原題:This world,then the FIREWORKS

クエンティン・タランティーノが絶賛 生きるために殺す

1996年アメリカ映画/カラー/ビスタサイズ/100分 配給・宣伝:日本ビクター/宣伝協力:スローラーナー/協力:東映ビデオ

1999年1月9日より銀座シネパトスにてレイト・ロードショー

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公開初日 1999/01/09

配給会社名 0059

解説

「キャラクターの真実を描き切る点が凄い!」とあのクエンティン・タランティーノが絶賛、あのスティーブン・キングをして「私のお気に入り犯罪小説家。真似る者は多いが、足元にも及ばない」と言わしめたジム・トンプスン。今までにも『グリフターズ 詐欺師たち』や『ゲッタウェイ』など多くのジム・トンプスン作品が映画化されましたが、この『ファイアーワークス』は、その内容のあまりの狂気さに、特に注目度が高かったにも関らずアメリカのメジャー・スタジオがリスクを恐れて手を出さないでいました。
1950年代のカルフォルニアで詐欺と殺人、そして売春で生計を立てている双子のマーティーとキャロル。子供の頃に目撃した父親の凄惨な事件以来、マーティーにとって日常の現実は“壊れた世界”であって、そこの多くの危険から2人は互いをかばいあってきたのだ。献身的ともいえる兄弟愛は、やがて男女の愛へと変っていく。しかしある日、マーティーは女警官ロイスを大胆にも誘惑する。そこから危険で傾錯的な三角関係が始まる。堕とし、堕とされ。そうすべては運命だった…。

三角関係から起こる殺人、ナイトクラブでの銃撃戦、そして登場人物の複雑な絡み合いと危険な騙し合い、裏切りとバイオレンス、大胆な誘惑に激情的なラブ・シーン、衝撃のラスト。自分では認めようとしない感情や空想をも極めてスタイリッシュで、抗えない魅力のあるノワール的映像で表現することに成功しています。キャストには誘惑的なセックス・アピールと純粋な愛、そして殺人をおかす激情を併せ持つマーティーに、ビリー・ゼーン。あの歴代No.1ヒット作『タイタニック』でケイト・ウィンスレットの婚約者役を演じ絶賛を博したのは記憶に新しい。そして水兵専門の魅力的な売春婦であると同時に人生で最も傷つきやすい時期に生きている女キャロルをサスペンス・スリラーの傑作『バウンド』主演のジーナ・ガーション。ガチガチのお堅い警官から信じられないほど淫らな情婦に変身するロイスに『ツイン・ビークス ローラ・パーマー最後の7日間』のローラ・パーマー役で一世を風靡したシェリル・リーと実力派がそれぞれ、この作品で新たな魅力を見せています。

ストーリー

マーティ・レイクウッドとキャロル・レイクウッドは双子の兄妹。二人がまだ子供の頃、彼らの父は三角関係のもつれから二人の目の前でショットガン殺人を犯す。兄妹は母とともにその凄惨な事件を目撃し、母は肉体的にも精神的にも深い傷を負った。それ以来、マーティーとキャロルにとって日常の現実世界はマーティが言う所のの「壊れた世界」であり、そこにある多くの危険から、互いを献身的に守ってきた。1950年代後半、成長したマーティー(ビリー・ゼーン)とキャロル(ジーナ・ガーション)はカルフォルニアの海辺の小さな町で暮らしている。彼らは犯罪のパートナーであり、互いに対する愛情は性的なニュアンスさえ帯びはじめた。熱狂的なキリスト教信者であり、口うるさい年老いた母(ルー・マクラナハン)にとってマーティーとキャロルの病んだ行動は長年の悩みの種だ。愛らしかった子供の頃のイメージを抱えたままの彼女は、二人がまともな職に就き、おちついたアメリカン・ドリームのような生活をしてくれることを未だに願っている。

マーティーはチャーミングで詐欺師としてはいい腕をもっているが、実は感情起伏が激しくシカゴ警察から追われている身である。人目を惹く美貌の持ち主であるキャロルは、ポンビキを持たない売春婦で、悩みは慰謝料を払う事にうんざりしたした元夫が何をするのかわからないことである。ある日、一人の私立探偵が彼女を探っていることにマーティーが気づき、彼はその探偵を容赦なく始末する。その一方、マーティーは婦警ロイス・アーチャー(シェリル・リー)を大胆にも誘惑する。彼女はマーティーの詐欺のターゲットであることに気づかず、まんまと彼の思惑通りに肉欲の魂となっていく。ロイスは手ごろな値段で売れるビーチ・ハウスを持っており、うまくいけば、マーティとキャロルは金策に走る人生から解放され、憎い母から逃げることが出来るかもしれない。だが、彼らの計画は狂い始め、殺人で残してしまった形跡から警官が彼らに目をつけ始める…。

スタッフ

原作: ジム・トンプスン
監督: マイケル・オブロウィッツ
製作総指揮: バー・B.ポッター、ビリー・ゼーン
製作: クリス・ハンリー、フラッド・ワイマン、ラリー・グロス、
共同製作: アル・ディカーソン
脚本: ラリー・グロス
撮影: トム・プリーストリー・ジュニア
プロダクション・デザイン: マイア・ジャヴィン
特殊効果コーディネーター: マイケル・ショール
衣装デザイン: ダン・ムーア
編集: エマ・E.ヒコックス
メイク監修: ブラッド・ボールズ
キャスティング: メアリー・バーニュー

キャスト

マーティー・レイクウッド: ビリー・ゼーン
キャロル・レイクウッド: ジーナ・ガーション
ロイス・アチャー: シェリル・リー
母親: ルー・マクラナハン
ハリス刑事: シーモア・カッセル
モーガン警部補: ウィル・パットン
ジョー: リチャード・エドソン

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