原題:THE MUSIC OF THE HEART

50人の子供たちが弾く、50挺のヴァイオリンの奇跡。 クライマックスはカーネギーホール。実話だから感動も大きい。

2000年 第72回アカデミー賞・主演女優賞〔メリル・ストリープ〕 & オリジナル歌曲賞 ノミネート 1999年 第56回ヴェネツィア国際映画祭・特別招待作品 2000年 第57回ゴールデン・グローブ賞・主演女優賞〔メリル・ストリープ〕 ノミネート 2000年 グラミー賞・最優秀主題歌賞“ミュージック・オブ・マイ・ハート”ノミネート 2000年 放送協会映画批評家協会賞受賞 2000年 俳優組合最優秀主演女優賞〔メリル・ストリープ〕 ノミネート 2000年 イメージ・アワード助演女優賞受賞〔アンジェラ・バセット〕 

1999年/アメリカ映画/ミラマックス・インターナショナル提供 クレイヴン−マッダレーナ・フィルムズ作品映画 123min/カラー/ドルビー・デジタル dts SDDS/字幕:戸田奈津子 原作自叙伝:ロベルタ・ガスパーリ著『ミュージック・オブ・ハート』 (角川文庫/山田蘭・訳) サントラ盤:Epic Records(主題歌:グロリア・エステファン &‘NSYNC “ミュージック・オブ・マイ・ハート”) 提供:アスミック・エース エンタテインメント、日本テレビ放送網、角川書店 特別協力:読売新聞社/配給:アスミック・エース エンタテインメント

2001年2月23日DVD発売/2001年2月23日ビデオ発売&レンタル開始 2000年9月9日より丸の内プラゼール他全国松竹系にてロードショー!

公開初日 2000/09/09

配給会社名 0007

解説

ニューヨーク、イーストハーレム。子供たちに“音楽”を教えつづけるひとりの女性がいる。
彼女の名はロベルタ・ガスパーリ。
それは10年前、50挺のヴァイオリンと“キラキラ星”からはじまった。
彼女と50人の子供たちは、大切な音楽教室の存続のために、カーネギーホールをめざす…。
真実が生み出す奇跡は、今、映画となって私たちの心に深く刻み込まれる。

 「あなたたちは何でもできる」—子どもたちの無限の可能性を信じ、ヴァイオリンを通して自分に誇りを持つことを、ロベルタは子どもたちに教えつづける。「夢はかなわないもの」だといわれたことのあるすべての人へ贈る、ロベルタと子どもたちの13年間の軌跡を綴る感動のトゥルー・ストーリー。

希望を灯す“オーパス118音楽センター”

 ロベルタが取り組んだイースト・ハーレム・ヴァイオリン・クラスは1980年に創設、ニューヨーク市の公立学校で芸術教育の一環として始まった。本作の感動的なクライマックス・シーンとなるカーネギーホールのステージに集約された“Please support music & arts”の精神は、ロベルタの住んでいる通り(118丁目)に由来して、非営利団体「オーパス118音楽センター」財団となった。この財団は小学校カリキュラムの中心に音楽と芸術を戻すために活動し続けている。この活動のおかげで91年から98年までの8年間、ロベルタのクラスは存続された。さらに本作の撮影中、市の教員委員会によりクラスは再開された。

「あなたの人生を映画化させてくれませんか?」

 1996年のアカデミー賞ドキュメンタリー部門に、ロベルタがカーネギーホールでのコンサートを成功させるまでの活動を記録した映画『スモール・ワンダーズ』がノミネートされた。
 この作品を観て感激した映画会社ミラマックス(『ライフ・イズ・ビューティフル』『マイ・フレンド・メモリー』)のハーヴィ・ワインスタイン社長とウェス・クレイヴン監督が映画化の権利獲得に奔走。まさにアカデミー賞授賞式の会場で、ロベルタ本人との契約が成立した。
 そのドキュメンタリーの長編映画化が本作『ミュージック・オブ・ハート』である。

テーマに賛同して参加
 ロベルタ役には、ハリウッドでも多くの女優たちから尊敬される大女優メリル・ストリープ。本人もチャリティ活動に積極的で、本作のテーマに深く共感し参加を熱望。実在の人物を演じる難しさに加え、ヴァイオリンを弾きながら演技するという難題にも挑戦。クランクインの2カ月以上も前からヴァイオリンの猛特訓を受けてロベルタ役に臨み、本作で12回目のアカデミー賞候補となった他、ゴールデン・グローブ賞主演女優賞、俳優組合最優秀主演女優賞にもノミネートされた。
 ロベルタに長年にわたり理解と協力をする校長ジャネットに『ため息つかせて』『コンタクト』のアンジェラ・バセット、ロベルタに教師の道を示唆する恋人ブライアンには『レジェンド・オブ・フォール 果てしなき想い』のエイダン・クイン、その他『マイ・フレンド・メモリー』『サイダーハウス・ルール』のキーラン・カルキンらが好演。さらに『エビータ』の主役を断り本作で映画初出演を果たしたグロリア・エステファンの共演も話題の一つだ。テーマに共感した信頼の厚いキャストが揃った。
 監督には第一線でヒット作を放ち続けるウェス・クレイヴン。定評ある演出力で、登場人物たちの生き生きとした感情をダイレクトに伝え、観る者の心に深く余韻を残す。プロデューサーにはウェス・クレイヴンと長年タッグを組むマリアンヌ・マッダレーナに加え、スーザン・カプラン、アラン・ミラー、ウォルター・ショアーといった原案ドキュメンタリー『スモール・ワンダーズ』(96年アカデミー賞ドキュメンタリー部門ノミネート)を作った3人組が加わる。その他、撮影監督にピーター・デミング、美術にブルース・アラン・ミラーと、監督クレイヴンのかつての仲間が多く加わり、ウェスのフィルムメーカーとしての新しい挑戦を盛り上げている。

