原題:Shrek

第54回英国アカデミー賞脚本賞受賞 第14回東京国際映画祭特別招待作品::http://www.tiff-jp.net/

2001年5月18日全米公開

2001年/アメリカ/90分/ビスタサイズ/DTS,SRD,SDDS/91分/翻訳:戸田奈津子 ドリームワークス作品 配給:UIP映画

2007年11月02日よりDVDリリース 2002年07月05日よりDVD発売開始 2002年07月05日よりレンタル開始 2001年12月15日より日本劇場ほか東宝洋画系にてロードショー公開 2001年12月8日より先行オールナイト、9日先行モーニングショーを実施

公開初日 2001/12/15

配給会社名 0081

公開日メモ 本年度第53回カンヌ国際映画祭において、ハリウッド・アニメ史上初となるコンペティション部門出品作として迎えられ、各国の批評家から絶賛、主演男優賞は“シュレック”だという心こもったジョークまで交わされた。

解説


あらゆる世代に語り継ぐべき“ファンタジー・ドラマ”が誕生しました。

●全米を制した“新世紀アニメーション”
2001年5月、全米に登場するや首位を独走し続ける記録的大ヒットを達成した映画『シュレック』−−オープニング3日間(ノンホリデー)の興行収入が、アニメーション作品として歴代1位に輝き、もちろんドリームワークス作品として最大のヒット作となり、すでに全米興収2億6千万ドルを突破。その後、続々と公開された『パール・ハーバー』『トゥーム・レイダー』『A.I.』『ジュラシック・パークIII』『猿の惑星』など一連の大作が到達できない興収記録を打ち立て、本年度No.1の座を確保し続けている。その映画史上に燦然と輝く偉大な記録は、アニメーション作品として現在『トイ・ストーリー2』を抜き去り歴代2位まで浮上、全米映画興行成績においても歴代13位と、今なお記録更新中。
その勢いは世界各国に波及し、すでに全世界で興収4億ドルを超す快挙を成し遂げている。また、本年度第53回カンヌ国際映画祭において、ハリウッド・アニメ史上初となるコンペティション部門出品作として迎えられ、各国の批評家から絶賛、主演男優賞は“シュレック”だという心こもったジョークまで交わされた。

●キャラクターに魂を宿らせた“日米豪華声優陣”
今までの常識を覆す個性的なキャラクターたちに見事“息”を吹き込んだのは、各々が主役級の超ビッグ・スターたち。人里離れた沼で暮す怪物シュレックには、『オースティン・パワーズ』のマイク・マイヤーズ。彼ならではの即興も生かされ、「マイヤーズが心をこめてくれたからこそ、観客はキャラクターを理解してくれるのです」と、製作のJ・カッツェンバーグは語る。孤独なシュレックに近づくおしゃべりなロバのドンキーには、またもや天才的マシンガントークを披露するエディ・マーフィ。彼は、今回のキャラクターで自分の子供たちが大喜びしてくれたことに大満足したという。火を吹くドラゴンに囚われたプリンセス・フィオナを演じるのは、今のハリウッドを代表する女優キャメロン・ディアス。繊細さとタフな両面を併せ持つ現代的なお姫様像を見事に表現した。そして、1メートルほどの身長ながら権力欲の塊のようなファークアード卿には、性格俳優ジョン・リスゴー。実際には大きな彼の身体から、陰険なささやき声と轟くような声をスクリーンに響かせた。
また、日本語吹き替え版にも、ハリウッドの俳優たちに遜色ない豪華な声優陣が顔を揃えた。シュレックには浜田雅功、フィオナ姫には藤原紀香。両者ともJ・カッツェンバーゲからのラブ・コールによって賛沢かつ見事に役にはまった競演が実現した。ドンキーには、E・マーフィの吹き替え経験がある山寺宏一。エディのマシンガントークに負けない芸達者ぶりを発揮している。そしてファークアード卿には、性格俳優としての存在感をアピールする伊武雅刀。抑揚のあるメリハリの効いた声で、見事なキャラクター創りに成功している。

●最先端CGテクノロジーが表現する“内面の美しさ”
“親と子”のみならず、あらゆる“世代間”のコミュニケーションが失われつつある現代社会の中で、大衆が無意識に待ち望んでいた『シュレック』。インターネット、パソコンなどによる情報交換が発達していく一方で、本当の意味での人間味あるコミュニケーションが薄れていく今、この作品が媒介となって、親から子へ、子からまた次の世代へと伝えられていく“21世紀のおとぎ話”的役割を果たしていくだろう。そして皮肉にも、最先端テクノロジーが私たちの眼前に繰り広げるのは、風がそよぎ水と緑が息づく世界。残していかなければならない“大切なもの”に満ち溢れた作品が誕生した。
シンプルに見えるストーリーに、重層的に織り込まれたキャラクターの魅力と“謎”。そして、次々と登場する世界の童話でお馴染みの主人公たちが置かれる窮地。おとぎ話の伝統を踏まえながら、それらを逆さまに見ていく“パロディ精神”と“映画心”をくすぐるユーモア。そこに流れる“モラル”と“温かい心”。見かけや人の噂とは裏腹に優しい心を持つシュレックというキャラクター自体が、まさに映画のストーリーと通じ合って浮び上がる“美しさとは内面の問題”、そして“ありのままの自分を受け入れる”というテーマ。最新CGによって表現された驚異のリアル映像の向こう側にある本当の“美しさ”−−その“美”に触れることができるのは、スクリーンを見るだけでなく“感じとる”ことのできる人だけかもしれない。

