原題:A DOG OF FLANDRES

この夏いちばんの感動。実写で会えるネロとパトラッシュに、もっともっと熱い感動が…。 あの涙の名作がハリウッド映画に! 

☆青少年映画審議会推薦作品 ☆優秀映画鑑賞会推薦(少年・青年・成人向き)

1998年アメリカ映画/製作:ウッドブリッジ/ビスタサイズ/ドルビーSR 96分/日本語吹替版/配給:ギャガ・コミニュニケーションズ

2000年3月24日よりDVD発売 2000年3月24日よりビデオレンタル開始 1999年8月7日(土)より、新宿シネマ・カリテほか全国で順次ロードショー

公開初日 1999/08/07

配給会社名 0025

解説

貧しくも健気に生きる少年ネロと老犬パトラッシュの永遠の友情_。世界中の人々に愛され続ける感動の名作童話が、ハリウッド映画で登場! いままで絵本やアニメで親しんできた物語の世界が、豪華スタッフ&キャストの美しい“実写版”で甦りました!
名作童話が数々ある中、この『フランダースの犬』ほど、わたしたち日本人に親しまれている作品もありません。絵本や世界名作全集が数多く出版されており、1975年にはTVアニメの「世界名作劇場」が放映開始。数度の再放送を経たのち、1997年には松竹配給でアニメ映画も劇場公開されています。もともと人気の物語が、ここ20数年の間で、瞬く間に知名度を高めました。
しかし、そんな名作の世界をいままで絵本の挿絵やアニメでしか知らなかったというのも意外な事実(過去3回の映画化はあまり知られていません)。「パトラッシュってどんな犬?」「ネロはどんな少年?」そんな純粋な興味も生まれてきます。今回の映画化作品はまさに『フランダースの犬』の世界を知ることのできる実写版。主演ネロには『恋愛小説家』のジェシー・ジェイムズ(7歳のネロ)、『大いなる遺産』のジェレミー・ジェイムズ・キスナー(12歳のネロ)と注目の子役が共演し、『エネミー・オブ・アメリカ』のジョン・ボイト、『もうひとつのラブストーリー』のジャック・ウォーデン、『戦火の勇気』のブルース・マッギルほかの名優陣が周囲を固めています。気になるパトラッシュも、フランダース地方の労役犬“ブービエ・デ・フランドル”が演じています。ハリウッド映画ならではの豪華なキャスト&スタッフにヨーロッパ映画を思わせる映像美_。まさに「フランダースの犬」を実写版で見られる楽しみのひとっと言えるでしょう。
物語の作者である英国の女流作家ウィーダ(本名ルイーズ・ド・ラメール)は、フランダース地方を旅した恩い出をもとに、1872年にこの作品を書き上げました。たくさんの動物と暮らした彼女は困窮を極めても援助を拒み続け、貧しいまま生涯を終えています。まさに、ネロそのものの姿です。彼女の貧しくも美しい生き方が、そのまま描かれた「フランダースの犬」には、杜会不正に対する憤りや、弱いものに対するあふれんばかりの愛情と思いやりが込められており、そんな純粋なメッセージが、誰の心にも真っ直ぐに入り込んできます。
「フランダースの犬」は世代を越え、親から子へと安心して伝えてあげられる、稀に見る純粋な物語。今回の実写版の登場は、まさに、20年前にアニメで親しんだ若いお母さん、お父さんが、子供たちと一緒に楽しめる、日本ならではの絶妙のタイミングかも知れません。純粋な気持ちを失いかけているわたしたちに、いまあらためて感動や涙の大切さを問いかけてくれることでしょう。

ストーリー

父親を知らず、母も亡くした少年ネロは、ルーベン村のはずれに、おじいさんと2人で暮らしていた。農家で集めた牛乳を市場へ運び、なけなしの賃金を得る毎日。貧しく学校にも行けないネロにとって、幼なじみの少女アロアと遊ぶこと、そして母親ゆずりの才能で好きな絵を描くことだけが心のささえだった。
ある日の仕事の帰り道、ネロとおじいさんは、路上に打ち捨てられた老犬と出会う。ネロは犬を連れ帰り、パトラッシュと名前をつけた。愛情あふれる介抱で回復したパトラッシュは、やがてケガをしたおじいさんに代わって荷車を引くまでになる。たちまちネロとパトラッシュの働き者コンビは、村の人気者になった。
そんなネロのささやかな望みは、母親も好きだったルーベンスの絵を見ること。いまはお金がなくて見られないのだ。仕方なく広場でルーベンス像を見つめるネロ。興味を抱いて近づいてきた画家のミシェルはネロの才能に気づき、彼の力を伸ばしてやろうと決意する。5年後、ネロに再会したミシェルはさらに腕を上げたネロに驚嘆し、ルーベンス芸術コンクールに出品するよう勧めた。優勝すれば多額の賞金がもらえるのだ。大好きな絵で希望が見えてきたネロは、その喜びをアロアと分かち合った。
しかし、アロアの父親コゼツ氏は貧しいネロと娘の交際を快く思わず2人が会うことを禁じてしまう。アロアの誕生会の夜、コゼツ氏の納屋が火事になると、ネロは放火の濡れ衣まで着せられてしまった。やがておじいさんも亡くなり、家賃が払えなくなったネロとパトラッシュは家さえも追い出されてしまう。いまやネロに残された希望はコンクールで優勝することのみ。賞金さえ手に入れぱ家が借りられ、ルーベンスの絵も見られる。もしかしたらアロアと会うことも…。しかし、世の中は無情だった。ネロの絵がいちばん優れていたにもかかわらず、優勝の栄冠は有力者、市長の息子に奪われてしまったのだ。すべてに絶望したネロは、雪降る夜の街道をとぼとぼと歩いた。すると、パトラッシュが雪の中から何かを見つけた。それは大金のぎっしり詰まった財布。コゼツ氏が納屋再建のために掻き集めたお金だ。自分のものにしたい気持ちを抑え、コゼツ家へ財布を届けるネロ。お礼がしたいから主人が戻るまで待っていて欲しいと言うコゼツ夫人の申し出を断り、ネロは再び吹雪の中へと出ていってしまう。これからどうなるのか解らない。でも他人の世話にはなりたくない_!! 凍えるように寒いクリスマス・イブの夜、ネロとパトラッシュは疲れ果てた心と身体で、一目だけ見たいと願っていたルーベンスの絵が飾られる大聖堂へと向かった。

スタッフ

製作総指揮: マーティン・J・バラブ
製作: フランク・ヤブランス
監督: ケビン・ブロディ
撮影: ウォルター・ヴァン・デン・エンデ
脚本: ケビン・ブロディ、ロバート・シンガー
音楽: リチャード・フライトマン
原作: ウィーダ

キャスト

ネロ: ジェレミー・ジェイムズ・キスナー
幼年時代のネロ: ジェシー・ジェイムズ
画家ミシェル・ラ・グランデ: ジョン・ボイト
祖父ジェハン: ジャック・ウォーデン
鍛冶屋のウィリアム: ブルース・マッギル
コゼツ氏: エイドリアン・ポ一ル
コゼツ夫人: シェリル・ラッド
アロア: ファレン・モネット

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