人らしく生きよう−国労冬物語
あなたはもっとやさしくて あなたはもっと強い
2000年度第6回平和・協同ジャーナリスト基金賞奨励賞 2001年韓国チョンジュ映画祭参加作品
2001年9月劇場公開版制作/ビデオ作品/100分 制作・配給:ビデオプレス
2001年11月17日〜11月30日 BOX東中野にてロードショー
公開初日 2001/11/17
公開終了日 2001/11/30
配給会社名 0114
公開日メモ 国鉄闘争にかかわって14年、その節々で映像を撮りためてきた。この間に30分程度の小品を10本くらいは制作してきている。数年前から、国鉄闘争の総集編を作りたいという気持ちがつのってきて一昨年ついに企画を具体化させた。スポンサーなしの完全自主作品で、自分たちの作りたいものを作ろうということになった。
解説
★「人らしく生きよう一国労冬物語」を制作して
松原明/佐々木有美
国鉄闘争にかかわって14年、その節々で映像を撮りためてきた。この間に30分程度の小品を10本くらいは制作してきている。数年前から、国鉄闘争の総集編を作りたいという気持ちがつのってきて一昨年ついに企画を具体化させた。スポンサーなしの完全自主作品で、自分たちの作りたいものを作ろうということになった。
私たちが、かくも長く国鉄闘争にかかわってきたのは、誰に強制されたわけでもない。分割民営化の時に国鉄は不当労働行為(組合差別)のデパートといわれた。分割民営化に反対する国労組合員には、ありとあらゆるイジメと差別が行われた。そのあげく1000名近くの組合員が解雇された。残った組合員にはJRで引き続く差別が待っていた。解雇された人も残った人も、なぜ彼らはこうした現状に耐えて国労組合員であることをやめないのか。(もちろん一方では、分割民営化の過程で、数万の国労組合員が退職や組合脱退を余儀なくされている)。わたしたちの描きたかったのはこれだ。
取材で、沖電気の企業内ファシズムに抵抗して解雇され、歌を武器に日本の企業と日本の社会のおかしさを訴え続けている田中哲朗さんに出会った。彼が沖電気八王子工場の門前で毎朝続けている歌のアピール。そこで「人らしく」という歌を聞いた。その一節に「闘う人ほど人らしく生きれることを知っていますか」という歌詞があった。私たちが国労に感じていたなぜの答えがここにあった。そこで、この作品のタイトルが決まった。
ストーリー
★作品概要
この物語の主人公は三人の鉄道員である・三人に共通するのは、14年前の国鉄分割民営化のとき・国労組合員であることだけを理由に解雇や差別を受けたことである。
佐久間忠夫さん(68歳)は、14歳で国鉄に入社し、機僕助士などをへて鶴見線の運転士を25年、分割民営時には運転士を外され「人材活用センター」に送られた。JR発足時に解雇され・国労闘争団の最年長者。この作品では「人材活用センター」の実態を証言している。
山田則雄さん(51歳)は保線職場で長年働いていたが、分割民営化で職場を追われ駅売店に10年間たらい回しにされる。今は隔離職場に押し込められ、イジメが続いている。
北海道の留萌に住む大谷英貴さん(43歳)は、車両検査の仕事をしていたがJR不採用になり解雇された。
解雇された人々は全国36の闘争団をつくり、労働者協同組合などを結成、仕事づくりなどをしながら、職場復帰を求めてきた。
労働委員会では勝訴したが、地裁で敗訴。その後、国労本部は「JRに法的責任なしを認める四党合意」を受諾し、争議を終結しようとした。しかし闘争団の人達は「私たちの人生を勝手に決めるな」と訴え、組合大会の壇上に駆け登った。
スタッフ
取材期間1986年〜2001年
監督・撮影・編集:松原明、佐々木有美
ナレーション:佐々木有美
音楽:田中哲朗、村上エイジ
題字:志水とおる
詩朗読:池田武志
編集:エム・ケー企画
協力:国労教宣部国労闘争団全国連絡会議
キャスト
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