LUNATIC POWER OF LOVE〜愛(エロス)の力はひとを狂わせる〜 第2弾「エロス番長」シリーズ

2004年/日本/79分/DV/スタンダードサイズ 配給:ユーロスペース/宣伝:イメージリングス

2005年07月29日よりDVDリリース 2005年07月29日よりビデオリリー 2004年8月21日よりユーロスペースにてロードショー!

公開初日 2004/08/21

配給会社名 0131

解説



同型のDVカメラによる撮影、同一予算、エンターテインメント作品という互角の条件のもとに、日本映画界を代表する監督(番長)と気鋭の新人(刺客)たちが技と力を競い合う『映画番長』、その第2弾「エロス番長」シリーズは、ピンク映画四天王と呼ばれた瀬々敬久が監修をつとめ、番長の名にふさわしく自らが見出した二人の若き才能の挑戦を受けて立ちます。吉田良子の『ともしび』はムダなセリフを排した静寂の中に都会で生きる女性ならではの切ない愛を描き、西村晋也の『ラブキルキル』は妄想ばかりがヒステリックに暴走する田舎町の恋愛模様を軽妙洒脱に描く逸品です。一方、瀬々監督自身の『ユダ』は大ヒットした『MOON CHILD』(03)以来となる待望の劇場長編最新作。現代社会の病巣と憂鬱をスタイリッシュに描く鮮烈なタッチは健在ながら、登場人物たちに注がれるやさしさの眼差しは新境地とも言え見逃せません。そして今回、ピンク映画界の巨匠にして若者たちからリスペクトを集める渡辺謙監督長年温めてきた企画を『片目だけの恋』として結実、特別招待として参加するのも話題です。

『映画番長』心得の条!
−“映画は戦場だ!”(サミュエル・フラー)−
一、『映画番長』シリーズは、若き才能に長編デビューの機会を与えることだけを目的としたものではない。
一、新人(刺客)には、すでに活躍中の気鋭の映画監督(番長)たちの作品を面白さで凌駕し、番長交代を強いることが課せられている。なぜなら映画番長を葬り去るしか、彼らに未来はないからだ。
一、『映画番長』シリーズは従って、番長にも刺客にも同一ジャンル、エンターテインメント作品、DVカメラ(Panasonic AG-DVXlOO)による短期間撮影、同一予算という互角の条件を課した果し合いの場であり、力と技と戦略を観衆に問うコロシアムでなくてはならない。
一、近頃眼にする新人監督の映画は行儀がいい。だがこの時期の映画の面白さは本来、表現への理不尽な情熱にあったはずだ。
適度な技術とバランス感覚から生まれる企画に映画の未来はないとしよう。『映画番長』は、映画以上でも以下でもない真摯なデタラメさを競う場である。
一、その対決に勝利した番長と刺客だけが、次の機会を与えられる。
尚、今回は映画美学校の講師を番長とし、卒業生の中から刺客を選んだが、今後は他流試合も行っていく予定。

ストーリー



好きな男性に近づきたくて、でも足を踏み出せない文系女のゆがんだ愛

図書館に勤める八島裕子(河井青葉)は、ふだん人と親しく交わることもなく、笑顔すら見せない内向的な女性だと思われていたが、実はとんでもないスリリングなゲームを密かに楽しんでいた。それは、職場の図書館からほど遠くない所に建つマンションの部屋に忍び込んで室内をイタズラし、住人を怖がらせてマンションから追い出してしまうという狂気じみたものだった。もの静かな彼女がそのような行動に走ったのには理由があった。それはマンションの202号室に住んでいる青年、越野守(遠藤雅)の存在である。裕子は少しでも彼のそばに近づきたいと願っていた…。
監督の吉田良子は、99年映画美学校第三期入学。映画美学校在学中に書いた脚本及び演出力が講師である瀬々監督の目に留まり、映像化が待たれていた作品が本作。長編初監督作品。

スタッフ

監督・脚本:吉田良子
プロデューサー:堀越謙三、大野敦子
音楽:太陽肛門スパパーン
撮影:斉藤幸一
録音:小宮元
美術:須坂文昭
監督補:榎本敏郎
制作担当:小川真司
ヘアメイク:風間裕子
スタイリスト:平野勇二
音響効果:深田晃
編集:今井俊裕


企画・製作・配給:ユーロスペース
協力:映画美学校(NPO)

キャスト

河井青葉
遠藤雅
蒼井そら
佐々木ユメカ
諏訪太朗

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