"いぬとひと"が織り成す12のエピソードがリレースタイルで構成され、 誰もが楽しめるテーマパークのような映画!!

2004年/日本/ビスタサイズ/ドルビーSR/96分/ 配給:ザナドゥー

2005年08月24日よりビデオリリース 2005年08月24日よりDVDリリース 2005年3月19日、シネスイッチ銀座、テアトル新宿、シネクイント、シネ・リーブル池袋 ロードショー

公開初日 2005/03/19

配給会社名 0103

解説


“いぬと暮らすこと”は、毎日が幸せの連続!
でも、ときにはちょっと腹の立つことや、悲しくて泣きたくなることがあるのも事実。そんなめくるめく日々のエピソードや想いをぎゅっとひとつの作品に詰め込んだ『いぬのえいが』は、様々なカタチの“いぬ”と“ひと”の愛情に満ち溢れた、珠玉のエンタテインメントとして完成した。
バラエティに富み、斬新なミックススタイルで“犬のいる生活”をリレー形式につないでいる『いぬのえいが』。その中には、ミュージカルやアニメーション、そしてコメディから感動作によって描かれる、「いぬとひと」との触れ合いが1本の作品に詰め込まれているのだ。
うちの子(いぬ)がいちばん!と自慢する愛犬家に、ドッグフードのCMが関係者の発言でトンでもないものに変貌していき、落ち込むプランナー。転校生だった少年時代、誰よりも仲良しだった柴犬ポチと空き地で遊んだ思い出。子供の頃からずっと一緒だった家族のような飼い犬を失った悲しみ。そしてご近所の飼い犬に片思いしたコロの恋物語に、飼い主への“ありがとう”の気持ちを語りかけるマリモ…。
すべての物語の根っこに流れているメッセージは、「いぬとひと」の様々な触れ合いから生まれる愛情と、世界にたったひとつしかないかけがえのない命の大切さ。犬を飼うことがひとつのファッションのような風潮がある今だからこそ、本作にさりげなく込められたメッセージは静かに心に染み込んでいく。そしてこの感動は、せわしない日常生活に埋もれがちな、身近な存在への感謝と愛しさへとつながっていくはず。現在、犬を飼っている人はもちろん、かつて犬を飼ったことがある人もない人も、楽しくて思いっきり笑って、だけどせつなくて涙がこぼれる、新しいハッピー・ムービーが誕生した。
主人公にはいまや歌舞伎役者の枠を飛び越えて、不動の人気を誇る中村獅童。そして、伊東美咲、宮崎あおい、小西真奈美、佐藤隆太、乙葉、荒川良々といった、今最も注目されているフレッシュな若手俳優から、天海祐希、川平慈英、高橋克実、戸田恵子、渡辺えり子、佐野史郎ら実力派俳優まで、この上なく豪華な出演陣が犬との触れ合いを通じて新しい顔を見せてくれる。また、チワワ、シーズー、パグ、トイ・プードル、ボーダー・コリーなど、50種90匹にも及ぶ表情豊かな犬たちが次々とスクリーンに登場することも、本作の大きな魅力となっている。メガホンをリレーしていくのは、『ジョゼと虎と魚たち』の犬童一心、『LOVE SONG』の佐藤信介、『フランダースの犬』の巨匠・黒田昌郎など映画界の才能のほかに、黒田秀樹、真田敦、永井聡、祢津哲久といった、おなじみのCMで数々の賞を受賞しているCMディレクターたち。さまざまな分野で活躍中のクリエイターたちが、「いぬとひと」をめぐる物語に温かなまなざしを注いでいる。
         

ストーリー



『A Dog’s Life:good side』
飼い犬チャイムが、寝ている飼い主の少年を起こして「散歩に行こう!」とせがみ、一人と一匹は仲良く散歩に出かける。外では様々な犬や飼い主たちと出会う。そこではすべてが夢のように楽しい出来事となっていく。投げたフリスビーに乗って空を飛べたり、雲の上で遊べたり。少年とチャイムはじゃれ合い、楽しく遊ぶのだった。

『うちの子No.1』
大きなアイリッシュ・セターを連れたおじさんと、4匹のヨークシャー・テリアを連れたおばさん。公園に散歩に来たふたりが出会ってしまい、前代未聞のミュージカル対決が始まった。最初はお互いの犬を「立派なわんちゃんですこと」「かわいくてにぎやかそうですね」などと誉めあうが、実はライバル心むき出しのふたり。次第に「ちょっと大きいだけじゃないの」「数が多けりゃいいってモンじゃないだろ」と心の声を歌って張り合う。それは段々エスカレートしていき、「うちの子が一番かわいい!」と飼い犬の自慢を繰り広げていく。歌と踊り満載の対決が最高潮に達したところへ、公園に黒塗りの車が到着して…!?

