原題:Lilo & Stitch

ひとりぼっちの暴れん坊。 名前はスティッチ−−−家族はいない。

ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2003特別招待作品::http://www.nifty.ne.jp/fanta/yubari/sakuhin2003/

アメリカ公開2002年6月21日

2002年/アメリカ/カラー/ビスタサイズ/ドルビーSRD/86分/日本語字幕:稲田嵯裕里 配給:ブエナビスタエンターテインメント(ジャパン)

2013年06月19日よりDVDリリース 2007年07月18日よりDVDリリース 2003年08月22日よりDVD発売開始 2003年08月22日よりビデオ発売&レンタル開始 2003年3月8日より日比谷映画ほか全国ロードショー公開

© DISNEY ENTERPRISES,INC.

公開初日 2003/03/08

配給会社名 0069

解説


 地球の片隅に、愛を失った少女がいた。宇宙の果てに、愛を知らないエイリアンがいた。
運命のいたずらにより2つの孤独な魂は巡り逢い、この途方に暮れるほど広い世界の中で、自分は決して“ひとり”ではないのだと知る。
まるで、ついに家をみつけた迷子のように、深い安らぎが涙と共に心を満たす。それはきっと、《家族》オハナという名の優しい奇跡…。

 ウォルト・ディズニーが贈る限りない愛と感動のファンタジー「リロ&スティッチ」。
親のいない少女リロと、宇宙からの逃亡者、スティッチとの《奇跡の出逢い》が、限り無く美しいハワイを舞台に描かれていく。その愛らしいキャラクターと心を揺さぶるストーリーが話題を呼び、2002年夏に公開された全米ではオープニング1週間興収NO.1大ヒットを記録。ついに2003年春、待望の日本上陸となる。

 ハワイのカウアイ島に住むリロは、親のいない5歳の少女。姉のナニと二人暮らしの彼女は友だちもなく、孤独な毎日を送っていた。ある日のこと、リロは不思議な生き物と出逢い、スティッチと名づけて家族にする。だが、スティッチは手のつけられない乱暴者で、リロとナニを困らせてばかり。実は、スティッチの正体は、宇宙からの逃亡者だったのだ。遺伝子実験で“創られた”スティッチに、リロが寄せる愛情などわかるはずもなく、行く先々でトラブルを巻き起こす。それでも、リロはスティッチを見捨てなかった。「スティッチは家族(オハナ)。家族なら、いつまでも一緒だよ」…リロの言葉は、愛を知らないはずのエイリアンの心を少しずつ開いていく。だが、二人の間にかけがえのない絆が生まれたその時、運命は彼らを永遠に引き裂こうとしていた…。

 作品の根底に流れるのは、ハワイの言葉で“家族”オハナを意味する《ohana》の精神だ。
オハナとは、血のつながりで結ばれた狭い意味での家族ではなく、信頼し合い、許し合い、支え合って共に生きていく、愛に満ちた関係を意味する。誰であろうともそれが、ハワイの親のない少女でも、宇宙からきたエイリアンでも自分の居場所を見つけ、家族を持つことができるのだという慈愛に満ちたテーマこそ、この作品が世界中で愛された一番の理由である。そして、リロの無償の愛が、愛を知らないはずのスティッチを変えてしまう素晴らしい《奇跡》は、オハナの精神が息づくハワイにこそふさわしいファンタジーなのだ。

 感動のストーリーに加えて、不思議な姿のエイリアン、スティッチの愛らしさも作品の大きな魅力となっている。ミッキーマウスに始まり、最近の「モンスターズ・インク」のサリー&マイクに至るまで、ディズニーはこれまでに数々のキャラクターを生み出してきたが、今回のスティッチはディズニー史上最も“凶悪な”キャラクター。とにかく始末に終えない乱暴者なのだが、だからこそ、愛を知り変貌を遂げていくそのいじらしい姿に、思わずホロリと涙腺を刺激されてしまう。全米ではすでにキャラクター商品の品切れ続出の過熱人気。日本でもスティッチ・ブーム到来は必至である。

 「リロ&スティッチ」は、ディズニーに脈々と受け継がれてきた伝統的な手描きアニメーションの集大成であり、作品の持つ温かなぬくもりを最大限に引き出すため、敢えてコンピューター・アニメーションは選択されなかった。最も挑戦的な試みは、背景が水彩で描かれていることだ。水彩は、1940年代以降使用されていなかった“失われた芸術”であり、その復活には多大なエネルギーが費やされた。
しかし、「地上の楽園」の名にふさわしいハワイの鮮やかな光と色彩のシンフォニーを、これほどまでに美しくスクリーンに投影した映画は、実写作品といえども類が無い。