ストーリー



●追放
人里離れた森の中にある沼のほとりに、ひっそりと孤独に暮す大男がいた。彼の名は“シュレック”。人の骨を粉にしてパンにするという噂の怪物だ。今日も、村の人々が大挙して怪物退治に乗り出した。しかし、シュレックにそっと背後に近づかれ、大声を発せられただけで、村人たちは一目散に逃げ出した。
ある日、森の中で不思議な光景が広がっていた。人々が次々とおとぎ話のキャラクターを連れて集まって来るのだ。そして役人に差し出すと、賞金を手渡されていた。「魔女の賞金は銀貨20枚」。
濫には熊が入れられ、本物の人間だと言う木の人形の鼻は伸び、ウソつき人形として5シリングになってしまった。そんな中で、言葉をしゃべるロバのドンキーを差し出す老婆がいた。しかし、ドンキーは一向にしゃべらない。役人から追放されそうになったその途端、ドンキーは急に宙に浮き、「飛んでる!」と思わず声を出してしまう。危機一髪!ドンキーは一目散に森の奥深くへと逃げ込んだ。

●出会い
すると目の前に現れたのは、あの怪物シュレック。追手もシュレックの前では手が出せない。なんとか収容施設に連行されずにすんだドンキーは、邪険にされるにも関わらず、ひたすらしゃべりまくりながらシュレックの後を追った。うっとうしいが、自分のことを恐がらないドンキーも変わった奴だと思うシュレック。「誰がどう思おうとオレはオレ」と言うシュレックを、「めちゃクール!」と思うドンキー。しかたなく一晩泊めるはめに。
その夜、ドンキーだけでもわずらわしいのに、なんと、知らぬ間に無数の侵入者がやって来た。侵入者たちは、横暴なファークアード卿によって追放されたおとぎ話のキャラクターたち。住む場所を失ったキャラたちが静かな森に大挙して来たのだ。「怪物にだってプライバシーはあるんだ!」シュレックにとってはハタ迷惑もいいとこ。ならばファークアード卿に掛け合って、元の場所へ返してやると約束して、ドンキーと共に出発した。

●危険な旅路
パーフェクトな王国をつくろうと躍起になっているファークアード卿。彼にとって、おとぎ話のキャラたちは邪魔者。そして正統な王位を継ぐためには、どこかで待つ美しきプリンセスと結婚しなければならない。シンデレラ、白雪姫、フィオナ姫の3人の候補者から彼が妃に選んだのは、燃える溶岩に囲まれたドラゴンの城に囚われているフィオナ姫。早速、姫を自分の元へ迎えるため、強者どもを集める選考競技会を開いた。そこへたまたま辿り着いたシュレックとドンキー。訳もわからず強者どもの標的にされるふたり。しかし勝ってしまった(!?)シュレックは、ファークアード卿と交渉する。
ドラゴンと戦い姫を連れ戻すことに成功すれぱ、おとぎ話のキャラたちを返し、シュレックに平穏な生活を約束するという。こうして、シュレックとドンキーは冒険の旅に出る。行く手には、火を吹く凶暴なドラゴンが。そして、白馬に乗った騎士を待つ“秘密を持った”フィオナ姫が…。

スタッフ

監督:アンドリュー・アダムソン、ヴィッキー・ジェンソン
制作:ジェフリー・カッツェンバーグ、アーロン・ワーナー、ジョン・H・ウイリアム
製作総指揮:ペニー・フィンケルマン・コックス、サンドラ・ラピンス
脚本・共同制作:テッド・エリオット&テリ−・ロッシオ
脚本:ジョー・スティルマン、ロジャー・S・H・シュルマン
音楽:ハリー・グレグソン・ウィリアムス、ジョン・パウエル
編集:シム・エヴァン・ジョーンズ
プロダクション・デザイナー:ジェームズ・ヘジェダス
視覚効果スーパーバイザー:ケン・ビーレンバーグ
スーパーバイシング・アニメーター:ラマン・ヒュイ

キャスト

(声の出演)
シュレック:マイク・マイヤーズ/浜田雅功
プリンセス・フィオナ:キャメロン・ディアス/藤原紀香
ドンキー:エディ・マーフィ/山寺宏一
ファークアード卿:ジョン・リスゴー/伊武雅刀
ウィッチ:リンダ・ハント

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