原題:O BROTHER, WHERE ART THOU?

「宝物」そして「愛」をめぐるファニーでエキサイティングな冒険物語! コーエン兄弟がジョージ・クルーニーを迎えて贈る最新作。

ゴールデン・グローブ賞:最優秀主演男優賞(ジョージ・クルーニー)受賞 アカデミー賞:脚色賞、撮影賞ノミネート イギリス・アカデミー賞BAFTA映画賞5部門(撮影賞、映画音楽賞、衣装賞、美術賞、オリジナル脚本賞)ノミネート ラスベガス映画批評家協会最優秀撮影賞受賞 カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品作品

2000年/アメリカ/108分/ドルビーデジタル/シネマスコープ 提供:キャガ・コミュニケーションズ、アートポート 配給・宣伝:ギャガ・コミュニケーションズGシネマグループ

2002年5月24日よりビデオ&DVD発売 2001年10月20日よりシネセゾン渋谷、銀座テアトルシネマにてロードショー

公開初日 2001/10/20

配給会社名 0025

公開日メモ 構想なんと3000年!コーエン兄弟がジョージ・クルーニーを主演に迎えて贈る最新作!!3人の脱掛囚たちの罪と赦し、そして愛をめぐるファニーでエキサイティングな冒険物語!

解説



《構想なんと3000年!コーエン兄弟がジョージ・クルーニーを主演に迎えて贈る最新作!!3人の脱掛囚たちの罪と赦し、そして愛をめぐるファニーでエキサイティングな冒険物語!》
1930年代、ミシシッピー州の片田舎。3人の囚人たちは、宝の山を探し当てるため脱獄を敢行する。しかし、その道のりはハプニングの連続だった。なりゆきで果たしてしまった『ズブ濡れボーイズ』としての歌手デヒュー。一方で、彼らを執勘に追いかける保安官の魔の手が迫る。さらに旅路で彼らを待ちうけるのは、一筋縄じゃいかない個性豊な面々。た<さんの出会いと別れを繰り返しながら、三人は、いつしか自分たちにとっての本当の宝初に気がついてい<…。 今、「次の一本」がもっとも期待されている映画作家、ジョエル&イーサン・コーエン。一作一作が世界の映画人を驚愕させ、史上唯一のカンヌ国際映画祭三冠受賞作『パートン・フィンク』(パルムドール、監督賞、主演男優賞)をはじめ数々の栄誉を欲しいままにしてきた天才兄弟が、今度ほジョージ・クルーニーを主演に、壮大な冒険物語を完成させた。 コーエン兄弟の一貫したテーマ、それはアメリカという大地と文化の原風景だ。この自らのライフワークとも言うべき映画の原作に二人が選んだのは、古代ギリシャの天才詩人ホメロスが描く世界最古にして最高の叙事詩『オデュッセイア』。あの『メトロポリス』の巨匠、フリッツ・ラングが最後の作品のテーマに選んで未完に終わるなど(註)、これまで多<の監督たちが夢見て果たせなかったこのストーリーを、コーエン兄弟は"舞台を20世紀のアメリカに移す"という大胆かつ天才的な着想で、ついに映画化させることに成功した。とびっきりのユーモアと感動が詰まった、彼らの集大成とでもいうべき本作品ほ、本年度のアカデミー賞で最優秀脚色賞、最優秀撮影賞の2部門にノミネートされている。 註:J=L・コダール監督の『軽蔑』に、自分自身として出演しているラング監督が製作中の映画が『オデュッセイア』 《魅惑のキャストはジョージ・クルーニーとコーエン組常連の名優たち》 コーエン兄弟が描く現代のオデュッセウスを演じるのは、あのジョージ・クルーニー。今やハリウッドでもっともホットな二枚目スターでありながら、決して"スター"の役割だけに甘んじないチャレンジ精一の持ち主である彼、コーエン兄弟のオファーを受けるや即答で出演を快諾。片時も愛用のポマードを手放さないコダワリ派の伊達男にして、古代ギリシャの英雄ばりに明断な頭脳で弁も立つ主人公ユリシーズ・エヴェレット・マクギーを熱演し、見事ゴールデン・グローブ賞最優秀男優賞を受賞。その魅力と演技カ、冒険精神を最大限に発揮した最高の代表作を手にした。彼と共に旅をするビート役にに、コーエン映画といえばこの人!の名優ジョン・タトゥーロ。さらにジョン・グッドマン、チャールズ・ダーニングと、コーエン兄弟の映画にに欠かせない名優たちも再結集。また『ピアノ・レッスン』のアカデミー賞女優ホリー・ハンターがユリシーズの帰還を待ち続ける妻に扮しているのにも注目。クルーニー、タトゥーロと共に旅する"第三の男"デルマー役には『シン・レッド・ライン』『フェイク』『愛・アマチュア』でその才能が注目されたティム・ブレイク・ネルソンが大抜擢され、自慢ののどでカントリー・ソングまで披露する。 《最強のこだわり派スタッフたち》 撮影は『バートン・フィンク』以来五本の映画でコーン兄弟と組み続け、『ファーゴ』『ショーシャンクの空に』『クンドゥン』そして本作で四度のオスカー・ノミネートに輝くロジャー・ディーキンス。 美術のデニス・ガスナーは『ミラーズ・クロッシング』『バートン・フィンク』でもコーエン兄弟を支えた名手。今回は『未来は今』以来の久々の復帰となる。30年代の南部の雰囲気をリアルにかもし出す衣装は、『ファーゴ』以来三本連続のコーエン作品となるメアリー・ゾフレス。編集のロドリック・ジェインズは、兄弟の第一作『ブラッド・シンプル』以来の盟友。同じく編集のトリシア・クックも、『ファーゴ』以来兄弟の映画に関わり続けている。 そしてこの映画の魂それは古きよき南部の心を響かせる音楽。コーエン兄弟は作曲家、プロデューサーとしてエルヴィス・コステロ、クリス・クリストファーソンらとの共同作業で知られ、自らの演奏でも絶大な尊敬を集めるT・ボーン・バーネットを起用。郷愁を誘うと同時に新鮮な"アメリカンルーツ・ミュージック"で、この壮大な罪と赦しと愛をめぐる叙事詩の感動を最高潮に盛り上げる。

