因縁因果の業深く、呪いと復讐の一大地獄絵巻! 第三弾「ホラー番長」シリーズ(監修=高橋洋)

2004年/日本/カラー/104分/DV/スタンダードサイズ 企画・製作・配給:ユーロスペース 協力:映画美学校(NPO)

2015年07月02日よりDVDリリース 2005年04月02日よりビデオリリース 2005年04月02日よりDVDリリース 2005年1月29日よりUPLINK X にてロードショー 2004年10月16日より渋谷ユーロスペースにてロードショー

(c)2004ホラー番長製作委員会

公開初日 2004/10/16

配給会社名 0131

解説




『映画番長』心得の条!
—“映画は戦場だ!”(サミュエル・フラー)—
一、『映画番長』シリーズは、若き才能に長編デビューの機会を与えることだけを目的としたものではない。
一、新人(刺客)には、すでに活躍中の気鋭の映画監督(番長)たちの作品を面白さで凌駕し、番長交代を強いることが課せられている。なぜなら映画番長を葬り去るしか、彼らに未来はないからだ。
一、『映画番長』シリーズは従って、番長にも刺客にも同一ジャンル、エンターテインメント作品、DV カメラ(Panasonic AG-DVX100 )による短期間撮影、同一予算という互角の条件を課した果し合いの場であり、力と技と戦略を観衆に問うコロシアムでなくてはならない。
一、近頃眼にする新人監督の映画は行儀がいい。だがこの時期の映画の面白さは本来、表現への理不尽な情熱にあったはずだ。
適度な技術とバランス感覚から生まれる企画に映画の未来はないとしよう。『映画番長』は、映画以上でも以下でもない真摯なデタラメさを競う場である。
一、その対決に勝利した番長と刺客だけが、次の機会を与えられる。
尚、今回は映画美学校の講師を番長とし、卒業生の中から刺客を選んだが、今後は他流試合も行っていく予定。

企画・製作・配給= ユーロスペース
協力= 映画美学校(NPO)

 発端は18 世紀のこと。領主、俎渡海市兵衛(浦井崇)の婚礼の儀式がとり行われているまさにそのとき、花嫁が血を吐いて死ぬ。その枕もとに「調伏の印」を見つけた市兵衛は、腰元のテレーズ(小嶺麗奈)とキャサリン(宮田亜紀)の仕業だと決めつけ、二人を恐ろしい責め苦にあわせる。「怨みの一念、必ずや報いてやる」の言葉と共にこと切れるテレーズとキャサリン。二人のいうとおり、それはまったくの濡れ衣であった。この瞬間、俎渡海一族に末代にわたる地獄の呪いが襲いかかる…!!!

ストーリー




 それから300 年後、市兵衛の子孫、俎渡海市郎(浦井崇=二役)は、破壊的人間の血を受け継いでしまったせいで、子どもの頃から何人もの人間を殺めていた。そんな兄を不憫に思う妹、キャサリン(宮田亜紀=二役)。だが、なんという恐るべき因果か、彼女こそは、市兵衛に殺された腰元、キャサリンが現代に転生したものであった。やがて、成長した市郎が妻を迎えようとした宴の席で、キャサリンは兄を慕うあまり大量殺戮をもたらしてしまう。時を超えた呪いはついに市郎にふりかかり、彼は人間ならざる大悪人へと変貌。妹キャサリンまでも斬り殺してしまうのだった。
 キャサリンの亡骸を収めた棺桶と共に旅をする市郎は、道すがら、近藤(近藤聖治)、安里(安里麻里)、マチルダ(中原翔子)といった手下どもを配下に治め、悪逆非道の限りを尽くす。そしていつしか「ソドムの市」と呼ばれて社会に混乱と恐怖をまき散らしていた。そんなソドムを兄の仇とつけ狙う女刑事テレーズ(小嶺麗奈=二役)。彼女こそは、もう一人の腰元、テレーズが転生した存在であった。テレーズは特殊工作員を野に放ち、部下の蛇吉(園部貴一)と共にソドムの足取りを追うが、そのアジトは杳として知れない。
 一方のソドムは処刑寸前のマッド・サイエンティスト、松村博士(松村浩行)を刑務所から脱獄させ、秘密の魔法陣へと連れてくる。自分の黒魔術と博士の研究を合体させ、更なる破壊活動を行うためだ。次から次へと繰り出される犯罪や社会不安の数々に高笑いの止まらないソドム。しかし、成仏できない死体のキャサリンは彼にクギを刺す。一族にふりかかった「両婦(ふため)地獄」の呪いはソドムを悪人にするだけでは収まらず、もっと大勢の人間を巻き添えにせずにはおれないものであった。時空を超えたキャサリンからの魂の呼びかけに、テレーズも自らの因縁因果の糸をかすかに感じ取っていた。
 やがて「マチルダ心霊研究所」が怪しいと睨んだテレーズは蛇吉と潜入。ついにソドムたちと遭遇するが、まんまと逃げらてしまう。しかし残されたメモからソドムが企む最悪の破壊計画が、松村博士の開発したニードルガンを使って人間の神経系統を狂わせ、自由にコントロールするばかりか、たった一言で凶暴化させてしまうという戦慄すべきものであることを知るテレーズ。なおもソドムはニセの蛇吉を警察署に送り込み、「3 月10 日に恐ろしいことが起きる」とテレーズに警告を与える。
 3 月10 日——それはいったい何の日を意味するのか? 果たしてテレーズはソドムの恐るべき計画を阻止することができるのか? そして離ればなれになったテレーズとキャサリンの魂は?! 刻一刻と運命の時が近づく!

スタッフ

監督:高橋洋
脚本:高橋洋
プロデューサー:堀越謙三、平田樹彦、大野敦子
共同プロデューサー:池崎嘉康、瀬端文雄、村上比呂夫、有吉司、堀越崇
音楽:長島寛幸
撮影:木暮洋輔
照明:根本伸一
美術:山本直輝
編集:石谷岳寛
助監督:安里麻里
衣装:半田さち子
ヘアメイク:高田佳代
特撮:新谷尚之、近藤聖治
音響効果:小宮元
制作担当:山川宗則
プロダクションマネージャー:田中深雪
キャスティング:小川真司
製作:アットエンタテインメント、アドネス、ジャパンケーブルキャスト、カルチュア・パブリッシャーズ、
   パノラマ・コミュニケーションズ、ユーロスペース

キャスト

浦井崇
小嶺麗奈
中原翔子
園部貴一
宮田亜紀
吉行由実

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