ルート225
第30回湯布院映画祭正式上映作品
2005年/日本/カラー/101分/ 配給:オフィスシロウズ
2006年09月29日よりDVDリリース 2006年3月11日(土)より、シアターN渋谷ほかにて全国順次ロードショー
(C)2005「ルート225」パートナーズ
公開初日 2006/03/11
配給会社名 0220
解説
オカシク、セツナイ、ファンタジックストーリー
14才のエリ子と1つ年下の弟ダイゴの姉弟はある日突然、元の世界と“微妙”に違うパラレルワールドに迷い込んでしまう。そこは、街も家も学校もほとんど変わらないのに両親だけがいない世界・・・。そんな奇想天外な設定にもかかわらず、『ルート225』には、まだ成長しきれてはいない14才の少女の日常や心の揺れが細やかに、せつないくらい“リアル”に描かれている。
ヘナチョコな弟に鋭いツッコミを入れながら飄々としている姉。実は不安でたまらないのに。そんなクールで強がりな姉にイジメられながらも甘えている弟のトボけ具合が姉の慰めにもなっている。二人はお互いかけがえのない存在なのである。解釈不可能な出来事に真っ向から立ち向かう、というよりは、どうしていいのか分らずにウロウロする姉弟2人が、とりあえず本気になって、元の世界に帰ろうとチャレンジするものの、そう思い通りには行かず・・・。
たくさんの謎や不思議に満ちている『ルート225』。なぜそうなってしまったかの理屈や謎解きに囚われることなく、姉弟の行動や心の動きを丹念に描くことによって、思春期の不安や孤独、生きることの不条理、不確かな現実を描こうとしている。ともすればペシミスティックになりかねない物語を救っているのが、姉弟のとびっきりの笑顔とけっこうしぶとい生命力かもしれない。「そうあってしまう世界」をまるごと受け入れる、小さな崇高さと潔さ。
これはまぎれもなく今を描いている映画である。と同時に、同世代はもちろん、思春期を越えてきた大人たちにも「あるある、こういうことって」と思わせるオカシク、セツナイ、思いのほかフカイ映画なのである。
芥川賞作家・藤野千夜 初の映画化!
原作は『夏の約束』で第122回芥川賞を受賞した藤野千夜の書き下ろし長編。監督は『ローカルニュース』や『ブース』の監督作品のほか『刑務所の中』『クイール』などの脚本家としても活躍している中村義洋。不思議な世界に迷い込んだ姉弟の物語を軽やかなユーモアとみずみずしい情感で描いている。
映画界注目のキュートな女優、多部未華子
主人公エリ子に映画『HINOKIO』の多部未華子。意志を感じさせる眼差しと豊かな感受性で思春期の微妙な感情をビビッドに表現している。姉との絶妙なコンビネーションでボケ弟を演じるダイゴにはオーディションで大抜擢された大型?新人、岩田力。そのユニークな個性で堂々の映画デビューを果たした。愛すべき姉弟コンビの誕生である。
ロケは2005年春休みに東京の練馬区関町北を中心に青梅街道周辺の住宅地、碑文谷の住宅、三鷹台の公園、調布の商店街、横浜の中学校、神奈川の三崎、葉山などで行われた。
『ルート225(ニヒャクニジュウゴ)』のルートの意味は?
“ルート”には二つの意味があります。一つは、道や道筋を意味する“ROUTE”。もう一つは、平方根の√(ROOT)。 √225は15の平方根。すなわち15歳のメタファーです。「ルート225」を渡ってエリ子は14歳から15歳になるのです。
ストーリー
スタッフ
監督:中村義洋
原作:藤野千夜『ルート225』(理論社/新潮文庫刊)
脚本:林民夫
撮影:小松高志
照明:松岡泰彦
録音:西岡正己
美術:林千奈
編集:森下博昭
ビデオエンジニア:飯泉亮
衣裳:宮本茉莉
ヘア・メイク:宮崎智子
助監督:平林克理
制作担当:木村和弘
協力プロデューサー:新井真理子
音楽:江藤直子
キャスト
多部未華子
岩田 力
石原裕太
小南千明
枚田菜々子
市川春樹
小笠原翼
梅沢昌代
田中要次
崔 洋一
嶋田久作
石田えり
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