 監督は、スティッチのキャラクターを17年間も暖めていたディズニー屈指のアーティスト、クリス・サンダースと、ディズニーの若手アーティストのホープであるディーン・デュボア。心に残るスコアは、「フォレスト・ガンプ/一期一会」のアラン・シルベストリ。また、エルヴィス・プレスリーが歌う6曲のメガ・ヒット・ナンバーを含むサウンド・トラックも話題を集めている。さらに、作品のテーマに共感した全米トップ・シンガー、フェイス・ヒルが「ベイビー・ユー・ビロング」を日本におけるイメージ・ソングとして提供している。

オハナそれは、幸せを運ぶ魔法の言葉。寂しい時には、リロのようにそっとささやくだけでいい…「オハナは家族。家族なら、いつまでも一緒」

ストーリー


 ハワイ、カウアイ島一両親を亡くした5歳の少女リロは、姉のナニと二人で暮らしている。19歳の若さでリロの親代わりを務めるナニは、ボーイフレンドのデイヴィッドとの恋も諦め、毎日必死に働いていた。
ナニが仕事に出ている間、同じ年頃の子供たちになじむことができないリロは、いつもひとりでエルヴィス・プレスリーの音楽を聴いたり、観光客をカメラに収めたり…。
「お友達をください。いちばんステキな天使をください」。そんな祈りを星に捧げる妹のために、ナニは子犬を飼うことにする。
動物保護センターでリロが気に入った“`子犬”は、とても犬には見えない不思議な生き物だった。“子犬”を“スティッチ”と名づけたりロは、生まれて初めて出来た友だちに有頂天。だが、その喜びも束の間、スティッチは驚くほどずる賢く、凶暴で、可愛いペットには程遠い存在だった。
 スティッチの正体は、実は逃亡中のエイリアンだったのだ。銀河連邦のトゥー口星で、天才科学者ジャンパ博士が違法な遺伝子実験によって生み出した《試作品626号》頭の回転はスーパー・コンピューター以上、恐るべき身体能力を備え、ただ一つだけ持つ欲望は「触れるものすべてを破壊する」こと。
愛することを知らないこのモンスターは、銀河連邦から追放になるところを逃亡し、このカウアイ島に不時着したのだ。

 スティッチを捕らえるために、発明者のジャンパ博士と、地球に詳しい諜報員のプリークリーが銀河連邦から派遣された。地球人に害を及ぼすことを禁じられている彼ら追跡者の手を逃れるため、スティッチは子犬のふりをしてリロの家に入り込んだのである。
暴れん坊のスティッチは、行く先々でトラブルを巻き起こす。だが、リロは「パパが言ってたもの。家族(オハナ)はいつまでも一緒だって」と、どんな時でもスティッチをかばい続けた。ある日のこと、スティッチが一冊の絵本に興味を示す。「みにくいアヒルの子」みんなの嫌われもので、ひとりぼっちのアヒルが、やがて本当の家族と巡り逢い、幸せになる物語。時間を忘れて絵本に夢中になるスティッチの中で、かつて抱いたことのない感情が芽生えつつあった。

 だが、スティッチの凶暴さは治まらず、ナニは働いていたレストランを首になってしまう。以前からリロを施設に入れるよう、福祉局のコブラ・バブルスに勧告されていたナニは、職を失ったことで保護者として失格とみなされてしまう。それでもリロは、スティッチを責めなかった。「寂しいから、乱暴するんでしょ?私の弟にして、いい子に育ててあげる。

スティッチは家族(オハナ)。家族だったら、いつまでも一緒だよ」。リロの優しい言葉がスティッチの心に届いた時、愛を知らないはずのエイリアンは、初めて気がついた。自分がどんなにひとりぼっちだったか、自分がどんなに寂しかったかを。そして、それはり口も同じなのだということを…。
ふたりの間に芽生えた、かけがえのない絆。だが、運命はこの二つの小さな魂を、永遠に引き裂こうとしていた…。

スタッフ

監督&脚本:クリス・サンダース、ディーン・デュボア
製作:クラーク・スペンサー
オリジナル・アイデア:クリス・サンダース
編集:ダレン・ホームス
製作補:リサ・M.ポール
アート・ディレクション:リック・スルーター
音楽:アラン・シルベストリ
プロダクション・デザイン:ポール・フェリックス
視覚効果監修:ジョセフ・F.ギランド
コンピューター・アニメーション監修:エリック・ガグリオーネ

キャスト

(声の出演)
リロ:ダヴェイ・チェイス
スティッチ:クリス・サンダース
ナニ:ティア・カレル
コブラ・バブルス:ヴィング・レイムズ
ジャンバ:デイヴィツド・オグデン・スティアーズ
プリークリー:ケヴィン・マクドナルド
デイヴィッド:ジェイソン・スコット・リー
議長:ゾイ・カルドウェル
ガントゥ大尉:ケヴィン・マイケル・リチャードソン

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