原題:爆裂刑警/BULLETS OVER SUMMER

この夏。それは、かけがえのない、彼との最後の夏になった・・・。

2000年香港映画祭出品

1999年/香港映画/カラー作品/ビスタ・サイズ/ドルビーデジタル/上映時間:1時間32分 日本語字幕:寺尾次郎/監修:木村かおる 協カ:香港政府観光局、ジェイテイービー 提供:ギャガ・コミュニケーションズアジアグループ 配給:ギャガ・コミュニケーションズ Kシネマグループ

2002年1月11日DVD発売/2002年1月11日ビデオ発売&レンタル開始 2001年7月28日よりキネカ大森にてロードショー公開

ビデオ時に変わった場合の題名 爆裂刑事/オーバーサマー

公開初日 2001/07/28

配給会社名 0025

公開日メモ 横浜映画祭2000で上映され大絶賛。公開希望が殺到したファン待望の超話題作!!凶悪な連続強盗団の動きを見張るため、アパートに仮住まいを決めた刑事二人。そこで待受けていたのは、命にかかわる最も危険な捜査だった・・・。

解説



《太陽のかけらみたいな思い出の一つ一つ。
それは生きることに不器用なひとりの刑事が恋人や後輩や周りの人に、それぞれが変っていくきっかけとなるよう残していった鮮烈な思い出だった・・・。》
香港映画界に新しい風を吹きこむ、細やかな情感とテンポの良さを持ち合わせたストーリーが高く評価された『OVER SUMMER』は数々の賞を獲得した。死を前に愛する人のため何かを残そうとする大人の男を、演技派として注目されるフランシス・ンが熱演。コンビ役のルイス・クーとの絡みの楽しさの中に男の友情の深さも見せ、観終わったあと様々な余韻を感じさせるに違いない。

一本気な性格の刑事マイク(フランシス・ン)は”仕事よりも女”がモットーのブライアン(ルイス・クー)とコンビを組んでいる。性格はまるで違うが二人ほ強い友情で結ばれていた。
ある日二人は凶悪な強盗逮捕のため、張り込みを始める。捜査の途中で色々な人に出会う二人。部屋を貸してくれたちょっとボケたおばあさんや、情報屋の妹分の美少女イェン、シングルマザーになろうとする女性のユン…。孤児として育ち今は難病を抱えているマイクは明るく気丈なユンに魅かれ、彼らと交流するうちに家族のような温かさを感じ始めていた。そんなさなか探していた強盗が現れ、追い詰めたマイクだったが、ユンとの約束を果たすために大きな決断をする—————。

監督はウィルソン・イップ。本作で香港電影評論学会の推薦作品と最優秀脚本賞の二賞に輝いた彼は、監督と同時に脚本執筆にもカを入れる俊英である。
主演のフランシス・ンは95年の『欲望の街/古惑仔Ⅰ』での悪役で一躍有名になった後、本作で第19回香港電影金像獎(香港アカデミー賞)最優秀主演男優賞にノミネートされ、99年度香港電髪評論学会の最優秀男優賞を受賞、また00年にゲスト出演した『公元2000』でも二年連続続で同賞を受賞。さらに同作品で香港影評人協会の金紫荊獎・最優秀肋演男優賞を獲得。そしてイッブ監督の最新作『ジュリエット・イン・ラブ』では第20回全像獎の最優秀主演男優賞にノミネート、同時に『公元2000』で助演男優賞にもノミネートされるなど、まさに今をときめく、現在の香港映画界で最も評価が高い実力派俳優だ。ルイス・クーはテレビドラマでも活躍し、香港の若い女性の間で人気が高い。イーキン・チェンと主演した「BadBoy特攻」など、主演作が相次ぐ香港明星の若手実力派の一人である。チャーミングな美少女イェンを中国とインドのハーフのミシェル・アリシア・サラームが好演。主題歌も歌っている。味のある老婆役を演じたロー・ランはこの役で第19回金像獎最優秀主演女優賞を受賞、香港電影評論学会最優秀女優賞を史上最高齢64才で獲得、また香港影評人協会の金紫荊獎の最優秀助演女優賞も受賞した。

ストーリー



マイク(フランシス・ン)とブライアン(ルイス・クー)はコンビを組む刑事。マイクは真面目だがキレると怖い。一方のブライアンは仕事よりも女の子に気が向くいいかげんな奴で、二人は正反対だったが強い友情で結ばれていた。
二人は凶悪な強盗、ドラゴン逮捕のため張込み捜査に向かう。張込みにちょうどいい部屋に住むおばあさん(ロー・ラン)を得意の話術で説得し、無理やり入り込む二人。寝場所を確保したのも束の間、知り合いの情報屋の妹分のイェン(ミッシェル・アリシア・サラーム)という美少女が転がり込んでくる。女好きのブライアンは大喜びで泊めようとするが、公務中だといって追い出すマイク。少しポケているおばあさんは二人を久しぶりに帰った孫たちだと思いこみ、かいがいしく世話をしてくれるようになる。
翌日、銃の売人らしい男を尾行中のマイクが入ったクリーニング店で、店番の妊婦が急に苦しみ出した。彼女はユン(ステファニー・ラム)、恋人に捨てられ独りで子供を産もうとしていた。孤児だったマイクは、自分と同じ境遇の赤ちゃんとユンに興味を抱く。一方のブライアンは街で偶然再会したイェンと捜査そっちのけでデートを楽しんでいた。
元気になったユンを店に訪ねたマイクを彼女は明るく迎え入れた。マイクは不意に「お腹に触っていい?」と聞く。耳をあて胎児の心音を聞くと、不思議に温かい気持ちに包まれた。彼は進行性の”ハンチントン舞踏病”という難病を抱え自らの死を意識していたが、ユンに彼女と子供を養わせてほしいと申し出る。彼は自分が体験できなかった家庭を、生まれてくる子供に与えたいと思ったのだ。

まるで家族のように集ったマイク、ユン、ブライアン、イェンとおばあさんの五人。タ食を囲んでいると、なんとドラゴンが訪ねてきた。彼は真下の部屋に武器を保管していて、漏水を注意しに来たのだ。おばあさんはドラゴンと手下たちも夕食に誘ってしまい、夕食を供にすることに!マイクとブライアンが極度に緊張するなか、同じアパートの住人がマイクが警官であることを口にしてしまい、一転激しい銃撃戦になる。ショックで産気づいてしまうユン。激しい格闘の末、手下を倒し、ドラゴンも追い詰めたが、マイクはなぜか取り逃がした。
翌日、捜査から外れたマイクはドラゴンといっしょにいた。赤ん坊のために金を必要とした彼は、ドラゴンの奪った金の半分を貰う代わりにドラゴンを見逃す裏取引をしたのだった。やがてマイクから密かにドラゴンの逃走経路を知らされたブライアンは、非常線を張ってマイクとドラゴンを待った・・・・・・・・・。

スタッフ

監督:ウィルソン・イップ
脚本:マット・チョウ、ウィルソン・イツプ、チャン・マン
出品人:リー・クォッ・ヒン
製作総指揮:パトリック・タン
プロデューサー:ジョー・マー
撮影:ラム・ワーチュン
美術:スタンリー・チャン
音楽:トミー・ウェイ
編集:チャン・カーファイ

主題歌:「小藍」ミッシェル・アリシア・サラーム

キャスト

マイク:フランシス・ン
ブライアン:ルイス・クー
おばあさん:ロー・ラン
ユン:ステファニー・ラム
イェン:ミッシェル・アリシア・サラーム
ストーン:ライ・ユー・チュン
ドラゴン:ジョー・リー

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