槻由佳里
宣伝:山下幸洋
プロジェクト・マネージャー:大槻貴宏
企画大槻 貴宏 (トリウッド)山本達也、桜井剛
製作:トリウッド・ゴーグル制作委員会

キャスト

タモト清嵐
野原瑠美
利重剛
秋本奈緒美
土橋栞
工藤洸
守田瑞希
芝勇輝
内田早香
平久保雅史
光井みほ
橋本生明
中澤優子
久真健
浜田ミエイ
佐藤みたま
小林且弥
猪狩元秀

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