『CMよ、どこへ行く』
ドッグフードのCMを手掛けることになった、広告プランナー・山田賢太郎。彼は人気女優・白鳥美咲を起用し、彼女と犬の日常生活を描いたCMのコンテを作る。が、上司・小野田からは「美咲ちゃんをもっとチャーミングに!」と言われ、クライアントからは「社長が演歌ファンなのでBGMは演歌に!」と、勝手なリクエストが寄せられる。さらに、白鳥美咲のマネージャーからは「美咲のイメージカットを増やせ!」というワガママな要望が。次々に出てくる要望を聞き入れていくうちに、板ばさみ状態になっていく山田。そこに追い討ちをかけるように、クライアントからトドメの指令が入るのだった!自分のイメージしたCMがトンでもないものに変貌していく…果たしてこのCMの行方は!?

『ポチは待っていた/思い出』
CM作りで落ち込んでいた山田は、仕事で大量の「愛犬隠し芸大会」のビデオを見るはめになる。帰り道、持っていたビデオを、犬に吠えられたはずみで道路にばら撒き、車にひかれて壊してしまう。犬にキレて顔を上げると、道の向こうには、見覚えのある犬のシルエットが浮かんでいた。何かを思い出した山田は、自宅に戻って小さい頃に描かれた絵を引っ張り出す。その絵には、少年時代を共に過ごしたポチとの思い出が詰まっていた…。山田の少年時代。病気の治療のために田舎に引っ越してきた彼は、空き地で捨て犬の柴犬と出会う。おなかをすかせた柴犬に、空き地の向かいにあるパン屋で買ったあんぱんをあげ、友達になったふたり。山田少年はその柴犬をポチと名付けた。ボール投げをして遊ぶふたりを、パン屋で店番をする女の子・香織はそっと見守りひそかにあんぱんをくれることもあった。山田少年はそのお礼に「ワンコパン」のイラストをプレゼントした。いつものようにボール投げをしていたある日のこと、喘息の発作を起こして倒れてしまった山田少年は、救急車で東京の病院へと運ばれてしまう。ひとりぼっちになってしまったポチだったが…。

『恋するコロ』
ぼくはコロ!散歩大好きなパグ犬だ!今日、飼い主の克彦に連れられて散歩に行ったら、グッとくるシッポに出会ってしまった。どうやら克彦が片思い中の知美が飼っている、リリィちゃんというポメラニアンらしい。まだ顔は見たことがないけれど、夢の中で会ったリリィちゃんは最高にかわいい!克彦は造花が大好きな知美にバラの花束(もちろん造花)をプレゼントしたりして頑張っている。ぼくも負けじと、夢の中でリリィちゃんに猛アタック!克彦は勇気を出して告白したのに、フラれちゃったみたいだ。ぼくもついに告白したけれど、なんと彼女の犬小屋には、たくましい彼の写真が…。克彦もフラれぼくもフラれ、気を取り直して仲間同士散歩に出かけた。すると、知美は「彼氏と別れちゃった!」というではないか!喜びのあまり、リードを離してしまう克彦。自由になったぼくは、ついに本物のリリィに会うため走り出したけど…!?

『ポチは待っていた/唄う男』
公園のベンチ。「あんたには愛を感じない!あんたなんかいらない、あの犬がいればいい!」と、美春は恋人の正夫に啖呵をきり、居合わせた柴犬・ポチを連れて去ってしまう。フラれてしまった劇団員の正夫は、新作のミュージカルの稽古がはじまっても、美春のことで頭がいっぱいだった。訪ねていっても取り合ってくれない美春に、正夫は思い余って彼女のマンションに侵入し、やっとベランダにたどりつく。そこには「君のことが忘れられない。今度の舞台は君のために歌います。君への愛を聴きにきて下さい。」とあった。夜、「みんな私のこと“求めすぎだ”っていうの」と泣く美春のかたわらには、なぐさめるような表情のポチがいた。ミュージカル本番の日、思い入れたっぷりに切ない恋のナンバーを歌い上げた正夫は、終演後、美春に電話をする。入浴中の彼女に代わって電話に出たのは、なんとポチ。舞台を観に来なかったことで、美春のことをあきらめかけていた正夫だったが…!?

