ディープ・ブルー
原題:DEEP BLUE SEA
誰が生き残れるか、あなたは、絶対に予測できない!
1999年アメリカ映画/100分/カラー/シネマスコープ/ドルビーステレオ/配給:ワーナーブラザース映画
2011年09月07日よりDVDリリース 2010年10月06日よりDVDリリース 2007年07月13日よりDVDリリース 2005年04月22日より特別版〈期間限定価格〉DVDリリース 1999年10月9日より丸の内ルーブルほかにて公開
公開初日 1999/10/09
配給会社名 0085
解説
「クリフハンガー」「ダイ・ハード2」と、2大ヒット・アクションを放ち、スター監督としてその名を知られるレニー・ハーリン。スピーディでシャープなアクションと、ダイナミックな人間ドラマに優れた手腕を発揮してきたハーリンが、3年ぶりに放った待望の最新作。全米公開されるや、スクリーンいっぱいに迫るサメのリアルティあふれる怖さが、映画ファンの心臓を鷲掴みにして、驚異の大ヒットを記録した。これまでサメの映画というと、あのスピルバーグの余りにも有名な傑作があり、その後に作られるものは、すべて二番煎じの域を超えることはできなかった。しかし、そんな先入観で本作を見ると、見事に肩透かしをくわされてしまう。エンターテイメントウィークリー紙に“ジョーズがジュラシック・パークに現われた!”と痛快な賛辞で表現されたように、この映画は「ジョーズ」の100倍怖くて、「ジュラシック・パーク」の100倍スリリング。だからといって、ここにあるのは“巨大モンスターvsヒーロー”という構図ではなく、極めて日常的な普通の人々が、サメという凶暴な生き物と闘う物語だ。決してスーパーヒーローものでないところが、逆に説得力をもって迫り、現実に起こりえるという恐怖感をもたらす。そして、さらに従来のサメの映画と違うのは、このサメたちが、DNA操作の副作用で、知力も凶暴さもこれまでのものよりも数段、パワーアップしているということだ。鋭い知能で人間の思考・行動を先読みしてしまう彼らが、人間に次々と罠を仕掛けていくのだから、何が起こるのか、全く見当がつかなくなってしまう。それは映画の登場人物だけでなく、われわれ観客も同じこと。サメは観客までも罠にかけてしまうのだー!この映画は誰が殺され、何が起こるのか、何ひとつ予測できない。まさに驚きの連続、ショックの連続で、全米で大ヒットした人気の秘密も、サメの怖さだけでなく、そのへんにもあったといえる。
加えて、これまで山岳や大空港を舞台に、ダイナミックな世界を作り上げてきたハーリン監督が、本作では、リアルなカメラワークと日常感あふれる演出で新境地を開いたことも注目に価する。彼が仕掛ける映像のマジックに、観客は座席ごと海中に引きずり込まれ、気がついたときは、サメの呼吸を間近に感じていることだろう。果たしてあなたは何回驚かされ、何回絶望し、何回悲鳴を上げることだろうかー!?
太平洋上に位置する海上医学研究施設<アクアティカ>。そこに集められた精鋭チームは、海中の生き物“マコシャーク”の脳組織が、人類の不治の病に画期的効果をもたらすことを突き止め、日夜、研究を続けていた。そして今、彼らは、新薬製造に向けて、マコシャークの脳組織摘出の実験を行いつつあった。実験は無事、成功したかに思えた。しかし、チーム全員が高らかな達成感に包まれた瞬間、麻酔銃で眠っていた筈のサメが、突然、牙をむいて襲いかかった。DNA操作によって、大きく成長し、より高度な頭脳と知力を持つに至ったマコシャークが、人類に報復を開始したのだー。しかも、追い討ちをかけるように、海上を見舞う、激しい熱帯暴風雨。果たして、科学者チームの中で、生き残れる者はいるのか。しかし、運良く生き残れたとしても、喜ぶのはまだ早い。それも奴らの計画なのだー!
