ヒロイック・デュオ−英雄捜査線−
原題：双雄 HEROIC DUO
『インファナル・アフェア』から始まった、香港ニューノワール映画最新作
2003／香港（中国）／1時間41分 配給：ハピネット・ピクチャーズ
2004年10月22日よりＤＶＤ発売開始 2004年10月22日よりビデオレンタル開始 2004年6月19日よりキネカ大森にてロードショー
公開初日 2004/06/19
配給会社名 0187
解説
ある日突然、一人の刑事が署の保管庫の資料に放火して自殺する事件が起きる。
捜査を担当するリー刑事は、自殺した刑事の死の直前の言葉から、催眠術によって洗脳された心理犯罪であると確証する。そして、心理学の権威で受刑者の男と共に事件を追うが、それは謎の迷宮への第一歩だった……。
絡み合い連鎖する謎の数々、果たして事件の真相とは……！？
2002年に香港で大ヒットを記録し、世界中を震撼させた『インファナル・アフェア』によって活気付いてきた香港映画界。その影響で、再び傑作や秀作が生まれるなか、満を持して登場するのがサスペンス・アクション大作『ヒロイック・デュオ 英雄捜査線』である。
完成前から話題となっていた本作は、『インファナル〜』の監督であるアラン・マックの師匠であり、一大ブームを築きあげた『ジェネックス・コップ』、ジャッキー・チェン主演『フー・アム・アイ？』の監督として知られるヒットメーカー、ベニー・チャン監督３年ぶりの作品である。元々、ポリス・アクションに定評がある彼は、本作では、『インファナル〜』でブームとなった香港ニューノワールのテイストに、催眠術というテイストを掛け合わせ、綿密なプロットと重厚な演出による心理描写によって、アクション映画の新機軸を打ち出している。これはまさに『インファナル〜』に対するベニー・チャンからの回答とも言うべき作品となった。
そのプロットと演出で生まれた魅力ある主人公たちを演じるのは、香港きっての人気スターである『スパイチーム』のレオン・ライと『ツインズ・エフェクト』のイーキン・チェン。共に初共演となる彼らは、レオンが心理学の権威で催眠術に長けた受刑者、イーキンが事件を追うタフガイな刑事と、今までになかった役柄に挑み、新境地を見せている。
共演は、イーキンの恋人役に『カルマ』『戀之風景』など、人気スターとの共演が続いている人気若手女優のカリーナ・ラム。レオンの妻役に現代中国４代女優といわれる若手実力派の一人で、日本でも渡部篤郎と共演した『最後の恋、初めての恋』で知られるシュー・ジンレイが扮しているのも話題である。そして、本作での要である犯罪組織のボスを『ザ・ミッション 非情の掟』など知られる実力派俳優のフランシス・ンが、圧倒的な存在感で演じておりインパクトを与えている。
撮影では、妥協を許さぬベニー監督の元、イーキンはなるべくスタントマンを使わず自分で演じる事を希望し、その結果、迫力のあるアクションシーンが完成した。なかでも香港に架かる大橋である青馬ブリッジでのシーンでは、スタッフが10以上の政府機関に許可を申請し、何とか撮影にこぎつけた。猛スピードで車が行き交うブリッジ上でイーキンが走り、高所から海へのダイブは、どこかのベイブリッジを封鎖した日本映画さえも叶わぬシーンを生み出す事に成功している。
また、演技面ではレオンのキャラクター設定に比重を置き、知的かつ温厚そうでありながらも謎に包まれた複雑な男を演じさせ、『羊たちの沈黙』や『レッドドラゴン』のレクター博士を彷彿とさせている。
アクションとドラマが見事に融合したこの『ヒロイック・デュオ 英雄捜査線』
は、これからの香港映画の新生ともなる記念すべき作品である！
ストーリー
中国返還後も、未だに東洋と西洋が混沌とする大都市・香港。その奇妙な事件は突然発生した…。
それは国際ダイヤモンド展覧会の開幕前日であった。一人の刑事が署の事件資料保管庫から資料を盗み、保管庫に放火したのだ。刑事は取り調べの最中に自殺。清廉潔白な人物として知られる男がなぜ事件を起こしたのか？事件は謎に包まれる…。
この事件を担当することとなった香港警察特捜部のリー刑事（イーキン・チェン）は、優れた知力、体力、そして鋭い洞察力を持つ刑事として知られ、警察内でも一目置かれる人物である。彼は捜査にあたって、自殺した刑事が残した言葉から催眠術によって何者かに洗脳されていた事を知る。事件が催眠術を使った心理犯罪であるとの確証を得たリーは、警察の元セラピストで心理学研究の権威であり、催眠術にも長けたライ（レオン・ライ）に捜査協力を依頼する。だが、彼は三年前にパートナーであった刑事を射殺したことで、今は15年の刑を言い渡されて刑務所に服役する受刑者だった。事件の概要を知ったライは、これが高度なテクニックによる催眠犯罪である事を指摘。そして犯人は“催眠大盗（マインドハンター）”と呼ばれる人物であり、自分の師である事をリーに告げる。リーはライの減刑を交換条件に、捜査に同行させる。
ライと共に犯人の住むアパートへと向かったリーたちは、気付かれた犯人と銃撃戦を繰り広げるが逃げられてしまう。リーは犯人の部屋に国際ダイヤモンド展覧会の警護にあたる刑事たちの資料を見つけ、彼らがすでに催眠状態にかかっている可能性を想定して、今度は展覧会のオークション会場へと向かう。
厳戒体制の中でオークションは開催される。会場をチェックするリーに、ライは
彼が同僚の恋人であるブレンダ（カリーナ・ラム）との恋愛危機に悩んでいること
をズバリと当て、リーに解決のヒントを与える。このことでリーもライに心を許し
かけたとたん、ライはリーに催眠術をかけ、彼を操ってダイヤモンドを奪わせる。
ライはダイヤを受け取ると、待ち構えていた謎の犯罪集団と共に会場を後にする。
周到に仕掛けられた罠にはまり、一転して容疑者となり警察から追われる立場となったリーは、ライと犯罪集団の後を追ううちに、ライが自分へのメッセージを残している事に気づく。それはライからリーへの救援信号でもあった。
一体彼は敵なのか？味方なのか？様々な謎や罠が交錯し、
男たちの命がけの闘いが今、始まる────
スタッフ
監督・脚本：ベニ−・チャン
脚本：アラン・ユエン、アドリアン・クワン
撮影：アンソニー・プーン
美術：チョー・サンポン/ワン・チンチン
音楽：トミー・ワイ
衣装：スタンレイ・チャン
配給：ハピネット・ピクチャーズ
キャスト
イーキン・チェン
レオン・ライ
カリ−ナ・ラム
シュー・ジンレイ
フランシス・ン
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