ストーリー

イーストハーレムへ 1980年
「気を付けて!ヴァイオリンが壊れるわ!」朝早くロベルタ・ガスパーリのもとに、50挺のヴァイオリンが届いた。夫と別れ、彼女は二人息子のニックとレキシーと共にニュージャージーの実家に戻ってきた。「新しい生活を始めなければ」と母親に勧められるまま、地元のスーパーで働きはじめたところへ、高校時代の同級生ブライアン・ターナーと再会する。「君は今頃カーネギーホールじゃなかったのかい?」ヴァイオリニストとしての夢と才能を持ちながら、海軍将校であった夫の度重なる転属のために自分を犠牲にしてきたロベルタ。彼女の夢を知っていたブライアンは、彼女の才能を生かせるよう学校の先生の職を薦める。
 しかし訪れてみたところは、アメリカの中でもきわめて物騒な地域イースト・ハーレムにある小学校だった。いくら知り合いからの推薦とはいえ、ロベルタの教師としての経験の乏しさに校長のジャネットは難色を示す。一度は採用を断るが、彼女の熱意に負けたジャネットはヴァイオリン・クラスの臨時教員としてロベルタを雇い入れる。

50挺のヴァイオリン

 希望に胸を膨らませ、自分がギリシャで購入した50挺のヴァイオリンを手にクラスへと向かうロベルタ。しかし現実はひどいものだった。子供たちは誰一人いう事をきかず、弓はチャンバラの道具に、ヴァイオリンはギターのように指で弾かれるありさま。「やめなさい! 話を聞いて!」こうしてロベルタの教師としての長い道のりが始まった。
いつも練習熱心な生徒ナイームが、今日は教室に姿を現さない。母親からもう行ってはいけないと言われたのだ。「白人の音楽を習わせたくないの。前にも見たわ、誰も頼んでいないのにスラムの子供を救う気で乗り込んでくる白人教師を」と。人種差別の壁、暴力に巻き込まれ家族を失う生徒。音楽を教える以上に難しい現実と向き合う日々が続いていく…。

10年後 1990年

 ロベルタのヴァイオリン・クラスはすでに150人もの生徒を抱え、今では抽選をしなければならないほど人気のクラスになっていた。にもかかわらず、予想もしないことが起こった。市の教育委員会が突然教育予算をカット、今学期でヴァイオリン・クラスは打ち切りという決定だった。
「私は闘うわよ」ロベルタは絶対に諦めようとはしなかった。市に抗議しても無駄と判断するとロベルタはみんなの力を借りて救済コンサートを開こうと決意する…

スタッフ

監督:ウェス・クレイヴン 
脚本:パメラ・グレイ 
製作総指揮:ボブ・ワインスタイン、ハーヴィ・ワインスタイン
エイミー・スロトニック
製作:マリアンヌ・マッダレーナ 
製作協力:ウォルター・ショアー、アラン・ミラー、スーザン・カプラン
共同製作:ステュアート・M・ベッサー 
撮影:ピーター・デミングA.S.C.
編集:パトリック・ラッシャー 
キャスティング:エイヴィ・カウフマン 
プロダクション・デザイナー:ブルース・アラン・ミラー 
衣裳:スーザン・ライアル 
音楽:メイスン・ダーリング
原案ドキュメンタリー『スモール・ワンダーズ』

キャスト

ロベルタ・ガスパーリ:メリル・ストリープ
ジャネット・ウィリアムズ:アンジェラ・バセット
イザベル・ヴァスケス:グロリア・エステファン
ブライアン・ターナー:エイダン・クイン
ドロテア・フォン・ハフテ:ェイン・リーヴズ
アスンタ・ガスパーリ:クロリス・リーチマン
レキシー:キーラン・カルキン
ニック:チャーリー・ホフハイマー
ダン:ジェイ・O・サンダース
デニス:ジョシュ・ペス
《特別出演》アイザック・スターン、イツァーク・パールマン
アーノルド・スタインハート、マーク・オコーナー
ジョシュア・ベル、マイケル・トゥリー、チャールズ・ヴィールJr. 
  カレン・ブリッグス、ダイアン・モンロー、ジョナサン・フェルドマン

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