2005年/日本/ 配給:ムービーアイ エンタテインメント

2006年02月03日よりDVDリリース 2005年9月17日、シネ・リーブル池袋ほか全国ロードショー

公開初日 2005/09/17

配給会社名 0366

解説


『初恋の痛み、切なさをリリカルに描く青春映画』
 隣にいることが当たり前だったクラスメイトの1人が、突然転校することになった。初めての別れを経験する15歳たち…。『青空のゆくえ』は、そんな仲間たちの揺れる心を、美しい映像と音楽で綴った、誰の心にもある、忘れられない記憶を喚起する青春映画。
十代の宙ぶらりんな心。それは友情なのか初恋なのか?今日が、あっという間に明日になる。
明日には自分は何処にいて何をしているのか?…誰といるのか?友達がいなくなるということ、初めて人を好きになったこと、受け入られなかったこと、いじめられたこと、自分が今暮らしているこの場所を大切だと思うこと、言いたかったこと、立ち向かいたかったこと……。
『青空のゆくえ』は、そんな様々な想いと出来事が毎日積み重っていき、あることは大切に、あることはいつの間にかに、心の中にしまわれていく、そんな一瞬を描く、青春映画なのです。

『舞台は三軒茶屋=東京を故郷に描く映画』
東京の大都会のイメージと下町の雰囲気が共存している世田谷区〈三軒茶屋〉。雑誌等各メディアの住みたい街ランキングでベスト3が常連である、この街の周辺が映画の主な舞台となっている。公園・世田谷線・緑道の木々のあざやかな色など、真夏のロケで描いた世田谷区三軒茶屋は、東京という故郷の中の青春の1ページ、そして懐かしい夏の匂いを思い起こさせる最高の舞台となっています。

『今後の映画界を背負う、フレッシュなキャストアンサンプル』
 メイン9人のキャスティングに関しては、2004年春、オーディションに3ヶ月以上かけ、プロ500人、一般800人を越える候補の中から選出。国民的美少女コンテスト出身の大器、森田彩華。大きく伸び伸びとした個性が光り、長澤監督に見い出された新星、中山卓也。「ケータイ刑事」など映画・ドラマの主演作が続く若手演技派の黒川芽以。「3年B組金八先生」のレギュラーを務め、確実な演技力が評価を高める佐々木和徳。2005年は大作『HINOKIO』のメインキャストを始め主演映画が相次ぎ公開され、またベストセラー小説「夜のピクニック」映画化で主演に決定し、注目を集める多部未華子。個性と存在感が今後のプレイクを予感させる新鋭三船力也。CMやドラマ「シブヤフィフティーン」でキュートな魅力をみせる悠城早矢。映画「恋は五七五」等、落ち着いた雰囲気と優しさが魅力の橋爪遼。オンエア中のJR東日本「Suica」のCMが話題を呼んでい
る西原亜希。今後の映画界を背負い、大きく羽ばたく可能性を持つ、9人の若手映画俳優たちが、ここに勢ぞろいしました。

『暖かい眼差しを映像化する』
 監督は『ココニイルコト』『ソウル』『卒業』『13階段』の監督で評価を高める長澤雅彦。
岩井俊二監督の大ヒット映画『Love Letter』のプロデューサーを務め、篠原哲雄監督の『はつ恋』では脚本家としての力量も見せるなど早くから映画界で活躍してきた逸材。
共同脚本は日大芸術学部卒業後、サンダンス・NHK国際映像作家賞2003に入賞した日向朝子の脚本家デビュー作。衣装にはトップスタイリストとして『リリィ・シュシュのすべて』『下妻物語』など数多くのクリエーターとのコラボレーションを成功させている申谷弘美など、日本を代表するスタッフが参加。音楽はチャン・イーモウ監督の名作、『あの子を探して』『初恋のきた道』の美しい音楽で全世界の観客の心を震わせた中国のメロディメーカーサンパオが担当し、物語を温かく包んでいきます。

ストーリー



『大切な友達がいなくなる。本当の別れを初めて知った日…。痛みと切なさが胸につき刺さる—-。』

 東京・三軒茶屋、早朝—-。
新聞でいっぱいになった自転車を颯爽と走らせる、一人の少年。西原中学3年の高橋正樹(中山卓也)だ。彼が人知れず新聞配達をしているのには理由がある。毎朝同じ家に新聞と一緒に手紙を入れ、2階の部屋ヘピースサインを送るためだ。そこは正樹の幼馴染み、矢島信二(橋爪遼)の部屋。信二は勝也(三船力也)のせいで、もう2年も学校へ来ていない。
自分は信二を助けられなかった。勝也との対決を避けた、正樹の心には悔いがある。
新聞配達を終えると、朝練のため、誰よりも早くバスケットコートを目指す。正樹の、いつもの朝の儀式。

そんな、1学期も残りわずかなある日。
ホームルームの最後に、正樹が突然、今学期限りでアメリカへ転校することを発表した。
「今まで有難うございました。アメリカに行ってもバスケやります。NBAで10年後に活躍する僕の姿を楽しみにしててください!日本でやり残してることは…ひとつだけかな?
「やり残したこと」—-突然の転校発表もさることながら、この正樹の意味深な発言にクラスの全員が騒ぎ出す中、複雑な表情をしている面々がいた。女子バスケ部キャプテンの速見有美(森田彩華)、親友でバスケ部副キャプテンの杉原雄大(佐々木和徳)、学級委員長の高橋亜里沙(黒川芽以)、幼馴染みの春名と海外生活の相談を受けていた尚子以外は、事前に転校の話を聞かされていなかった。「残る俺たちの気持ちはどうすんだよ」たまらず詰め寄る雄大、一人怒る貴子。

その日を境に、バラバラだった彼らの関係が、少しずつ動き始める。正樹はバスケ部の最後の練習日に、本当は好きな女の子が居たと皆の前で告白する。雄大は正樹の好きな相手が有美ではないかと牽制する。小学生から6年間ずっと有美を好きだから。亜里沙は休日に正樹と偶然のデートをしてから、正樹を意識し始めて勉強も手につかない。有美はそんな亜里沙の様子を見て、正樹の好きな人が亜里沙ならいいのに、と願う。貴子は正樹が尚子とメール交換をしていることを知り、彼女を知ろうと接近する。春奈は母親同士が産婦人科で知り合ってから15年間一緒だった正樹がいなくなることの実感がなかなか湧かない。尚子は転校生である自分の経験から、去る正樹と残る友達の気持ちを誰よりもわかっていた。

 こうして、1学期も終わり、皆で過ごす最後の夏休みが始まった。
引越しの日は1ヵ月後の8月22日。「やり残したこと」とは何なのだろうか…。
それぞれが、正樹がいなくなることを次第に実感し始める。雄大は20日の夜に校庭に忍び込み、正樹を驚かせるようなお別れ会を企画する。みんなの気持ちが少しずつすれ違い、少しだけ重なり、そしてとうとうお別れの日になった…。

スタッフ

監督:長澤雅彦
脚本:山村裕二、日向朝子
企画・プロデュース:牛山拓二
製作:メディアファクトリー+ムービーアイ エンタテインメント
配給:ムービーアイ エンタテインメント

キャスト

森田彩華
中山卓也
黒川芽以
佐々木和徳
多部未華子
三船力也
悠城早矢
橋爪遼
西原亜希

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