原題:Mad Hot Ballroom

トライベッカ映画祭、サンフランシスコ国際映画祭、スラムダンス映画祭 カルロヴィ・ヴァリ映画祭、ベルリン映画祭、マウイ映画祭、シアトル映画祭 セネベガス映画祭、バミューダ映画祭、フェニックス映画祭 出品

2005年/アメリカ/カラー/35mm/106分/ヴィスタサイズ/ドルビーSR/ 配給:コムストック

2006年09月22日よりDVDリリース 2006年3月11日、VIRGIN TOHO CINEMAS六本木ヒルズほか全国ロードショー

(C)2005 PARAMOUNT CLASSICS,a Division of PARAMOUNT PICTURES AII Right Reserved.

公開初日 2006/03/11

配給会社名 0028

解説


『ステップ!ステップ!ステップ!』は、社交ダンス(ボールルームダンス)の世界に足を踏み入れた都会っ子たちの成長を追った、エキサイティングにして感動的なドキュメンタリーである。 真実のドラマが呼ぶ面白さが広く認識され、いまや熱いブームを巻き起こしているドキュメンタリー映画。 そんななか、本作は昨年、各国の映画祭で熱狂的な人気と数々の観客賞を独占。 メディアからも絶賛を浴び、アカデミー賞最有力視されている話題作である。
子供たちは社交ダンスを知り、コンテストでの勝利を目指して奮闘しながらさまざまな驚きと発見を体験。 正しいステップ以上に多くのことを学んでいく。 彼らが無邪気な子供の顔から「紳士・淑女」へとステップを進める姿は、新しいドキドキ感と胸躍る興奮、そして深い感動をもたらしてくれる!
この映画が見つめるのは、ニューヨーク・シティの公立小学校に通う5年生の子供たち。 彼らを社交ダンスへと導いたのは、非営利団体(アメリカン・ボールルーム・シアター)が10年前から始めた、「ダンシング・クラスルーム」という児童育成プログラムだ。 現在、ニューヨーク・シティの60校以上の小学校で、熱心な教師たちが10週間、各1時間×20回という厳しいレッスンを行っている。 このプログラムに参加する子供たちは、メレンゲ、ルンバ、タンゴ、フォックストロット、スウィングダンスといったダンスレパートリーの指導を受け、競技会での優勝を目指すことになる。 監督のマリリン・アグレロと脚本家のエイミー・スウェルは参加校から3校を絞り込み、愛情をもって子供たちに密着した。
底知れない多様性と躍動感を持つ都会、ニューヨークに暮らす子供たちのなかには、複雑で困難な背景を持つ子も少なくない。 危険な誘惑も多い街だ。 しかしそんななかで、彼らは自分の置かれた状況を驚くほど冷静に見つめ、たくましく生きている。 この映画はダンスや競技だけでなく、「生身の11歳」が持つ愉快な無邪気さや葛藤、かわいらしい個性を映し出しているところも大きな魅力。 時にユーモラスな彼らの発言に、思わず噴き出してしまうこともしばしばである。
トライベッカの小学生は、世慣れていて口も達者。 ここにはびっくりするほど知的な洞察をしてみせるサイラス、スターを夢みる野心家のタラたちがいる。
ベンソンハーストでは、イタリアやアジアからの移民が大半。 おませなアジア系ガールズ、プリシラやジャイウェンに比べると、おしゃべりで気のいいマイケルら、男の子はかなり幼い印象。
そしてワシントンハイツ地区にいるのは、ドミニカから移住してきた貧しい労働者階級の子たち。 ここにはまだ英語が得意とは言えないシャイなウィルソンや、母親さえ手を焼くお転婆娘、ミシェルらが。彼らは困難な状況にいながら、自分たちの文化に対する愛情、そしてラテンの血がもたらす情熱とダンスの才能でいっぱいだ。
こうした思春期の子供たちにとって、社交ダンスは最高の刺激となる。 異性のパートナーと接近し、その目を見つめるようにという指導に、どぎまぎしたり、困ったり。 それでも踊ることの楽しみと喜びを体感してクラスメイトと分かち合い、チャレンジに情熱を傾け始める子供たち。 そんな彼らに愛情を注ぐ教師たち。 わずか9校が勝ち残るコンテストのセミ・ファイナルから決勝戦へとドラマが進むにつれ、見ている方もヒート・アップ。 生き生きと踊る彼らの姿に、思わず声をあげて応援したくなってくる!
コンテストで勝った子も、精一杯努力したのに勝てなかった子も、みんなが主役。 ダンスが子供たちにもたらしたものの大きさに、きっと心が震えるはずだ。

ストーリー



ニューヨークの公立小学校に、情操教育の一環として社交ダンスのプログラムが導入されたのは、今から約10年前の’94年。 たった2校の5年生から始まったプログラムも、現在では60以上の学校で6,000人の生徒たちに10週間のコースが義務づけられている。 コース終了後に行なわれるニューヨーク市のコンテストで勝ち残るのは、1校だけ。
「紳士、淑女の皆さん、ようこそ!」──ダンス指導員のかけ声とともに入って来たのは、それまでテレビやゲームに夢中だった子供たち。 メレンゲ、ルンバ、タンゴ、フォックストロット、スウィング−初めは戸惑い、そして照れていた子供たちも、レッスンを受けるうちに、次第にコンテスト優勝という目標に向かってダンスにのめりこんでいく。
ワシントンハイツ第115校の生徒はドミニカ移民が多く、97%が貧困家庭という状況で、家庭に問題を抱える子供が多い。 熱血教師・ヨマイラ先生のダンスと教育にかける気持ちと反して、辞めていく子もいる。 昨年の大会で惜しくも優勝トロフィーを逃し、今年は新たなメンバーで、お揃いの衣装を揃え、念願の優勝を目指す。
ブルックリン、ベンソンハースト第112校のビクトリア先生は、子供たちがダンスに親しみを持てるように、笑いをとりながら教えている。 宗教の規律で踊れない子がDJをやっていたり、イタリア系移民やアジア系の子供たちが、みんな一緒のクラスでダンスを学んでいる。 異性のことや、髪型にも興味津々で、時には大人顔負けな発言も。
トライベッカ第150校では、若いアリソン先生が、生徒を愛するがゆえに大会に出場する代表メンバーを選びたくないと悩む。 負けて泣きじゃくる子や、冷静に分析する子など個性豊かな子供が多い。昨年のチームがセミファイナルまで勝ち残っていて、プレッシャーを感じている。
決勝戦に向けて、地区ごとの予選が近づく。 それぞれのチームでは、緊張したり興奮する子もいれば、ダンスを嫌がり辞める子も出てくる。 子供たちは日々の練習と先生との対話の中で、勝ち負けだけでなく、未来の紳士と淑女としての自分を発見していく。 代表メンバーになった子供はパートナーと共に、選ばれなかった子供たちは応援メンバーとして、たった一つの優勝を目指す。

そしてついに6月、待ちに待った決勝戦の幕が開く……。

スタッフ

監督/製作:マリリン・アグレロ
製作/脚本:エイミー・スウェル
撮影:クラウディア・ラシュケ=ロビンソン

キャスト

教師:ヨマイラ・レイノソ
指導員:ロドニー・ロペス
ウィルソン
ジャトナ
エルサメリー
ケルビン
ジョシュア
ケヴィン
カリーナ
アンジー
ジョナサン
ミシェル

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