全てを賭けて愛してくれる愛しい彼女を、 殺そうとしたことがありますか?

2005年/日本/108min 配給:日本出版販売

2006年05月26日よりDVDリリース 2005年11月19日、CINE AMUSE EAST&WESTにてロードショー

公開初日 2005/11/19

配給会社名 0434

解説


長い昏睡から成瀬純一(玉木宏)が目を覚ました時彼は病院のベッドの上だった。それまで画家を夢見て、優しい恋人を愛していた純一は、手術後徐々に性格が変わっていくのを自分では止めることができなっていった。なぜ・・・?
徐々に人格が変わっていってしまう恐怖。自分が自分でなくなっていく。そしてそれ以上に恐いのは、心から愛していた恋人、恵(蒼井優)をだんだん愛せなくなることだった。愛しているのに愛せない。愛している自分が消えていく。それでも、愛してくれる君がいる…。消えていく感情と恐怖に必死で闘う純一と純一を永遠に愛しつづける恵との切ない愛を描く玉木宏、蒼井優共演による映画『変身』がクランクインしました。原作は、ミステリーの枠を超えた多彩な作風で多くの読者を魅了する東野圭吾。監督は、本作が初監督となる佐野智樹。

ストーリー

なにがあっても揺ぎ無く愛し合えた二人。それは永遠に続くものと思っていた。しかし、徐々にそしていつしか一緒にいる時間が、退屈になっていく。今まではあんなに幸せだったのに…。君への愛情が、自分の感情が、自分自身がなくなっていく…。自分が自分でなくなっていく…。

長い昏睡から成瀬純一が目を覚ました時、彼は病院のベットの上だった。医師や看護婦が見つめていたが、彼はなぜ自分がベットの上にいるのか、どんな傷を負ったのかも何も分からずにいた。主治医・堂本の「世界中の人々が君の全快を祈っている」と言う言葉の意味もこの時はまだ何も分からなかった。

睡眠と覚醒を繰り返していくうちに純一は記憶を取り戻していった。
それは、恋人である葉村恵との記憶だった。ぎこちない画材屋での出会い。湖でのデートで恵が着ていた萌黄色のワンピース。彼女が作ったタマゴサンド。幸福の中で、恵をキャンバスに描きたいと思ったこと。
小さなキャンドルの明かりの中で、はじめて触れあった二人の肌…。

純一の治療は続けられた。冷たい美しさをたたえた堂元の助手、橘とのカウンセリング。純一は恵に早く会いたかった。しかし、ある夜、悪夢にうなされた後、まるで自分が自分ではないような感覚に襲われた純一は、解析室の中、低温保存庫に二人の人間の脳と思われる標本を発見する。その一つには「JN」とあった。堂本に詳しい手術の内容を尋ねると、純一に行われたのは世界初の脳移植手術であったと告げられる。勿論全ての脳髄を移植したわけではなく、損傷を受けた部分のみ他人の脳片を移植することによって代替機能させているのだという。移植成功の可能性は十万分の一だったという。

純一が、恵と住む部屋を探してい時、不動産屋に一人の男が入ってきて拳銃を振りかざした。男が金を要求しカバンに詰め込んでいる時、いあわせた5才くらいの女の子が窓から逃げようとした。男の拳銃が女の子に向けられたとき純一はとっさに女の子の体をかばった。その瞬問鈍い音がして…。彼は、強盗に頭を撃たれ、奇跡的な手術が行われて彼は意識を取り戻したのだ…。

退院間近になった日、恵が面会にやってくる。しかし、やっと会えた純一は、どこかしら感じが変わっていた。純一だけでなく、その描く絵も…。退院した純一の変化は、食べ物の好みだけではなかった。あんなに好きだったタマゴサンドが食べれなくなり、思ったように絵を描くこともできない。復帰した仕事仲問の怠惰な仕事ぶりに苛立ち、甘ったれた隣人に殺意さえ抱いたのだ。これまで人と争うことなど一切なかった純一は、自分がなぜこんな行動をとってしまうのか、分からない。あんなに愛していた恵の言動一つ一つが気に障る。恵を愛する気持ちだけは無くしてはならないと思えば思うほど、純一の全身にしびれが走りあらゆる筋肉が硬直した。

しかし、それは始まりにすぎなかった。どこか遠い記憶の彼方からピアノ音が聞こえてくる。それは、純一の記憶ではなかった。一体誰の?自分の脳には誰の脳が移植されているのだろうか?自分の人格は、確実に移植された脳の影響を受け、まるで乗っ取られてしまう。20年以上生きてきたはずの成瀬純一は間もなくいなくなるのだ!!

純一の前に現れる犯人・京極の双児の妹。純一をめぐって様々な思惑と愛憎が入り乱れ、純一の脳移植にまつわる秘密が明らかになっていく。
愛しているのに愛せない。愛している自分が消えていく…。
それでも…愛してくれる君がいる。
消えていく感情と恐怖に必死で闘っている純一とそんな純一を永遠に愛しつづける恵。しかし、悲劇はもうすぐそこにまで迫っていた…。

スタッフ

監督:佐野智樹
原作:東野圭吾「変身」(講談社文庫刊)
脚本:よしだあつこ
プロデューサー:小林智浩、曽根祥子、八木欣也
監督補:佐伯竜一
撮影:浜田毅
照明:高屋齋
録音:北村峰晴
美術:丸尾知行
編集:大永昌弘
音楽:崎谷健次郎
製作協力:スーパービジョン
製作:『変身』製作委員会
(日本出版販売㈱、アミューズソフトエンタテインメント㈱、ミコット・エンド・バサラ㈱)

キャスト

玉木宏
蒼井優
佐田真由美
松田悟志
山下徹夫
釈由美子(特別出演)
北村和夫

LINK

□公式サイト
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す