原題:南極日記

2004年/韓国 配給:シネカノン/提供:IM Pictures/製作:sidus

2006年02月24日よりDVDリリース 2005年8月27日シネカノン有楽町、渋谷アミューズCQN他全国ロードショー

(c)2005 IMPictures/Sidus-dist.by CineQuaNon

公開初日 2005/08/27

配給会社名 0034

解説


一面に広がる終わりのない雪原、昼か夜かも分からないこの世の果て。
あなたは全く新しい“恐怖”を体感する。

 見渡す限りの雪原の中、6人の男たちが南極の到達不能点を目指して歩みを進めている。ある日彼らは80年前に遭難したイギリス探険隊によって書かれた日誌を発見するが、その時から日誌に導かれるかのように不思議な出来事が次々起こり始める。隊員達はこのまま進むかそれとも引き返すか意見が分かれるが、隊長のドヒョン(ソン・ガンホ)が強引に目的地を目指す事を主張する。それぞれの胸にわだかまりを残し疑心暗鬼のまま進んでゆく中、ドヒョンが次第に奇怪な行動をとり始める。そして・・・。
 無限に広がる氷と雪の空間。昼か夜かも分からないこの世の果て。人間を圧倒する巨大な自然の力。そしてそこに突然現れた80年前の古びた日誌。閉ざされた極限状況の中で隊員達は次第に追いつめられ、心の奥底に眠っていた“恐怖”に遭遇する。
 

最高峰のスタッフ、キャストとスケールで贈る韓国空前絶後の超大作

 主人公の執念に燃える探検隊長チェ・ドヒョン役に名実共に韓国を代表する名優ソン・ガンホ。コメディからシリアスなドラマまで作品毎に様々な役柄を演じ分ける彼が、今回は次第に狂気を帯びてゆく隊長を微妙な表情の変化だけで演じ切り観る者すべての背筋を凍らせる。そして山岳家としてエリート・コースを歩んできた常に冷静な隊員キム・ミンジェ役に『オールド・ボーイ』の極めつけのヒール役で観客を魅了したユ・ジテが扮し、息が詰まるような人間模様を鮮やかに演じている。また探検隊を中継基地から見守るユジン役で、『オールド・ボーイ』のヒロイン役が記憶に新しいカン・ヘジョンが爽やかな印象を残している。
 脚色は『殺人の追憶』の監督ポン・ジュノ。音楽は『リング』『GOST IH THE SHELL 攻殻機動隊』『アヴァロン』『イノセンス』の川井憲次、特殊効果に「ロード・オブ・ザ・リング」の一部スタッフも参加するというグローバルな作品。そのスケールの大きさから実現不可能といわれていた作品が遂に完成する。

韓国映画界初の南極探検。遠くて険しい旅が始まった。

 イム・ピルソン監督が、偶然目にしたドキュメンタリーにインスピレーションを得たのは1999年の事だった。その後企画を立ち上げるが、そのスケールの巨大さとそれまでの経験と予想を遙かに超えた内容から、何度も暗礁に乗り上げる事になる。最終的に6人のプロデューサーが関わり、3回に渡って制作会社が変わって、本格的な撮影が始まったのは、2004年夏の事だった。
 俳優達は本読みの段階から合宿を行った。演技について議論しながらコミュニケーションを取り、探検のための装備の扱い方、山岳訓練、体力訓練を充分に受け、韓国が世界に誇る探検家パク・ヨンソク氏からは心構えや探検中の感情について学び、厳しい撮影状況に備えて万全の準備を整えていった。
 “南極探検”と聞いて一般的に思い浮かべるのは、過酷な自然、それを征服しようとする人間群像、彼らの超人的なパワーと不屈の精神力、そして人間愛。それまでに目にしてきた様々なイメージが頭の中に羅列される。しかし『南極日誌』には、今までの映画とは全く違うビジュアルとスケール感、私たちの血管にまで溶けていくような強いエナジ−と衝撃で、人間が持っている全ての感情と深い欲望の津波がスクリーンから押し出されるはずだ。

ストーリー

チェ・ドヒョン(ソン・ガンホ)隊長率いる大韓民国探検隊が、世界最初の無補給横断に挑戦している。
目標は、南極到達不可能点。隊員は、ソ・ジェギョン、イ・ヨンミン、キム・ソンフン、ヤン・グンチャン、キム・ミンジェ。探検隊は、重さが100kgを越えるソリを引きながら一糸不乱するように前に向かっている。

探検21日目。行軍中だった隊員たちは、雪の中で80年前のイギリス探検隊の日誌を発見する。

「南極日誌」を持つ事になったチームの下っ端ミンジェ(ユ・ジテ)は、日記に書いてある絵が、まるで自分たちの姿と似ていて妙な気分になる。『南極日誌』が彼らの手に入って来たその瞬間から探検隊におかしい事が、一つ二つ起こり始める。ウイルスが存在しない南極で風邪の症状に苦しむジェギョン。防寒服を着た状態でミイラのように乾いてしまったイギリス探検隊の死体。それにより一層到達不可能地点に対して執着が出て来た探検隊チェ・ドヒョン。この全ての事が未知の地南極くらい、奇異で理解できない出来事である。もうすぐに南極は、日が暮れて暗黒天地に変わる。隊員は、二人も失い、装備も故障した状態。なんだか分からない奇異な視線だけが、彼らを見下ろしているだけ?果たして「到達不能点」は、あるのだろうか?

※到達不能点:南極の一地点。南緯82度08分 東経54度58分に位置。海抜3700m高度。氷の厚さ300m。
南極大陸海岸で一番遠い地点。地球最低気温80度記録。1958年、ソ連探検隊が、ただ一度の征服。

スタッフ

監督:イム・ピルソン
脚本:イム・ピルソン、ポン・ジュノ(『殺人の追憶』)、イ・へジュン
製作総指揮:チェ・ワン
制作プロデューサー:チャ・スンジェ、ノ・ジョンユン
美術:ファン・インジュン
アートディレクター:チョン・ヒョンチョル
特殊効果:チョン・ドアン
扮装:イ・ソジン
衣装:イム・ユンジョ、ウォン・ジヒョン
特殊扮装:クァク・テヨン、ファン・ヒョギュン、イ・ヒウン
音楽:川井憲次(『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』『アヴァロン』)

キャスト

チェ・ドヒョン:ソン・ガンホ
キム・ミンジェ:ユ・ジテ
ヤン・グンチャン:キム・ギョンイク
イ・ヨンミン:パク・ヒスン
キム・ソンフン:ユン・ジェフン
ソ・ジェギョン:チェ・ドクムン
ユジン:カン・へジョン

LINK

□公式サイト
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す