原題:eXistenZ

クローネンバーグのワナ。あなたはすでにダウンロードされている。

1999年/カナダ=イギリス合作/97min/カラー/ビスタサイズ ドルビーデジタル/サントラCD:BMGジャパン/原作:竹書房刊 配給:ギャガ・ヒューマックス共同配給

2007年07月06日よりDVDリリース 2000年9月20日よりビデオ発売・レンタル開始 2000年9月20日よりDVD発売開始 2000年4月29日より丸の内ピカデリー2他全国松竹・東急系劇場にてロードショー!

公開初日 2000/04/29

配給会社名 0025/0145

公開日メモ イグジステンズ——それは究極の体感ゲームだ。イグジステンズをプレイするとき、現実と幻想の垣根は崩れ落ち、嘘はすべて現実になる。イグジステンズはあなたの世界を書き換える。

解説


現実か?ゲームか? 「誰も信じるな。現実を信じろ。」

イグジステンズ——それは究極の体感ゲームだ。イグジステンズをプレイするとき、現実と幻想の垣根は崩れ落ち、嘘はすべて現実になる。イグジステンズはあなたの世界を書き換える。
『イグジステンズ』——それは鬼才デビッド・クローネンバーグが仕掛ける究極の体感ゲームだ。『裸のランチ』、『クラッシュ』と一作ごとに映画のタブーを打ち破り、新たな映像世界を切り開いてきたクローネンバーグ監督が十年ぶりにオリジナル脚本で挑む新作である。クローネンバーグはいつも観客を魅了し続けてきた。『イグジステンズ』に登場する悪夢のようなヴァーチャル・リアリティの世界もショッキングかつ魅惑的だ。それはクローネンバーグの世界そのものだ。
近未来、人々の娯楽はヴァーチャル・リアリティ・ゲームである。誰もが脊髄に“バイオポート”と呼ばれる穴を開け、そこには“ゲームポッド”(ゲームコントローラー)を接続してプレイする。ゲームポッドは神経に直結し、プレイヤーをゲームの世界に誘いこむ。だが、それはゲームだけではなかった。業界最大手のアンテナ・リサーチ社の見習い警備員テッド・ピケルは期待の“イグジステンズ”の発表会で思いがけぬ事件に巻き込まれる。アンテナ社の天才ゲームデザイナー、アレグラ・ゲラーが狙撃されたのだ!ピケルはゲラーと共に会場から逃げ出す。「誰も信用するな…」ピケルとゲラーは陰謀と裏切りだらけの暗闇に迷い込んでゆく…

ゲームは現実味を帯びるほど楽しくなる。そして、危険になる。

主人公テッド・ピケルに扮するのは、イギリス出身の若手俳優ジュード・ロウ。
『リプリー』ではマット・デイモンの相手役を演じるなど、2000年最も注目される一人である。テロリストに狙撃される天才ゲーム・デザイナーには『ブルックリン最終出口』、『ルームメイト』などで知られるベテラン女優ジェニファー・ジェイソン・リー。ピケルを禁断のゲーム世界に誘い込む謎めいた美女を魅力たっぷりに演じている。さらに危険に満ちたゲームと現実の世界に住むキャラクターには個性豊かな俳優が集った。『炎のランナー』、『未来世紀ブラジル』などで知られる名優イアン・ホルムはゲラーの友人であるアンテナ社の社員を演じる。
『プラトーン』、『最後の誘惑』、『ワイルド・アット・ハート』、『イングリッシュ・ペイシェント』などでの名演で知られるウィレム・デフォーは怪しいガソリンスタンド店員ガス役で、カナダ人監督であり『エキゾチカ』などで俳優としても知られるドン・マッケラーは二重スパイのイフゲニーを演じて強烈な印象を残す。さらに『日陰のふたり』のクリストファー・エクルストン、『スウィート・ヒア・アフター』のサラ・ポーリーも重要な役を演じている。
だが、この映画の最大のスターはイグジステンズそのものである。両生類の有精卵を原料とした生体ポッド、動物の死体と軟骨で作ったグリッスル・ガンといった異様な小道具に目を奪われているうちに、観客はイグジステンズの世界に誘いこまれ、自分がなぜこのゲームをプレイしているのかと問いかけるだろう。イグジステンズは見る人ごとに姿を変える。『イグジステンズ』をプレイすることは、自分を知ることなのだ。
そして、存在はなくなり“イグジステンズ”が始まる。

