原題:Duplex

2003年/アメリカ/カラー/89分/ビスタサイズ/ドルビーデジタル/ 配給:ギャガ・コミュニケーションズ

2005年7月9日(sat)K’s cinema、シブヤ・シネマ・ソサエティにて<入居決定>ロードショー!

2003 KALIS Productions GmbH & Co. KG. All rights reserved.

公開初日 2005/07/09

配給会社名 0025

解説



妻のナンシー・ケントドリック(ドリュー・バリモア)は一流出版社に勤務する編集者、夫のアレックス・ローズ(ベン・スティラー)は処女作が高い評価を得た将来有望な作家。そんなキャリアも順調なニューヨークの新婚カプルが次に望むのは、当然、素敵なマイホームと可愛いベビー。そこで2人は、ブルックリンに暖炉が3つもある重厚で瀟洒な雰囲の二世帯住宅(デュープレックス)を発見。早速、この超・お得な物件に、飛びついた2人は幸せに酔いしれた。そう、2階に住むコネリー夫人の正体を知るまでは……。 『ウエディング・シンガー』(98年)や『25年目のキス』(99)のドリュー・バリモア、『メリーに首ったけ』(98)や『ミート・ザ・ペアレンツ』(00)のベン・スティラー。これまで数多くのロマンチック・コメディをヒットさせてきた2人が、たがいに脚本に惚れ込んだことから、意外にも初の共演を実現させたのが『おまけつき新婚生活』。このゴールデン・カップルが演じるのは、アメリカン・ドリームを手に入れるまでにあと一歩というところで、一筋縄では行かない同居人との激しい攻防戦を繰り広げる若くて、ちょっとお人好しな新婚カップル。一見、弱々しくて脆そうな老夫人が、彼らのロマンチックな新婚の夜を台なしにし、夫の執筆活動をことごとく邪魔をしまくりで、怒り爆発。何とか老夫人を手なずけようとする2人だったが、老夫人のほうが一枚も二枚も上手だったという展開。
 その内容は、二枚目半のコミカル演技がお得意なバリモア&スティラーが本領を発揮したドタバタ攻防戦でたっぷり笑わせながらも、最後には、“物より、愛しあい支え合える人がいる”という、本当の幸せの意味を問いかける。またいくつかの含蓄ある教訓も織り込んでいるから、ご用心。たとえば、<甘い言葉には罠がある=いい物件には気をつけろ!>、たとえば、<亀甲より年の功=老人をあなどるな!>などなど。我が身にふり返れば、思い当たることも多々ありだ。
 そして、そんな教訓を身をもって演じているのが、コネリー夫人役のアイリーン・エッセル。かつては映画・テレビ・舞台で活躍したベテランで、ジョニー・デップ主演の『ネバー・ランド』にも出演。そのしたたかな老女ぶりが、新婚カップルの災難を際立たせている。そのほか、胡散臭い不動産屋ケネスには、『ミセス・ダウント』や、自身の戯曲を映画化した『トーチソング・トリロジー』に主演のハーヴェイ・ファイアスタイン、怖い警官クープには『チャーリーズ・エンジェル/フルスロットル』(03)に続きバリモアと再共演のジャスティン・セローが演じている。
 もちろん、いまやハリウッドのセレブを代表する存在でもあるバリモアと自身が生粋のニューヨーカーでもあるスティラーの共演作ともなれば、おしゃれなセンスが随所にちりばめられているのも当然。女性エディターと新進気鋭の作家という、イケてるカップルの都会的なライフ・スタイルがちょっとしたインテリアやサンデー・マーケットへのお散歩などで描かれていく。そして、そんな現代的な物語に、古き良き時代のアメリカン・コメディのテイストを織り込んだのが、監督のダニー・デヴィート。本作ではナレーションも担当した彼は、俳優・製作者・監督と、エンターテインメント業界で長きにわたり活躍している多才な大物。その経験豊かなデビートに、監督4作目を決意させることになった脚本を書いたラリー・ドイルは、『ザ・シンプソンズ』の脚本執筆で培ったシニカルなコメディセンスを本作でさく裂。劇場映画デビューを果した。

