2003年/日本/カラー/ 配給:東映ビデオ

2010年12月03日よりDVDリリース 2010年07月21日よりDVDリリース 2004年3月13日よりシアターイメージフォーラム、新宿トーア、銀座シネパトスにてロードショー公開 2004年06月11日よりビデオリリース 2004年06月11日よりDVDリリース

(C)東映ビデオ/ファム・ファタル

公開初日 2004/03/13

配給会社名 0144

解説



こんな凄い団鬼六映画は観たことがない。

原作は過去5回も映画化されているSM小説の巨匠・団鬼六の代表作。氏の性的妄想の世界に、『死んでもいい』『GONIN』などの作品により熱狂的な信者を獲得している鬼才・石井隆が悪魔的な映像で挑み、日本映画史上かつてない過激な映画に仕立て上げた。男たちに翻弄され性と暴力の奈落に突き落とされながらも、その闇の奥で常に光を放ち続ける石井隆映画のヒロインたち。だが団鬼六映画にあっては、貞淑な女性が凌辱・調教によって性の奴隷と化してゆく。石井隆の“天使”も遂に男たちに屈してしまうのか?現代のアンダーグラウンド=性の魔窟の奥深く、果てることなき性宴の行方から片時も目が離せない。

ヒロイン・遠山静子には、かねてから石井隆監督の映画に強く憧れていたという杉本彩。“女王様イメージ”が強い彼女だが、今回はいわばMの役どころ。レイプ、レズ、刺青、荒縄緊縛。さらにはロウソク、放尿と、ありとあらゆる性的凌辱で責め苛まれてゆく。もちろんSMシーンばかりではない。アルゼンチンタンゴの華麗なステップも披露。ダンサー杉本彩としての魅力を遺憾なく発揮している。

共演は人気上昇中の未向(みさき)。女優業本格スタートとなる本作ではヒロイン静子のマネージャー兼ボディガード京子に扮し、男たちの好奇の目にさらされながら、その豊満な肌を快楽と苦痛の狭間でよじらせてゆく。静子の“捕獲”を命じる昭和の巨魁・田代一平には怪優・石橋蓮司。心ならずも静子を売ることになってしまう夫・遠山隆義には石井監督とのコラボを楽しみに撮入した野村宏伸。暴力団組長・森田幹造に近年の日本映画には欠かせない遠藤憲一。また、石井組の常連・伊藤洋三郎が円型コロシアムで行なわれるSMショーを演出するピエロ男に扮し、映画の異形性を際立たせている。

ストーリー



大富豪の実業家、遠山の妻・静子は世界的なタンゴダンサー。ワーカホリックの夫とは冷めた関係にあり、夜ごと性的な夢にうなされていた。その美貌と悩ましい肉体、国際的センスに磨かれたインテリジェンス溢れた静子を、我がものにしようと企む男がいた。昭和の巨魁と呼ばれる男 … 田代一平、九十五歳。彼は、彼を師と仰ぐ暴力団組長、森田に静子の拉致監禁を命じる。森田は、夫・遠山を罠に掛けて静子を拉致し、目隠しと猿轡を嵌めて、奇妙な場所に連れ込んだ。政治家、医者、文化人、芸能人 … セレブと呼ばれる人間たちが高額の会費でSM殺人ショーを楽しむ秘密の仮面パーティー。闇を貫くサーチライトの光芒。静子はそこで、奇妙なコスチューム姿のピエロ男が演出するSMショーのスターに仕立て上げられるべく、日夜、ありとあらゆる責め苦を受けることになる。

脱ぐんだ静子夫人、
脱がないと運転手が死ぬよ!

呆然として、怯える静子をピエロ男が責立てる。だが調教師・鬼源の緊縛による責めにさえ屈しない静子に、田代老人は落胆。森田は老人に新たな生贄を捧げる。静子のボディガード、京子だ。「言うとおりにしないと、京子ちゃんがどんな目に遭うか、分かるね?静子夫人」。流石の静子も、陵辱される京子を目の前にして、屈服。セレブたちの目の前で鬼源の地獄の調教を受けることになる。田代老人に見せるために花魁に扮し、さらには全身刺青の女博徒に扮する静子だったが…。

スタッフ

監督・脚本:石井隆
原作:団鬼六

キャスト

杉本彩
野村宏伸
遠藤憲一
石橋蓮司
寺島進
山口祥行
未向
伊藤洋三郎

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