ストーリー


ストーリーはプレイヤー次第。ルールのない究極の映像世界。

未来、人々の娯楽は脊髄に生体ケーブルを直結してプレイする究極のヴァーチャル・リアリティ・ゲームだった。ゲーム界における最大のスターこそ、美貌の天才ゲーム・デザイナー、アレグラ・ゲラーである。今、アンテナ社の新作発表会場は興奮に沸きかえっていた。待ちに待ったゲラーの新作ゲーム“イグジステンズ”が発表されるのだ。滅多に人前には出ないゲラーも珍しく会場にやってきた。
異変が起きたのは、モニター全員が両生類の優精卵でできた“ゲームポッド”に接続し、ゲームがはじまったときだった。最前列にいた男が持参したゲームポッドの腹から小動物の死骸でできた奇怪な銃を取りだし、プレイ中のゲラーに向けたのだ。「イグジステンズに誌を!魔女アレグラ・ゲラーに死を!」男の弾はゲラーに命中し、ゲラーは重傷を負って倒れた。会場の責任者ウィトルド・レヴィも凶弾に倒れる。レヴィはたまたま近くに居合わせた警備員見習いのテッド・ピケルをつかまえてゲラーを託す。「彼女を守れ。誰も信用するな…」ピケルとゲラーは混乱する会場から逃げ出した。
しかし、脊髄にゲームポッドをつなぐ穴を開けることを恐れているピケルは、これまでVRゲームをしたことがない。不満に思ったゲラーはピケルを甘い言葉で説き伏せて自分とゲームさせることにした。深夜、二人はガソリンスタンドに向かった。スタンドの店員ガスが“バイオポート”を不正に装着してくれるのだ。
だが、新品のバイオポートにつないだはずのゲームポッドはおきなり爆発する!
“反イグジステンズ主義者”と名乗るテロリストたちは、ゲラーの首に賞金をかけていたのだ。ガスは賞金に目がくらみ、女神とも崇めていたゲラーを裏切ろうとしたのである。だが、ピケルは機転を効かし、ガスを倒した。
ダメージを受けたポッドを修復するため、ゲラーはポッド技術者キリ・ヴィノカーの別荘に向かう。ピケルのバイオポートも新しく取り替え、ようやくゲームをはじめる準備ができた。ゲラーとピケルはイグジステンズの世界に入ってゆく。
イグジステンズ、それはプレイヤーの想像力で作られるゲーム世界である。脊髄に装着したポッドから直接脳に信号を送り込んで操作するので、現実感にはなんの揺らぎもない。プレイする相手ごと、いやプレイするたびにごとにまったく新しいゲームがはじまる。ゲームのゴールは自分で見つけださなくてはならない。
自分がなぜプレイしているかを知ることがイグジステンズの目的となる。現実から非現実へと移行するたびに、二人の前に現れる世界はさらに異様な、悪意に満ちたものに変わってゆく。陰謀と裏切り。無愛想なゲーム・ショップ。ニジマス養殖場を転用したゲームポッド工場。突然変異した両生類を出す中華料理店。このゲームの目的は何なのか——?何が現実で、何が非現実なのか——?答えを知るためには、イグジステンズを最後までやり通さなければならないのだ… 勝者は誰なのか?

スタッフ

監督・脚本:デビッド・クローネンバーグ
製作:ロバート・ラントス、アンドラス・ハモリ、デビッド・クローネンバーグ
撮影:ピーター・サスキツキー
プロダクション・デザイナー:キャロル・スピア
編集:ロナルド・サンダース
音楽:ハワード・ショア
ビジュアル・エフェクツ・スーパーバイザー:ジム・イサック
衣装:デニス・クローネンバーグ
共同製作:デイモン・ブライアン、ブラッドリー・アダムス
共同製作:マイケル・マクドナルド
アソシエイト・プロデューサー:サンドラ・タッカー
キャスティング:デイドレ・ボウエン

キャスト

アレグラ・ゲラー:ジェニファー・ジェイソン・リー
テッド・ピケル:ジュード・ロウ
キリ・ヴィノカー:イアン・ホルム
イフゲニー・ノーリッシュ:ドン・マッケラー
ヒューゴ・カーロウ:カラム・キース・レネエ
メルル:サラ・ポーリー
ウィトルド・レヴィ:クリストファー・エクルストン
ガス:ウィレム・デフォー

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