ストーリー


アレックス・ローズ(ベン・スティラー)とナンシー・ケンドリックス(ドリュー・バリモア)は、ニューヨークに住む新婚カップル。ナンシーは出版者のエディターであり、アレックスは処女作が好評で、現在、2作目を執筆中の新進気鋭の作家だ。そんな幸せいっぱいの2人に欠けているものが2つ。それは、マイホームと可愛い赤ちゃんだった。そこで、新しい家で、せっせと子作りに励むことを望んだ2人は、予算以内で、なるべく条件を満たす家を探すことにした。そんな折り、ブルックリンに理想の物件があるといってきたのが不動産屋のケネス。そして、その年代物のメゾネットはまさに完璧だった。重厚にして美しい内装が施され、ていねいにメンテナンスもされている。しかも、167平米の広さで、暖炉が三つもある。ただ、気になるのは、二世帯住宅であり、2階には年老いたコネリー夫人が住みついていることだけ。彼女は、大昔に、政府による家賃統制対象となった2階に住む間借り人で、追いだすことは出来ないのだという。しかし、夫人の様子を見に行った2人は、見るからに病弱な姿を見て“この世を去るのも近い?”と推測。思いきって、家を買う決心をした。
 引っ越しを無事に終了した2人は、早速、コネリー夫人にご挨拶。しかし、部屋に招き入れてくれた夫人は、手土産のワインを見るや「飲酒は罪悪」と皮肉をちくり。しかも、賞味期限切れのオニオン・フライを薦めたり、亡き夫の名を付けたオウムを放し飼いにしていたりで、嫌な予感。とはいえ、悪気はなさそうなので、どうにもできない2人だった。
 そして、記念すべき、新居での初めての夜。ベッドで甘〜いムードに酔いしれていたアレックスとナンシーを現実に引き戻したのは、2階から聞こえてくるテレビの大音響。我慢できずに苦情を言っても、コネリー夫人には通じない。結局、朝まで大音響は鳴りやまず。しかし、そんな災難は序の口だった。ナンシーを会社に送りだしたアレックスが、締め切りを3週間後に控え、いよいよ第2作目の作品を執筆しようとコンピュータに向かうと、夫人のお出まし。やれ水道管がガンガン音をたてるとか、ゴミを捨てて欲しいとか、買い物に付き合ってくれとか……。かくして、アレックスは夫人の雑用係と化して毎日駆けずり回ることになり、仕事はいっこうに手が付かない。ばかりか、夫人はナンシーの職場にまで電話をかけて、雑用処理を要求する始末。おまけに、キャンディ入りのチョコレートをノドに詰まらせて失神した夫人をアレックスがマウス・トゥ・マウスで助けたにも関わらず、“虐待”を言い募って警察に駆け込んでしまった。あろうことか、担当の警官クープはすっかり夫人に同情し「今後も、虐待をしたら承知しない。見張ってるぞ!」と警告を発してきた。それに勢いづいたか、夫人の“お願い”はエスカレートするばかり。「彼女の武器は、笑顔と無邪気さよ!」
 幸せいっぱいの新婚生活ばかりかキャリアまで台なしにされそうなナンシーとアレックは、怒り爆発。ついに2人が決意したのは・・・!

スタッフ

監督:ダニー・デヴィート
脚本:ラリー・ドイル
製作:べン・スティラー
   スチューアート・コーンフェルド
   ジェレミー・クラマー
   ナンシー・ジュヴォネン
   ドリュー・バリモア
製作総指揮:ボブ・ワインスタイン
      ハーヴェイ・ワインスタイン
      メリル・ポスター
 ジェニファー・ワクテル
      リチャード・N・グラッドスタイン
      アラン・C・ブロンクィスト
撮影監督:アナスタス・ミチョス
音楽:デヴィッド・ニューマン
プロダクション・デザイナー:ロビン・スタンドファー、スティーヴン・アレシュ
キャスティング:マージョリー・シムキン
衣装:ジョゼフ・G・アウリシ
編集:リンジー・クリングマン ACE/グレッグ・ヘイデン

キャスト

ベン・スティラー
ドリュー・バリモア
アイリーン・エッセル
ハーヴェイ・ファイアスタン
ジュスティン・セロー
ジェームズ・レマー
ロバート・ウィズダム
スウージー・カーツ
ウォレス・ショーン
マヤ・ルドルフ
アンバー・ヴァレッタ

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