『犬語』
大ヒットとなった「犬のキモチを翻訳する」ドッグトイ“バウリンガル”。その誕生秘話を明かす海外製作のドキュメンタリー番組に、開発担当者・丸山健太郎がゲストとして招かれる。「このバウリンガルを発明しようと思ったきっかけは?」という外国人キャスターの問いに、丸山はこう答える。「小さな頃からどんな犬にも吠えられてきた僕は、『もしかして犬たちは、自分に何か訴えているのでは!?』と考えるようになったのです。」それからというもの、丸山は人生のすべてをかけて犬の言葉の研究を始めた。そこには、人類の代表として犬たちからのメッセージを受け止めなければ…という強い使命感があった。そしてついにバウリンガルが完成した!だが、今までの努力と苦労が重なりすぎて、丸山はまだ犬たちからのメッセージを聞けずにいるという。が、そのとき、部屋に一匹の犬が入ってきて、丸山に向かって「ワン!」と吠えた。丸山の手にあるバウリンガルが示した犬たちのメッセージとは!?

『ポチは待っていた/病院』
救急車で運ばれてしまった山田少年を追っていたポチは、途中で足を怪我し、東京のとある病院に辿り着いた。そこはなんと山田少年が入院していた病院だったが、一歩の差で彼はすでに退院してしまっていたのだ。そんなことを知る由もないポチは、大好きな山田少年を待ち続けてその病院に住み着くようになった。病院の入口でいくつもの季節を過ごしたポチはたくさんの人々に愛され、やさしい看護婦や患者の女の子との出会いと別れを経験する。山田少年を待ち続けて長い年月がたったある日の夜、ポチは山田少年の幻を見るのだった…。

『ポチは待っていた/空き地』
少年時代の思い出を探しに、山田はかつてポチと遊んだ空き地を訪ねる。だがそこには、大きなスーパーマーケットが建っていた。変わらずにあったパン屋には、大人になった香織がいた。「何がやりたいかわからなくなって、会社を飛び出してきた」という山田に、「今でも喜んで走っているポチと、元気いっぱいで笑っている山田くんが見えるよ。いつか山田くんに会ったらお礼がいいたかったの」と、香織はおいしそうなパンを差し出す。それは、あの時山田少年が絵に描いてプレゼントした「ワンコパン」だった。深夜、ホテルに戻った山田の前にポチがくわえていたボールが転がってくる。いてもたっても居られなくなった山田は、真夜中に駆け出し、空き地があった場所へと向かう。するとそこには、昔のままのポチの姿があった…。

『A Dog’s Life:bad side』
飼い主の少年の心はいつの間にかチャイムから離れてしまった。今日も少年は、チャイムとの散歩にも行かず、友達同士で出かけてしまう。そして、少年の家族からも飽きられてしまったチャイムは、とある工場に運ばれてしまう。そこには、同じように飼い主に見捨てられてしまった犬たちがいた…。

『ねえ、マリモ』
「ねえ、マリモ」…愛犬マリモを失くした少女・美香は、幼い頃から家族のように一緒に過ごしてきたマリモとの日々を回想し、語りかける。「私ははじめて会ったとき、あんなに小さかったのに、壊れてしまいそうだと思っていたのに、泣き虫の妹だと思っていたのに」「どうして私より先に年を取るの?」美香はマリモとの楽しかった思い出を巡らせ、悲しみに打ちひしがれている。だが、それに答えるように、マリモは美香との思い出や感謝の気持ちを語り始める。「ねえ、美香ちゃん」「そんなに悲しまないで。とっても幸せだったから」「美香ちゃんはいつまでも頼りになるお姉さんだよ。」「美香ちゃんとおしゃべりはできないけど、一言でも話せたらこう話すの。あのね、あのね…」。マリモを失った悲しみに、もう犬は飼いたくないと思っていた美香だったが…。

スタッフ

監督:犬童一心、黒田秀樹、黒田昌郎、佐藤信介、真田敦、永井聡、祢津哲久
プロデューサー:一瀬隆重
コー・プロデューサー:長松谷太郎、宮田公夫
エグゼクティブ・プロデューサー:小谷靖、若尾一彦、三木裕明脚本:佐藤信介、山田慶太、永井聡
クレイアニメーション:浜島達也
製作:Entertainment FARM、電通テック、IMJエンタテインメント、
   あおぞらインベストメント、オズ、角川映画、
   ザナドゥー、ジェネオン エンタテインメント、日活
配給:ザナドゥー
宣伝:ファントム・フィルム

キャスト

中村獅童
伊東美咲
天海祐希
小西真奈美
宮崎あおい
佐藤隆太
乙葉
荒川良々
川平慈英
佐野史郎
渡辺えり子
吉川ひなの
木村多江
清水美那
松岡璃奈子
戸田恵子
利重剛
田中要次
高橋克実
北村総一朗

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