原題:LETTERS from a KILLER

女は”声”で男を追いつめる。

1998年/アメリカ映画/カラー/ヴィスタ/ドルビーデジタル/104分

2004年08月27日よりDVD発売開始 2001年2月23日DVD発売/2001年1月26日ビデオ発売&レンタル開始 2000年3月25日(土)より戦慄のロードショー

公開初日 2000/03/25

配給会社名 0589

解説

死刑囚を癒す肉声のメッセージ。
そんなポイスレターが、やがて凶器に変わっていく…。

 ボイスレター。自由の国アメリカで、その肉声による文通が最も頻繁に行われている場所とは、実は刑務所である。カセットテープに吹き込まれたメッセージは、罪を償うために収監された受刑者を何よりも慰め、孤独な心情を癒してくれる。しかし、そんなボイスレターが時として凶器へと変貌することもある…。
 妻殺しの容疑で、無実を主張しながら7年間もの獄中生活を送る死刑囚レイス・ダーネル(パトリック・スウェイジ)。彼は裁判の経緯を手記として出版し、それを読んで連絡してきた4人の女性たちとボイスレターを交していた。それぞれの相手に、真撃な心情を打ち明けながら…。
 彼の運命が一転するのは、敏腕弁護士の奔走によって第二審で無罪判決を勝ち取ったときからだった。死刑囚房から釈放されてたレイスの元に、謎のカセットテープが届く。
「あなたは私を裏切ったわ。その罪を受けなければならない…!」
 自分以外の女性ともボイスレターでの文通を行っていたことを知った4人のうちの誰かが、レイスに死刑を宣告したのだ。立ち回る先々で続けられる不気味な脅迫、そんなストーカー行為の果てに、レイスは連続殺人事件に巻き込まれていく。果たして、真犯人は!?
 息をもつかせぬ意外な展開と結末がレイスを待ちうける。

シリアル・キラーは、4人の女たちの話なのか!?
歪んだ愛のサスペンス・スリラー!!

 『ゴースト/ニューヨークの幻」(90)でデミ・ムーアの相手役を演じたパトリック・スウェイジの最新作『ボイスレター』は、息もつかせぬシャープな展開と、最後の最後まで犯人が判らない巧妙に練りあげられたシナリオによる新感覚のサスペンス・スリラー。
 死刑囚の心を癒していたボイスレターが、実はそれを送っていた女性の寂しさを癒し、彼女たちの侵されさる聖域〈サンクチュアリー〉となっていた。その聖域が侵され、一方的な愛が裏切られたとき、女性たちはどうなるのか。現代社会の中で抑圧される女性たちの歪んだ愛情の暴走と、人間心理の奥底に潜む憎悪の恐怖がスリリングに描かれていく。
 ストーカーの正体を突き止めるために、レイスはボイスレターを交していた相手ひとりひとりの住む土地を訪ねてまわる。カンザス州ブルックワイズ、ユタ州ソルトレイクシティ、ネヴァダ州リノ、ルイジアナ州ニューオリンス…。そこで直面するのは、彼女たちが置かれている過酷な現状だった。両親ともに敬虔なモルモン教徒で、結婚相手が見つからないステファー。複数の囚人と文通し、下着姿の刺激的な写真を送っては自分の心の隙間を埋めているグロリア。夫と子供を事故で失い、農婦として田舎町で懸命に働くジュディス。暴力的な夫と離婚、不遇な日々を週こしている元・警察官のリタ。彼女たちは、それぞれに自分の夢や理想を託して、獄中のレイスにポイスレターを送っていたのだ。
 やがてストーカーはシリアル・キラー(連続殺人犯)に変貌し、レイスの弁護土をはじめ関係者を次々と殺害していく。その罪をレイスに被せて、ふたたび彼を監獄へと送るために。
 FBIからも追われるレイスにとって唯一の味方は、ただひとり監獄時代から友情を育んできた黒人看守だったが…。

実力派キャストとスタッフが集結。
この物語の結末は、最後の最後まで予測できない!!

 不気味なストーカーから狙われる元死刑囚のレイスを、確かな存在感と哀愁を帯びた着実な演技で演じるのはパトリック・スウェイジ。『アウトサイダー』(83)、『若き勇者たち』(84)などに出演後、『ダーティ・ダンシング』(87)の主演で人気ブレイクした彼は、日本でも大ヒットを記録した『ゴースト/ニューヨークの幻」(90)、『ハートブルー』(91)でおなじみの俳優である。ウェズリー・スナイプスと共演した『3人のエンジェル』(95)の演技では、ゴールデン・グローブ賞にもノミネートされた演技派だ。
 ボイスレターを交換していた4人の女性には、キャスティングで真犯人を推測されないために知名度よりも役柄にふさわしい実力派女優を中心に人選が行われた。勝ち気なリタには『オースティン・ハワーズ:デラックス』(99)のジア・カリデス。セクシーなブロンドのグロリアに『ヘルレイザー4』(96)のキム・マイヤーズ。農婦として地道に生きるジェティスに『アンカーウーマン』(96)のエリザベス・ラジオ。優しく積極的なステファニーに、主にテレビ映画で活躍し、本作で映画デビューを飾ったオリヴィア・バークランド。そして、レイスの判決を覆す敏腕女性弁護士エリザベスに『ニュー・ジャック・シティ』(91)のティナ・リフォード。『羊たちの沈黙』のクラリスを紡佛とさせるEBI捜査官シングルトンにテレビ映画や舞台で活躍するケイティ・セルヴァーストーン。
 レイスを追い詰めていくFBI長官ブリンガーには『パーフェクト・ワールド』(93)のブルース・マックギル。逃亡中のレイスにとって唯一の心の支えとなる黒人看守ホートンに『バッドフェロ一』(96)のロジャー・E・モスリーが扮する。
 複雑な女性の心理と行動を緻密に描いた脚本は、これが映画デビューとなるニコラス・ヒックス=ビーチとシェリー・ミラー。いま、アメリカ映画界から最も熱い期待を寄せられている注目のコンビである。
 監督は、多くの舞台やテレビ映画を演出し、『シェネレージョンズ/スター・トレック」(94)で長編映画監督デビューを飾った実力派デヴィッド・カーソン。
 製作は『ギルバート・グレイプ』(93)や、アカデミー作品賞ほか9部門に輝いた『イングリッシュ・ペイシェント』(96)といった傑作で知られるJ&Mエンターテインメント。

ストーリー

スタッフ

製作総指揮:シェリー・ミラー、ニコラス・ヒックス=ビーチ
プロデューサー:ピーター・スネル、バーティル・オールソン
監督:デヴィッド・カーソン
脚本:ニコラス・ヒックス=ビーチ、シェリー・ミラー
ストーリー:ジョン・フォスター
ライン・プロデューサー:マーチン・ホーンスタイン
撮影:ジョン・A・アロンゾ
編集:ランス・ラッキー
美術:ステファン・J・ラインウィーヴァー
音楽:デニス・マッカーシー

キャスト

レイス・ターネル:パトリック・スウェイジ
リタ:ジア・カリデス
看守ホートン:ロジャー・E・モスリー
ジュディス:エリザベス・ラシオ
ステファニー:オリヴィア・バークランド
弁護士エリザベス:ティナ・リフォード
グロリア:キム・マイヤーズ
FBI長官ブリンガー:ブルース・マックギル
FBI捜査官シングルトン:ケイティ・セルヴァーストーン

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