ストーリー





《宝の山を求めて脱獄した3人の囚人。彼らは、たくさんの出会いと別れを繰り返しながら、自分達にとって本物の「宝物」に気がついていく…。》
1930年代。アメリカ南部、ミシシッピー州の綿花畑を、囚人服を着て足を鎖でつながれた三人の男が線路めがけて走って行く。口が達者なエヴェレット(ジョージ・クルーニー)、いつも文句を言っているビート(ジョン・タトウーロ)、単純でお人好しでちょっとトロいデルマー(ティム・ブレイク・ネルソン)。走る貨車に乗り損ねた三人は、通りがかった手動卜ロッコに乗せてもらうが、その運転手の盲目の老人が、突然彼らのこれからの運命を予言する。

「お前たちは宝物を求め、遠くて長い冒険をするだろう。数限りない障害に遭う。だが最後には宝が見つかるだろう。しかしそれはお前たちの求めた宝物とは違うのだ」

そう、彼らは今まさに「宝物」を探す旅へ出たところ。その宝物とは、昔エヴェレットが強盗し、隠しておいた現金120万ドルだ。だがその隠し場所はまもなくダム建設で川底に沈んでしまう。予言に導かれ、隠された120万ドルを目指して旅を続ける三人は、鍛冶屋をやっているビートの従兄弟の家でやっと鎖を外してもらい、新しい服を手に入れる。だが三人が寝ている間に、従兄弟は懸賞金目当てに、彼らのことを保安官に通報していた。間一髪というとき、従兄弟の息子が自動車で駆け付け、三人を救い出す。しかし三人は子供をとっとと放り出し、車だけ頂戴して旅を続ける。

そんなある日のこと、三人はヒッチハイクをしている黒人の青年トミー(クリス・トーマス・キング)を乗せてやる。彼は悪魔に魂を売って最高のギターの名人にしてもらったという。トミーと共にラジオ局に行く三人組。歌を売れば金になると聞き、トミーも加えた四人”ズブ濡れボーイズ”と名乗ってレコードを吹き込む。めでたくギャラをもらい、ラジオ局を出たところですれ違ったのが、演説放送に来た州知事候補パピー・オダニエル(チャールズ・ダーニング)の一行。選挙を控えて、オダニエルは改革派候補ホーマー・ストークス(ウェイン・デュヴァル)の追い上げに苦しんでいる。

四人組が野宿していると、彼らを追う執念深い保安官違に取り囲まれる。トミーはいち早く逃げてはぐれてしまう。三人もなんとか逃げ出すが、車を失ってしまう。徒歩で旅を続ける三人を、陽気な小太りの男(マイケル・バダルーコ)が車に乗せて<れる…が、車のなかにはドル札の山で、彼はなんと警察とカーチェイスの真っ最中。男はジョージ・ネルソンと名乗り、警察の車に豪快に機関銃をぶっ放す。彼はなんと伝説の銀行強盗、"ベヒーフェイス"ネルソンだったのだ。 ネルソンの銀行強盗をちょっとお手伝いしたあと、彼と別れた三人は旅を続ける。ズブ濡れボーイズのレコードが大ヒットしているとも知らずに……。

スタッフ

監督・脚本:ジョエル・コーエン
製作・脚本:イーサン・コーエン
撮影監督:ロジャー・ディーキンス
美術監督:デニス・ガスナー
衣装:メアリー・ゾフレス
音楽:T=ボーン・バーネット
編集:ロデリック・ジェインズ、トリシア・クック
共同製作:ジョン・キャメロン

キャスト

ユリシーズ・エヴェレット・マックギル:ジョージ・クルーニー
ビート:ジョン・タトゥーロ
デルマー:ティム・ブレイク・ネルソン
ペニー・ウェーヴァリー:ホリー・ハンター
片目の聖書セールスマン:ジョン・グッドマン
バビー・オダニエル知事:チャールズ・ダーニング
ジョージ・ベビーフェイス・ネルソン:マイケル・バダルーコ
トミー・ジョンソン:クリス・トーマス・キン

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