沈みつつある海洋施設の中、濁流に呑みこまれそうになりながら、サメとの絶望的な死闘に挑むのは、「スター・ウォーズ エピソード1」「交渉人」などで今や売れっ子NO,1のサミュエル・L・ジャクソンを筆頭に、英米の実力派・個性派揃い。「サークル・オブ・フレンズ」のイギリスの新進演技派女優サフロン・バローズ、「ブギー・ナイツ」のトーマス・ジェーン、ラッパー出身で本作の音楽コーディネーターも務めるLL・クール・J、「コップランド」のマイケル・ラパポート、「奇跡の海」「グッド・ウィル・ハンティング旅立ち」のステラン・スカースガールドらが、それぞれ印象的な役を熱演している。彼らの中で一体誰が生き残るのか、それを予想しながら観るのも、見どころのひとつだ。スター俳優を起用しなかったのは、日常的な恐怖をリアルに描くためだった、とレーニン監督は語っているが、その狙いは大成功を収めたといえるだろう。
なお、本作で人間たちを文字通り“食って”しまうほどの名演技を披露したサメたちの正体は、最新のアニマトロニクスとコンピュータ・グラフィックスによるもの。特殊視覚効果スーパーバイザーのジェフリー・A・オークン(「ダイ・ハード2」「スフィア」)と、“サメ”特殊効果スーパーバイザーのウォルト・コンティ(「フリー・ウィリー」「フリッパー」)、特殊視覚スーパーバイザーのジョン・リチャードソン(「クリフハンガー」)らが、撮影開始の1年以上前から制作に励み、その成果が見事にスクリーンに結実された。また、「タイタニック」「エイリアン4」など水中シーンに優れた手腕を発揮しているピート・ロマノが水中撮影監督を担当。暗い海中を遊泳するサメが、身をくねらせて人間に迫ってくるショットなど、迫力あるシーンを作り上げた。さらに、本作の締めともいうべきサウンドを担当したのは、「アルマゲドン」「コン・エアー」などアクション・ヒット作の音楽を手掛けたトレバー・レイビン。サメの接近を重低音のきいたサウンドで表現し、恐怖感をじわじわと盛り上げている。
ストーリー
太平洋上に建造された、海洋医学研究施設アクアティカ。そこでは、海中の凶暴な生物、マコシャークの脳組織を摘出して、人類の夢の新薬製造を目指す研究が行われていた。だが、この研究に危惧の念を抱く投資家たちは、チーフのスーザン・マカリスター博士に、実験の公開を迫る。実験は投資家たちのリーダー、ラッセル・フランクリンを迎えて行われた。麻酔銃でサメを眠らせ、その脳組織を摘出して、人間の病原菌にその溶液を注入すると、病層が見る間に消失したのだ。しかし、実験の成功を喜んだのも束の間、スーザンが故意に行っていたDNA操作のために、知能も大きさも通常を遥かに上回ってしまったサメたちが人間に襲いかかってきたのだ。おりしも海上は暴風雨であれ狂い、救援隊の到着も望めない状態となった。知力も体力もすべてに長けたサメたちにとって、人間は殺りくゲームの標的にしか過ぎなかった…!
スタッフ
監督:レニー・ハーリン
製作:アキバ・ゴールズマン、アラン・リーシュ、アラン・リーシュ
製作総指揮:ダンカン・ヘンダーソン、ブルース・バーマン
共同製作:レベッカ・スパイキングズ
脚本:ダンカン・ケネディー、ドナ・パワーズ&ウェイン・パワーズ
撮影:スティーブン・ウィンドン、A.C.S.
美術:ウィリアム・サンデル
編集:フランク・J・ユーリオステ,A.C.E.、デレク・G・ブリーキン、ダラス・S・プウェット
音楽:トレバー・レイビン
視覚効果監修:ジェフリー・A・オークン
サメ動作監修:ウォルト・コンティ
特殊効果監修:ジョン・リチャードソン
スタントコーディネーター:R・A・ロンデル
水中撮影:ピート・ロマノ
キャスト
サフロン・バローズ
サミュエル・L・ジャクソン
トーマス・ジェーン
LL・クール・J
マイケル・ラパポート
ジャクリーン・マッケンジー
テラン・スカースガード
LINK
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