増村保造レトロスペクティブ

1961年12月17日初公開

1961年/モノクロ/98分/大映スコープ 配給:大映

2001年9月8日(土)から中野武蔵野ホールにてアンコール上映!!

(C)大映

公開初日 2001/09/08

配給会社名 0058

公開日メモ 昨年11月ユーロスペースにて上映され大ヒットを記録、現在全国で順次上映中の「増村保造レトロスペクティブ」の、東京でのアンコールロードショーが決定!! ユーロスペースでの上映ではプログラムから外されていた、「うるさい妹たち」「恋にいのちを」の追加上映も予定。

解説

早過ぎたモダニスト、増村保造
1957年の監督デビュー作「くちづけ」で脚光を浴びて以来、約四半世紀の短い期間に57本の映画を撮り上げた増村保造。
強烈な自我をもち激しい愛憎を貫く人々。彼らが繰り広げる濃密な物語–増村保造が描き続けた人物・物語は、イタリア留学で得たヨーロッパ的人間観に根ざしているという。彼は旧来の日本映画がもつ情緒性を廃したクール&モダニスティックな演出で、知性と激しさが共存する新しい日本映画を作り上げた。しかし、日本映画の新時代を、先陣を切り走り抜けた増村保造は、時代の先を行き過ぎていたのか、これまで充分な評価が与えられてこなかった。彼は早過ぎたモダニスト」だったのかもしれない。

従来のヒロイン像とは異なる能動的な女性の美しさを、圧倒的な力強さでみせる増村保造の演出は、特に若尾文子とのコラボレーションで結実、「刺青(いれずみ)」「妻は告白する」「卍(まんじ)」「赤い天使」など数多くの傑作を作り上げた。他にも、「くちづけ」「巨人と玩具」の野添ひとみ、「暖流」の左幸子、「でんきくらげ」「しびれくらげ」の渥美マリ、「盲獣」の緑魔子、「遊び」の関根恵子(高橋恵子)、「大地の子守歌」の原田美枝子、「曽根崎心中」の梶芽衣子など、数多くの女優と組み、増村ならではの演出でその魅力を引き出してきた。また、「陸軍中野学校」の市川雷蔵、「兵隊やくざ」の勝新太郎、「黒の試走車」「黒の超特急」の田宮二郎など、当時のトップスターの男優たちと組んで、一級のエンターテインメント作品を作り出してもいる。
そして今日、増村保造はニューヨーク、パリ、ロッテルダムなどで行なわれた回顧上映によって、黒澤、溝口、小津につぐ日本映画界の巨匠として世界に認知を広げつつある。時代がようやく増村保造に追いつこうとしている。

 昨年11月ユーロスペースにて上映され大ヒットを記録、現在全国で順次上映中の「増村保造レトロスペクティブ」の、東京でのアンコールロードショーが決定!!
ユーロスペースでの上映ではプログラムから外されていた、「うるさい妹たち」「恋にいのちを」の追加上映も予定。

ストーリー

この作品が製作された当時、六本木で遊びまわる若者を称して「六本木族」といい、ジャーナリズムでも多く取り上げられていた。それに注目した五味康祐の同名小説が原作。「六本木族」と呼ばれる若者の青春群像劇。増村監督は「六本木族」と燗熟期の江戸町の遊び人に共通項を見出し、本作を描いた。

スタッフ

企画:中島源太郎
監督:増村保造
助監督:崎山周
脚本:白坂依志夫
原作:五味康祐
撮影:小林節雄
音楽:真鍋理一郎
挿入歌:「雷ロック」
美術:渡辺竹三郎
録音:西井憲一
照明:渡辺長治
編集:中静達治
スチール:板垣公章
製作主任:沼田芳造

キャスト

健二 :川口浩
大石純子 :仲宗根美樹
姉里子 :岩崎加根子
山村尚子 :江波杏子
父英三 :永井智雄
母節子 :三宅邦子
浅井 :ミッキー・カーチス
坂ロ雄介 :仲村隆
父慶太 :見明凡太朗
大滝弓彦 :入江洋佑
志乃 :村田知栄子
南条 :伊東光一
梅津 :大山健二
梅津夫人 :滝花久子
早苗 :須藤恒子
中原 :網中一郎
土屋 :高村栄一
サチ子 :宮川和子
恵子 :渋沢詩子
ジロオ :大川修
ユキオ :篠崎一豊
竹森 :森矢雄二
エツ子 :池上多加子
陽子 :小牧洋子
マユミ :紺野ユカ
女中 :園敦子
ボーイ :守田学
看護婦 :響令子
受付 :原田[言玄]

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