原題:KISSING JESSICA STEIN

2002年3月13日全米初公開

2001年/アメリカ/カラー/97分/DTS / Dolby Digital 配給:20世紀フォックス(ジャパン)

2007年12月19日よりDVDリリース 2004年10月22日よりDVD発売開始 2003年11月21日よりDVD発売開始 2003年11月07日よりビデオレンタル開始 2003年3月1日よりテアトルタイムズスクエアにてロードショー

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公開初日 2003/03/01

配給会社名 0057

解説


映画「ブリジット・ジョーンズの日記」、人気TVドラマ『アリーmyラブ』や『SEX and the CITY』などのブームで、仕事も恋もつかもうとする等身大のシングル女性をヒロインにした作品は今や人気のジャンル。

 誰かを好きになって、最初にデートをして、最初に指が触れ合う瞬間、最初に肩を抱かれるタイミング、最初にキスするきっかけ、最初のベッドイン——大人の女性として何度恋を重ねても、新しい恋は真白な気持ちで始まる。そんな誰もが感じるドキドキを一緒に体験させてくれる「Kissingジェシカ」。“運命の人”を探していたジェシカが好きになってしまったのはなんと女性。予想してなかった“新しい形の恋愛”に戸惑いながらも、自分の気持ちに正直に恋をしようとするジェシカ。さまざまな人種や宗教や思想の人々が集まる大都会ニューヨークで、ジェシカのNYスタイルのキュートなラブ・ストーリーが始まる。

 今や、旧態依然とした男女の役割分担など存在しない時代。もとより恋愛に規則などないし、友情と愛情の境界線など実に曖昧なもの。ジェシカとヘレンは手探りしながらも、真剣で愉快な恋愛を模索していく。

 そもそもこの企画は、1997年秋にオフ・オフ・ブロードウェイで上演されたコメディ・スケッチの1編として生まれた。女優兼脚本家のヘザー・ジャーゲンセン(ヘレン役)と舞台出身のジェニファー・ウェストフェルト(ジェシカ役)は、夏の演劇講習で考え出した〈悪夢のようなデート〉をモチーフにした寸劇を、〈大笑いするほどぎこちない恋愛にクロスオーバーを試みる二人のノーマルな女性の物語〉へと発展させていった。そして、「スウィンガーズ」を成功させたインディペンデントの女性プロデューサー、イーデン・ワームフェルドと組み、ちょうど映画製作へ参入するための良質なプロジェクトを探していたAOLの元重役ブラッド・ザイオンズからバックアップをとりつけた。彼らが監督に起用したのは、革新的な舞台演出家として知られ、MTV制作のドキュメンタリーで、賞を受賞したばかりのチャールズ・ハーマン=ワームフェルド。完成した映画は2001年のロサンゼルス映画祭で上映され、観客賞を受賞。ヘザーとジェニファーも脚本と主演で審査員特別賞に輝いた。

ストーリー

 ジェシカ・スタイン(ジェニファー・ウェストフェルト)は28歳。ニューヨークの新聞社に勤める知的なジャーナリストだが、恋人は今いない。職場では言葉の正しい意味にこだわり、上司のジョシュ(スコット・コーエン)に勝手に記事を変えられては怒る日々。兄のダニーから電話で婚約したことを聞いて、気分はいっそう暗くなる。
 リルケの詩を読みながら、ため息をつくジェシカ。このままじゃダメ! 心機一転、何人かの男性とデートをしてみたが、マッチョだったり、サラダみたいに植物的だったり、お金に細かすぎたり……結果はどれも悲惨なものだった。

 そんな時、ジェシカは新聞の恋人募集広告であのリルケの詩が引用されているのを見つける。もしかしたらこの人は私の運命の人? だけどその相手はなんと“女性の恋人を探す女性”だった! この広告を出したのはギャラリーでアシスタント・ディレクターとして働く女性へレン(ヘザー・ジャーゲンセン)。ギャラリーのボスと不倫し、バイク便の若い黒人とセックスして退屈さを紛らわせながらも、どこか満たされないヘレン。彼女はゲイの友人たちに薦められ、知的な言葉で“ストレート”の女の子の心をつかむためにこの詩を引用したのだ。

 母親ジュディ(トーヴァ・フェルドシャー)は恋人を作れとうるさく言うけれど、イイ男には当たり前のように恋人がいる。何かと知性をふりかざし、いつも他人をネガティブに批評するジェシカを見て、ジョシュは「君は心を開いていない」と忠告する。アナイス・ニンが書いているように「人は自分を通してしか人を見ない」のだ。
 あのリルケの詩の広告に惹かれたジェシカは、「心を開いて」ヘレンと会うことにした。バーで彼女を見た途端、「こういうことは向いてないわ」とあわてて帰ろうとするジェシカ。しかし、ヘレンの巧妙な会話とバッグの中身を落とす戦略で、ジェシカは「気持ちを熟成させる」ことに同意する。男性観、幸福論から化粧品までとりとめのない楽しい会話と、インド・レストランでの食事……。思いがけなく心が昂揚したその夜は、ヘレンのキスでクライマックスを迎えた。ジェシカの頭はヘレンのことでいっぱいだった。もちろん同性愛には抵抗があったが、ヘレンの家のソファーに緊張して座っている感覚は恋に間違いなかった。ヘレンはうぶで古風なユダヤ女性ジェシカの“じらし”に苛立ちながらも、少しずつ愛のレッスンを施していった。10日後、ヘレンは友人としてジェシカの実家での安息日のディナーに招かれ、その夜、二人は初めて結ばれた……。

スタッフ

監督:チャールズ・ハーマン・ウォーンヒル
製作:ジャッキー・ホフマン、ブラッド・ザイオンズ
音楽:マーセロ・ザーヴォス

キャスト

ジェニファー・ウエストフィールド
ヘザー・ジャーゲンセン
スコット・コーエン
トーヴァ・フェルドシャー
ジャッキー・ホフマン

LINK

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