2004年/日本/カラー/2時間6分/ 配給:東宝

2005年07月21日よりDVDリリース 2005年07月21日よりビデオリリース 2005年1月15日より日劇2ほか全国東宝洋画系にてロードショー

(C)2004 東京タワー製作委員会

公開初日 2005/01/15

配給会社名 0001

解説


直木賞作家・江國香織の同名恋愛小説の映画化!
恋はするものじゃない……落ちるものだ……。
それぞれ違った「方法」で恋愛の深みにはまってゆく少年と年上の女達。
静かに、そして精神的にも恋人としての関係を濃厚にしてゆく透と詩史(しふみ)。
それとは対照的に、お互い全力で愛におぼれてゆく耕ニと喜美子。
どちらの恋愛が正しいというわけではなく、それぞれが出会い、恋に落ちてしまった運命を東京の四季とともに美しく描き出していきます。

ストーリー


 詩史は売れっ子のCMプランナーを夫に持ちながらも、自ら代官山の一等地でセレクトショップを経営している自立した大人の女性。彼女の容姿はとても40代には見えない。
 それは、その生まれながらの美しさや知性、軌道に乗った仕事、そして経済力のある夫、そんな普通の女たちが憧れる全てのものを持ち合わせているから……だけではなかった。
 詩史は、もうひとつかけがえなのない“空気で惹かれ合った男”を持っていた。
 高校生の透は、母の友人である詩史と“恋に落ちた”……。透が母とふたりで暮らす家からはいつも東京タワーが見えた。大学生になった今、透は、その部屋でいつも詩史からの気まぐれな電話を待っている。それはたいてい平日の午後4時ごろ。電話が鳴るのを待つ間、透は詩史の好きな音楽を聴き、詩史の愛読する小説を読んでいる事が多かった。自分から電話をした事はない———したくてもしない。
 詩史の電話で呼び出され、いつもの店で会う。そして、その後のコースもないままにタクシーに押し込まれて帰宅する。そんなことが何回あっただろうか。久々に会った雨の夜。
 食事だけで別れるには辛すぎた。透は強引に詩史を引き止めた。
 透は「もう少し一緒にいて。朝まで」と懇願した……。

 透の高校時代の同級生・耕二は透に影響されて人妻と恋愛しようと決意し、同級生の母親に“恋”をした経験がある。大学生になった耕二は、バイトで駐車場の警備をしている時に車庫入れに苦戦している喜美子と出会い、また、人妻に恋をした。
 喜美子曰く、彼女は家事も料理も完璧で、姑とも上手くやっている、とてもいい妻なのだそうだ。耕二は、透といくつかの共通点を持っていると感じていた。そのうちの一つが、ふたりとも年上の女が向いているという事だった。年上の女の方が無邪気で可愛い。耕二は、そう思いつつ、同年代の恋人を持ちながらも喜美子との激しい愛に溺れた。逢いたい時に逢えないのは喜美子の方の事情なのに、自分が連絡してきた時に耕二の都合がつかないと激しく非難する。その癖、逢えば激しく求め合ってしまうふたり。
 喜美子はどんどんスゴクなる……耕二はそろそろ別れなくてはと思うものの、喜美子との激しい戯れから抜け出せないでいた。ところが、耕二との関係に不安を募らせた喜美子が、暴走してバイト先にまで押しかけ、よりによって恋人の由利までいる前でその関係をバラさられた……。

 詩史は、透との関係を続けながらも夫との生活には十分満足していた。結婚して何よりも良かったのは、ひとりで食事しなくていいことだと感じていた。だから、透とアルコールを飲みながら語り合った後でさえも、夫と待ち合わせて食事をするようなことも出来た。まるで、透がアペリティフで夫がメインディッシュのように……。
 大人になった透が、ずっと純粋に自分を思う気持ちに対して、詩史は戸惑いを感じることもあった。
 詩史は透を軽井沢の別荘に誘った。濃密な時間をたったふたりで過ごせる幸せ———。
 朝までずっとそうして過ごせるはずだった。その晩、予定外の闖入者がやってきた。詩史の夫だった……。

———透と耕ニの最悪の夏。

スタッフ

監督・脚本:源孝志
原作:江國香織 (マガジンハウス刊)
脚本:中園ミホ
企画プロデュース:佐藤敦
製作指揮:平井文宏
製作:奥田誠治
プロデューサー:佐藤貴博、北島和久(日本テレビアート)、渡邉浩仁(日本テレビアート)
音楽:溝口肇
テーマソング:山下達郎「FOREVER MINE」(ワーナーミュージック・ジャパン) 
       ノラ・ジョーンズ「スリープレスナイト」(東芝EMI) 
撮影:袴一喜
照明:武田淳一
美術:小池寛
装飾:小池直実
録音:横溝正俊
編集:日下部元孝
制作協力 : 日本テレビアート・三城
製作:「東京タワー」製作委員会:
   日本テレビ放送網、電通、J Storm、バップ、
   日本出版販売、TOKYO FM、アバンティコミュニケーションズ
配給:東宝

キャスト

黒木瞳 
岡田准一
松本潤
寺島しのぶ
宮迫博之
平山あや
加藤ローサ
半田健人
余貴美子
岸谷五朗

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